劇場公開日 1994年9月3日

「 普通の夫婦・家族ドラマであるのに画面に惹き付けられるのは、やはり...」男が女を愛する時 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 普通の夫婦・家族ドラマであるのに画面に惹き付けられるのは、やはり...

2021年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 普通の夫婦・家族ドラマであるのに画面に惹き付けられるのは、やはりメグ・ライアンのアルコール依存症の演技が上手いからであろう。子役の女の子もいい演技だ。普通の男ならば妻の失態に呆れ返り、そのまま離婚の危機になりそうな設定だが、前半は献身的なまでのガルシアの愛情が感じられた。

 しかし、後半は愛情表現も失速気味。ゲイリー(フィリップ・シーモア・ホフマン)が現われたからだが、妻の浮気を少しでも疑ってしまうという微妙に揺れ動く心理の演技が苦手なのかもしれない。また、夫に慰められるとか一緒に努力しようとする夫を拒み、孤独でいたがる心も上手く伝わらなかった(単なるわがままという評価も多い)。「心の暴力」なんて難しい演技ですよね。

 この映画って、自分の愛情が伝わらなくても、また、妻がわがままであってもとことん愛し続けるってことの教訓のような映画ととらえれば、充分納得ができます。ただ、本当のパパじゃないって事実を何故こんな終盤に・・・

kossy