「隔離された病棟!! 精神を病んだ人間の尊厳とは?」カッコーの巣の上で 美紅さんの映画レビュー(感想・評価)
隔離された病棟!! 精神を病んだ人間の尊厳とは?
ジャック・ニコルソン演じるマクマーフィーは
刑務所の労働から逃れるために、精神病を
装っていました。
古い時代、1963年の精神病院に来たけれど
其処には生き甲斐を無くした患者たちがいました。
社会から隔離された、看護師たちからも自由を奪われた患者に生きる希望や自由を
与えようとして必死になるマクマーフィーの
人間らしい心を見ることができました。
刑務所みたいに厚い塀に囲まれた精神病院!
病院を脱出して患者たちをバスに乗せて走る場面は患者であっても人間として自由に
生きたい!
港から船を出す場面は、人生を謳歌したい
気持ちが伝わるシーンでした。
ラチェッド婦長を演じたルイーズ・フレッチ
ャーが光る演技でした。
患者に嫌われる役柄を体当たりに演じていました。
閉ざされた病棟にまだまだ患者に対しての
差別や偏見があった時代の古さ、理不尽さを
感じました。
病院で亡くなる患者の男性の1人。
その後の孤立したマクマーフィーの姿は
生きている屍のように見えました。
マクマーフィーと患者たちの友情、人間として
の生き方、死にいく様、尊厳を考える
ストーリーでした。
補足、昨年の9月に亡くなった女優の
ルイーズ・フレッチャーに追悼したいと思います。彼女自身、難聴でありながらアカデミー賞のスピーチは素晴らしいものでした。
「ある画家の数奇な運命」にコメントありがとうございます。
画家に影響を与えた叔母が、クラクションを一斉に鳴らしてと頼むシーンはインパクトがありましたね。
あの叔母と「カッコーの巣の上で」のマクマーフィーには共通点がありますね。
彼らの精神の自由は、秩序ある人々にとっては、
邪魔者・・・秩序を乱します。
美紅さんは本当に映画館へたくさん行ってらっしゃいますね。
本当に映画が好きなんですね。