ガタカのレビュー・感想・評価
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【”叶わぬ夢を叶えるために・・。””不適正者”の諦めぬ心と、それを理解し支える”適正者”達の善性を描いた品格高きSFヒューマン映画。若き、イーサン・ホークとジュード・ロウの美しさも魅力です。】
ー 舞台は、そう遠くない未來。
出生直後に、寿命、将来に患う疾患が判明し、”適正者””不適正者”に分別される社会。
宇宙飛行士になる夢を持つ、ヴィンセント(イーサン・ホーク)は、そんな社会に生を受けた。
寿命30数歳の”不適正者”として・・。ー
◆内容は、これだけの名作であるので割愛。
◆特に好きな場面のみ、記す。<内容に触れています。>
・ヴィンセントが、全裸で全身の産毛を毎日、剃るシーン。
ー ”不適正者”である事を隠すためと、宇宙飛行士になる夢を叶えるために・・。ー
・ヴィンセントの身代わりになった水泳界のスーパースターだったが、”事故”により、両足が動かなくなってしまった”適正者”ジェローム・モロー(ジュード・ロウ)が、最初は金のために身代わりを引き受けるが、ヴィンセントの姿を見ているうちに、積極的に彼に協力するようになって行く姿。
ー ラスト近く、ヴィンセントの土星への宇宙飛行が決まった後、彼は旅に出る。そして、ヴィンセントに言った言葉。
”身体を貸す代わりに、夢を貰った・・。”ー
・ガタカで働く”適正者”アイリーン(ユマ・サーマン)との恋に落ちるヴィンセント。だが、アイリーンは彼が”不適正者”だと、気づき・・。
ー “ソーリー・・、風にさらわれた・・”と”毛髪を指から落とし”相手に言う、前半と後半のシーンの構成の妙。ー
・ヴィンセントの上司の殺人事件の捜査に来た捜査官アントン(ヴィンセントの弟で、ヴィンセントは年齢的に死んでいると思っていた・・)の兄との邂逅シーンで描かれる、沖へ向かっての遠泳のシーン。若き二人が行っていた”度胸比べ”シーンとの、相関性。
・ヴィンセントが、漸く土星に出発直前の抜き打ち尿検査で、医師が彼に語った言葉。
”私の息子は、遺伝子に問題がある・・。”
そして、ヴィンセントの検査結果を操作し、”適正者”判断を下し、
”遅れるぞ・・”
ー 毎回、このシーンで涙が出る・・。ー
<若き、イーサン・ホークとジュード・ロウの男の美しさ。ユマ・サーマンも・・。
そして、今作は夢を諦めない”不適正者”の男を支え、彼の夢を叶えさせる”適正者”達の”不適正者”を見下さない、品格高き姿が、素晴らしい作品である。>
<2000年以降、ビデオなどで複数回、鑑賞>
<2021年7月11日 別媒体にて、久しぶりに鑑賞>
真の生まれ故郷
最後の最後に地球に残る理由を見つけるなんて…
愛あり、友情あり、美しい映画
おしゃれ
強く生きる
遺伝子操作が可能になり、産まれた時には適合なのか不適合なのか差別される近未来SF。
遺伝子操作というSF的な要素に実験的要素を感じる世界観がSF好きの自分にはたまらん!そして作風は静かで人間ドラマが中心の「静かなるSF」(自分で勝手に作った造語)
これだけでも最高なのに、ストーリー展開がサスペンスやラブストーリー、人情などの作品を盛り上げる要素がたっぷり!
終盤には伏線回収もあり、ラストはジーンとくる。
欲を言えば視覚効果に物足りなさを感じたけど、昔の映画なので仕方ない。
観終わってから知ったけど、今作はアンドリュー・ニコルのデビュー作らしい。
これでデビュー作って凄いな…
ってことでアンドリュー・ニコルは注目監督の1人になりました。
考えさせられる作品
生れた時からDNAで寿命や死因まで割り出され、優劣が決まってしまう近未来。前時代であれば、肌の色で差別するに等しい。
劣性判定でも、目標に向けて生きるイーサン・ホーク。クールな名演。そんな彼にはDNAブローカーが紹介した最高級遺伝子をもつジュード・ロウが付いた。彼は、イーサン・ホークの成功で自分の価値を証明したかったのかも。
出演者がみんな冷静にクールで暗くなりがちだが、ユマ・サーマンが彩る。「キル・ビル」の激しさはなかったが芯の強い適役。この映画では彼女の行く末も気になる。
主人公が本当のDNAを隠す涙ぐましい努力と節制。体毛を全部そぎ落とし燃やしてしまうオープニングがその象徴。それでも、最終的には自分のDNAで目標をクリアしようとした。ザンダー・バークレイの技師の粋な計らい(このシーンは感激)もあり目標達成。自分のDNA確率を乗り越え、本当の彼自身の鍛錬が結実した瞬間だ。
夢がかなって悲しくなる
大好きな一本。
宇宙飛行士目指しつつ宇宙殆ど出てこないんですが無機質で美しい近未来的な世界観が最高のSF。そして遺伝子操作が進んだ世界で遺伝子偽装しながら生きる主人公の生き様が端々で胸に突き刺さる。
この映画を見ていると何故か泣けてくる、美しく完成された世の中にあっては自然な魅力や努力で得た実力は異物なのか…理想を完成させた世界は幾つのものを切り捨てるんだろうか。
私の中では名作の中の名作なんですが余り人に教えずに大事にしたい一本でもあります。沢山の人に見てほしい気持ちもあるけどね。
そしてこの映画でジュードロウに落とされた。今や彼もダンブルドア先生。
