劇場公開日 2014年12月27日

「 冒頭ではいきなり音声でキャストとスタッフの紹介。しかも、日本語版...」華氏451(1966) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 冒頭ではいきなり音声でキャストとスタッフの紹介。しかも、日本語版...

2018年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 冒頭ではいきなり音声でキャストとスタッフの紹介。しかも、日本語版では字幕があるが、元々は存在しない。そう、ここは活字が許されない世界なのだ。漫画にも文字はついてない。劇中テレビドラマの内容はすごくつまらないのだが、壁掛けの薄型テレビであることや番組が双方向ドラマになっていて、現代のTVを想像させるので非常に興味深い。

 思想的書物が燃やされるという史実は焚書坑儒や文化大革命を思い出してしまうが、この作品では活字が印刷されていれば何もかも燃やしてしまう。活字がない世界ということには矛盾点がありすぎるが、権力者によって奪われてしまうこと、それに疑問を持ち反抗することをテーマとしてとらえれば、それなりに楽しめる。

 しかし、このストーリーが映像化されたのは時期が早すぎたのでしょうね。現代で映像化すれば、いい映画になると思われるシーンも多かった。何といっても、トリュフォー監督にSFは似合わない気がする。

kossy