劇場公開日 1993年12月18日

「縁について考えることができた」顔のない天使 はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0縁について考えることができた

2024年1月5日
PCから投稿

泣ける

難しい

幸せ

メルギブソンの半分ヤケドした姿に「よくできてるな」と思ったぐらいで、何の印象も残らず過ぎて行った前半。

他の者が恐れる(嫌がる)中、なぜ一人の少年だけが親しみを持ったのか?
・誰でもいい、とにかく勉強を教えてほしいから
・変わった人なので好奇心で仲良くなりたくなった
この2つくらいしか浮かばなかった。

どんな関係性になるのだろう...そう思いながら続けて観ていた。

 この場所で一生終えるのはゴメンだ、絶対合格してこの町を出るんだ! 再婚する母ちゃんなんて嫌いだ! そう思ってたのかわからないけど勉強熱心な子供と、交通事故で外見だけでなく心も傷付き人里離れたところで孤独に暮らす男の間で、年齢を超えた友情が生まれていく話でした。

 私が感じたことは、親友って同級生だったり年齢が近かったり、趣味が一緒だったり似た境遇だったり...そうではなく、何かわからないけど自然に惹かれる魅力が相手にある人。近年主流になっているSNSとかメリットを優先する繋がりではなく、何でも話せる人なのかもしれません。そういう縁はどこに転がってるかわからないし、いつ訪れるかもわからない特別なもの。「自然体で生きる勇気」を映画から感じました。
 もし問題視される人だったら・・・。

 他の点では、そりゃこんな親じゃ家出たくなるのは当然だよ、別の子供も一緒に暮らしていくら親でも気持ち理解するのは無理でしょ! と思ってしまいました。

 全体としてはラスト以外に引き付ける場面がなかったため「心が揺さぶられる」ヒューマン系に必要な要素は薄めの印象。
2回目の鑑賞はないかもしれないけど「縁」について考えられたのは観た甲斐があった。

 海辺の景色は良かったですね。旅行に行きたくなります。

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はむちん2