狼は天使の匂いのレビュー・感想・評価
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この映画ために大塚名画座に行ったなあ
「雨の訪問者」を見てこの映画を思い出した。高校3年の時に見たくて仕方がなかったけど数年後大学に入りようやく見て涙が止まらなかった。ロバートライアンが死んだ頃か?雨の訪問者と同じテイストだけど微妙に違いがある。同じクレマン監督作品「パリは霧に濡れて」は面白くないけど。その後NHKで放送しビデオに録画、画質最低なのでそろそろDVDでも買うかな?
牧歌的かつ金曜ロードショーのテーマ曲のよう
百戦錬磨のプロ強盗集団なんだろうけど、非常に牧歌的。BGMも相まって、本当にこの人達、強盗、人殺しするのって位、中々犯罪シーンまでいかない。主人公のトニーはカメラマン?なのか飛行機からロマ人を撮影していたところ、そのままロマ人の子供を巻き込む飛行機事故を起こしてしまい、ロマ人に追われる羽目に。必死に逃げていたところ、偶然仲間割れしていた強盗団の殺害現場を目撃してしまい、連れ去られる羽目に。そこでチャーリー率いる強盗団に捕らわれるうちに次第に仲間となり、ラストは強盗というより、警察署に保護されているギャングの女を連れ去るという人攫いを実行する。ギャングの女もとっくに自殺しててって、かなりチグハグなのだが。。何ともチャーリー率いる一味が味がある。チャーリー=昔ながらの棟梁、頭も切れて人望あり。リッツィオ=チャーリーから全幅の信頼が置かれ、警察に捕らわれても裏切らず。何よりもトニーにすぐ心許してしまう。この人一番良い人。ボールを後頭部に投げ当て、殺すというめちゃくちゃコントロール良い技を持ってる。これ笑えるシーン。マットーネ=単細胞で力持ち。ある意味、こいつのせいで事件が発覚し、失敗する。シューガー=トニーをすぐに気に入り、熱を上げるも、トニーに裏切られる形となり、チャーリーの怪我が気になり、警察に居場所を教えてしまう。一番可哀想な気がする。ペッパー=兄をトニーに殺されたのにトニーを好きになってしまう。ラストは逃げ切れて良かった。といった具合にトニーはロマ人に対しても?の態度だし、両方の女性を利用している、全く共感できない嫌な奴なのだが、犯罪者でもないのに流れで銃をぶっ放し、ラストはロマ人に刺されて観念したのか、ペッパーを逃し、チャーリーの所へ戻ったのは自殺行為だが、男気を見せた。中々襲ってこないロマ人も含めて、やってることは殺し合いなんだけど、全体として牧歌的で哀愁漂う、男たちと女たちの物語となっている。たまにはこういうのも良いかも。
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