「魅力的なロマン主義に満ちた、ラブロマンスの傑作だ。」カサブランカ 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)
魅力的なロマン主義に満ちた、ラブロマンスの傑作だ。
ハリウッド流のメロドラマが苦手というひともいるだろう。ストーリー自体は、ラブロマンスにありがちな展開ではある。しかしこれは、1942年公開ということを考えると、後世の作品に多大な影響を与えた、古典的傑作といえる。
俳優陣はみな好演。やはりハンフリー・ボガートの存在感と、息をのむほどの美しさを誇る、イングリッド・バーグマンが印象に残る。非常に魅力的なキャラクターが、実に印象深い。
魅力的なロマン主義に満ちたメロドラマであり、心憎いほどのスマートなウィットに満ちている。そして、心揺さぶる演出と、巧みなサスペンスが、本作の価値を大いに高めている。
もう何も言うことは無い。愛と現実の間で、犠牲を伴う誠実さに生きた人々を描いた、感動的なラブロマンスの傑作だ。
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とみいじょんさんのコメント
2024年11月8日
共感とコメントをありがとうございました。
>ご返答のお手間取られなくても構いません
とありましたが、私もコメントしたくて…。
>魅力的なキャラクター達の名演技と粋な台詞の数々、よく練られた脚本と演出には、おおいに魅了されたものです。
本当に。私もそう思います。
>愛と現実の間で、犠牲を伴う誠実さに生きた人々を描いた、感動的なラブロマンスの傑作だ。
「犠牲を伴い誠実さ」ここは気が付きませんでした。三人とも、何かを犠牲にして誠実に生きていますね。ナチスに対するレジスタンスと言う背景があり、当時の圧政に苦しむ人々や未来につなぐ誠実さが根底にあり、己の欲や気持ちを押し付けるのではない。だからこそ、私たちの心に残るのでしょう。
こちらこそよろしくお願いします。