劇場公開日 1990年4月6日

「ゴーストよりも前です」オールウェイズ 桔梗Fさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ゴーストよりも前です

2013年11月25日
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泣ける

笑える

幸せ

山火事消火の作業中に事故死したパイロット(ドレイファス)は、青年パイロット(ブラッド)の守護霊として現世に舞い戻るが、青年がかつての自分の恋人に恋してしまった事を知る、ラブファンタジー。

スピルバーグ映画だが、異常に知名度が低く、興行もこけた…
しかし、傑作!!(゜ロ゜;

小学生のころスピルバーグ監督の「ジョーズ」「ET」にはまり、流れで観たが大人向け恋愛ものだった(^-^;だがラスト号泣(T_T)

同じころ『ゴースト ニューヨークの幻』が大ブレイクし、学校でも「デミ・ムーアいいよね~」と話題は持ちきりだった。
おいらは「いやいや、オールウェイズのホリーハンターも同じくらいいいって!」と口コミで広めまわったがあえなく玉砕…
若者を対象にしたゴーストに比べ、大人向けのオールウェイズは弱かった…

映画の元ネタは「A GUY NAMED JOE」
『ジョーズ』撮影時、スピルバーグ、ドレイファスともその映画が好きだと話が弾み、映画化が進む。完成までスピルバーグが構想から10年かけたシロモノ♪

ホリー・ハンターは「ピアノレッスン」「コピーキャット」などでクールな役が目立つが本作では、勝ち気でオテンバ(゜ロ゜;ツンデレである!
ドレイファスとグッドマンは名優過ぎて文句なし。
またヘップバーンの遺作でもあるので価値は高い。

音楽も昔のヒットナンバーが効果的に使われ、ストーリーを盛り上げる(T_T)ジャズの「Smoke gets in your eyes」等々名曲揃い。

スピルバーグ監督作にしては異色で観る人を選ぶのだが、個人的泣き度はゴーストよりこっちが上だった。※先に観たというのもある。ゴーストも本作も所有してるんでどっちも好き

恋愛要素だけでなく、山火事シーンの迫力、ピンチ度はさすがスピルバーグ。
ハラハラ要素も十分あります(゜ロ゜;映画のために古い飛行機を集め、にせ山火事を起こし(笑)撮影はかなり困難だったという…

して、本作と「ゴースト」の致命的な違いは、ドレイファス死後、ホリーハンターは最後までドレイファスを認識しないということ(T_T)
「ゴースト」のラストも号泣したが、まだお別れできただけいいかも。
だが、本作はキツい!!恋人が別な男とくっつく様をマジマジと見せつけられ、存在すら証明できない(T_T)

ラスト、ドレイファスのとったあまりに切なすぎる決断に思い出しても涙がでる( ;∀;)
悲しいというより、やさしさ、愛情の深さで感動の涙なので観終わった後の満足感が高い。

スピルバーグ映画の中では低評価扱いだが、今観ても十分楽しめる名作(^^)

桔梗F