「森繁久彌と加藤治子に尽きる。」風が吹くとき Mさんの映画レビュー(感想・評価)
森繁久彌と加藤治子に尽きる。
最初に見た時には、ひょっとすると日本以外の人々の核爆弾や放射線に関する知識はこの程度のものなのかもしれないと思いました。またヒルダとジムの夫婦についても、愚かさや無知に対しては否定的な感覚を持ちました。(感動もしましたが・・・)
二度目に見た時には、外国のDVDを買って見たので、字幕もなく、会話が全く理解できず退屈でした。(それが最初のレビュー(星3つだった))
今回は三回目。ヒルダたちの愚かさは、ひょっとしたら、否定的なことだけではないのかもしれないと感じました。お互いのことを思い合ってはいても、確かな知識を何も持たないままの二人の姿は確かに愚かです。しかし、愚かであっても、だからこそ尊いというか・・・。とにかく否定的なものだけではない何かを感じることができました。うーん・・・。うまく表現できていませんね。すみません。中途半端な表現になってしまいました。うまい表現を思いついたら、この部分また書き直します。
この映画のソフトさに、本来の核の怖さを知っている人たちから批判の声が上がることもあると思います。それは当然のことです。
それでも、この映画を全世界の子どもたちに見せることには、とても大切な意味があるのではないでしょうか。
だからこそ、しぼりにしぼって、せめて45分程度におさめて欲しい。日本ならば小学校の授業で見せることのできる長さにして、義務教育のうちに、国民全員が見ることができるようになれば、と願ってしまいました。
また、「愚か」という表現を使ってしまいましたが、今回初めて、私自身も、確かに核などに関する知識は彼らよりずっとたくさん持ってはいるのでしょうが、彼らと何ら変わりがないのではないかと感じました。
デヴィッド・ボウイの「When The Wind Blows」が心に残ります。
〈最初のレビュー〉
いい映画なのですが、いかんせん長い。
30分くらいにできれば、小さなこどもたちにも見せることができるのにと思った。
DVDを買いたくても買えないのも残念。
原作の絵本を持っています。絵本だから短い話ですが、涙が止まらなくて…映画化されたのは知りませんでしたが、人物の画風がちょっと違います。映画も観たら泣くかも。
ですね。高校生の頃は彼らの無知と自分達は違うと感じたかもですが、歳を重ね広く物事が見えてくるにつれ「何も変わらない」と思えるようになりました。
本作、80年代後半〜90年代には全国で日教組の下部組織が、子どもたちに見せるための無料親子映画会を開催していたのですよ。
学校体育館とか地域公民館などを借りて。
日教組という言葉だけが一人歩きして悪名広がっている気がしますが「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンのもと、真面目で熱心な先生たちの集まりに過ぎないんですもんね。
今の世界を見てみると、戦争が起こっている間は反核運動が下火になっているような気がしてなりません。
結局『オッペンハイマー』は感情がおかしくなりそうで未見のままです・・・
共感、コメントありがとうございます。
これくらいでもいいから、核爆弾の恐ろしさをなるべく多くの人に観てもらいたいと思いました。
そして、興味を持った数パーセントの人にでももっと詳しく調で見たいと思ってもらえれば、広島、長崎が再度繰り返される事はなくなると信じたいです。
今晩は。
コメント有難うございます。
数年前までは、終戦日には戦争の映画をミニシアターで観ていました。
それにしても、昨今の世界情勢を見ていると、人間は過去に学ばない生き物だなと思います。
今作をロシアを統べるつるっとした顔の年齢不詳の男と、イスラエルを統べる男を筆頭に、諸外国の首脳に正座させて鑑賞させたいモノであると真面目に思っています。
人類は、地球生物の頂点と言われていますが、ミミズにも劣る下等生物ではないかと、最近真面目に思っています。では。