「何を思い、どう生きるか。」ガタカ ezioさんの映画レビュー(感想・評価)
何を思い、どう生きるか。
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過去に2、3回は観たことある気がしたが内容をほとんど覚えておらず、再度鑑賞。観始めると「やっぱり観たよな。」と思いながらも最後まで楽しめた。
生まれた直後の検査で寿命や暴力性、今後罹りうる病気など人生が予測され職業の適正が全て解る近未来。これだけでベタベタなSF映画。
だが、タイムリミットギリギリの攻防、今まで出来なかったことをする勇気、弟との再会、そして再戦。胸焼けしない程度の王道展開の応酬は、ご都合主義な場面も目につくが"王道"の波にのまれてみるのも悪くない。熱く、儚い人生を描いた傑作。
才能のある男が、生まれつき恵まれなかった男の背中に夢を見る。SFというジャンルはあくまで舞台であり、物語自体は人と人との関わり、そして夢があふれたドラマだった。
最後の検査もありきたりといえばそれまでだが、グッとくるものになっているのは演出と展開の妙か。
ラストシーンも同様に、夢を文字通り後押しするため。「もうふたりはいらないだろ?」ということか。
2時間足らずでキッチリまとめている構成も見事。
ちなみに終盤、ダンス中に警察に乗り込まれ逃走するシーンで、制止する男を主人公がどうしようもなくなり殴りつけたところは唐突すぎて笑ってしまった。その後の怒涛の展開でそれも忘れてしまったが。
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