おうち-250
SASUKEのゴールも、「反り立つ壁」を超えてからこそ。
ジェローム・ユージーン・モロー
IQ★★★★★
運動能力★★★★★
視力★★★★★
名前のセクシーさ★★★★★
顔面偏差値★★★★★★★★★★★★★★★(測定不能)
いや、ジュード様が王子様すぎて。なにこのきれいな瞳。横顔。声も好き。ブリティッシュ・イングリッシュも好き。全部好き。ハゲても好き。これだけ好きなのに今さら隠れケツアゴだって気づいたけど、好き。
そして、全ての24ヲタの涙をかっさらっていったジョージ・メイソンさんことザンダー・バークレーさん、これまたいい役で出演されてます。
細胞レベルで適正者(エリート)か不適正者か選ばれ、寿命や病気になる確率もわかってしまう近未来。
不適正者として生まれたヴィンセント(イーサン)が、適正者しかなれない宇宙飛行士になるため、適正者かつ王子様のジェローム(ジュード様)の血液で入社試験という名の血液検査をクリア。
適正者ジェロームと偽り、入社するけど、その会社で殺人事件が起き、不適正者が犯人と推定され、、、という話。
小さい頃から適正者の弟より何もかも劣った自分を認めつつ、夢を諦めないヴィンセント。
細胞レベルでは叶わなくても、努力で人一倍頑張るヴィンセントに、自らは描けなかった、夢に生きる人生を託したジェローム。
このジェロームの献身的な支えが切ない。毎日採血して、採尿して、皮膚片や髪の毛を採取して、運動の心拍数も提供。ヴィンセントにスポットが当たりがちだと思うけど、ジェロームのルーティーンも並大抵のことではない。
SFであり近未来という舞台でありながら、衣装がクラシカルだし、コンピュータの画面の画素数も粗く、車も宙を飛ばないしタッチパネルもないし自動運転じゃない、その他技術も近未来というより2020年からしても結構前に感じる(もちろん公開されたのは1998年なのですが)。
それはきっと、「自分の人生を生きろ」、「運命は自分の手で拓け」、「不可能なんてない、出来ないと決めつけるから出来ないだけ」という普遍的なメッセージが、いくら先端技術が繁栄した近未来でも受け継がれるように、というメッセージなのではないかな、と勝手に推測。
壁にぶち当たったり、ライバルとの差を見せつけられたりして、落ち込んでも、目指す「上」があるからこそ努力するんですね。
とうとう我が地にもコロナ襲来。息子が受験の為極力出歩きたくない。急...
異色なヒューマンSF
イーサンホークが出演しているSF映画ということで、見て観たら、なんと20年以上前の映画でした。
ニュージーランド出身のアンドリュー・ニコルのデビュー作です。
1997年製作。イーサン・ホークの七三(髪)がまぶしかったです。
近未来を描いたSFなんですが、静かに地味に淡々と物語は進んでいきます。劣化遺伝子を排除して、試験管べービーが当たり前となった世の中。遺伝子の優劣で出生や人生が決まってしまうなんて…。しかし、今の時代だって、神の掟(?)を破りさえすれば、すぐにでも実現しそうな話です。
自然融合(妊娠)で生まれた、ヴィンセント(イーサン・ホーク)は、最高級な遺伝子を持っておらず、寿命も30歳と短いが(でも、寿命を過ぎても生きている!)「宇宙飛行士になる」という夢を実現するため、優良DNA提供者のジェローム(ジュード・ロウ)の協力を得て、タイタン行きの宇宙船に乗り込むという話ですが、「遺伝子だけで決められる無機質な体制」を監督は強く批判したんでしょうね。人間の無限の可能性を求め続けた主人公の姿に勇気づけられました。
途中、指先からではなく、静脈から血を取って血液検査するシーンがあるのですが、ここはどうやって乗りきるのかと思ったら、「そんな方法があったのか!?」と。アナログ的な感じでした。笑
ジェロームが最後に死を選んでしまうところが切なかった。あれだけ医学が進歩した時代なんだから、交通事故による負傷も何とかなりそうなのに。「手紙を書いた。後で読んでくれ」というのが、これまた、乙女チックで哀愁が漂っておりました。
『プリデスティネーション』、『デイブレイカー』といい、異色なSFでイーサン・ホークは頑張っています。
DNA使ってください・・・
試験管ベビーが一般的となっている近未来。弱点となる遺伝子は全て排除して、いわゆるエリートばかりを育て上げる社会。画一化された顔や人の判断基準をDNAに求め、病気や寿命などが生まれたときから決まっている。安定した社会になりそうだが、個性がなくなる分、生きる上での目的や余暇の楽しみなど感じなくなりそうだ。
土星の惑星タイタンを目指す飛行計画。打ち上げ反対の上司を殺した犯人は誰なのか?という展開で、不適合者であることがバレることを恐れたビンセントが苦悩する。血液検査ばかりなので他に方法がないのかと考えてしまった。重要なのは心臓病を患い、寿命をとっくに過ぎているビンセントが夢を追い求めて実現に手が届くという一途な部分。ユマ・サーマンだって心臓病なのだから、ラストに彼女にも急展開があれば最高だったかも・・・
それでもラスト、ジュード・ロウの行動に微笑まずにはいられない。
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