劇場公開日 2024年8月2日

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「終戦記念日に」風が吹くとき Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0終戦記念日に

2024年8月20日
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老夫婦の放射線に対する無知さに気を取られていると方向性を見失う。核兵器は多少の知識があれば何とかなる問題ではない。ちゃんとした知識があれば大丈夫なんてもんじゃ決してない。

人体の奥深くまで入り込み致命的な影響を与える放射線。外傷がまったくなく、無傷と思われた人たちが、被爆後月日が経過してから発病し死亡した様子が描かれている。

夫婦は政府を信じて救助を待つ。最後は神に祈りながら自ら紙袋に入って死を待つ…という市民の普遍性を描きながら、こんな状況はあってはならないと我々に叩きつける。

〝風が吹く〟とは、どこか知らない場所で為政者が戦争を始め、私たちが風を感じたときはもう手遅れ、為す術もないという意味だと思った。

今、抑止力の名の下に目に見えない不安を煽り脈々と戦争準備が進められている。戦争リスクを高める政府は絶対許しちゃいけない。平和を守らぬ政治家などいらない。

Raspberry