大いなる西部のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
演出家はハリウッドテンには入っていないが、にわかなコミュニストと言えるかもしれない。
水源をめぐる争いがこの映画のテーマである。つまり、本当の主人公はビッグ・カントリーなのてある。土地なのだ。土地と言えば、資本主義である。
さて、
資本主義における競争や利潤追求の矛盾の象徴と見ることができるのだ。
だがしかし、コミュニストではない。寧ろ、この2つの争いは南北戦争なのだ。西部の価値観が東部に乗っ取られる。そんな事を言ってる訳だが、それでも実は統一出来ない。って事だ。
つまり、朝鮮戦争とベトナム戦争の狭間。国家を統一して世界平和を望むアメリカ。しかし、朝鮮戦争には勝てない。そんな時期に。次はアメリカは団結して「勝つぞ」と言っている。
さて、2つの争いは焼き払ったら虐殺したり野蛮そのもの。アメリカが朝鮮、ベトナムとやって来た黄禍論の現れそのもの。日本に勝ったおごりの現れなのだと思う。それ以来、アメリカは亜細亜には勝てていない。
ベトナムには負けて、亜細亜の一部から本土を侵略され、挙げ句の果て、本命のかつての眠れる獅子が目を覚まし、南亜細亜の一国が世界一の人口を持つに至る。さて、米国の運命や如何に。
西部では名声よりも名誉‼️
牧場主の娘と結婚するためやって来た東部男グレゴリー・ペックと、牧場の牧童頭チャールトン・ヘストンの対立を描いたウィリアム・ワイラー監督の名作‼️やはり巨匠と呼ばれる人は何を撮らせてもウマい‼️今作は東部と西部の思想の相違、古い西部が新しい時代へ移っていく時代の挽歌‼️「西部では名声よりも名誉が大切」という印象的なセリフ‼️東部男ペックが知性よりも人情、人情よりは力ということを思い知る‼️出来損ないの荒くれ息子を抑える父親の力や、困難に立ち向かう男の堂々とした生き様など、ホントに西部っていいなぁ‼️ワイラー監督がそんな西部を、大きく詩情豊かに描きつつ、西部劇ファンが満足するアクションシーンも巧みに織り交ぜ、2時間46分をまったく飽きさせない‼️ペックが何回も振り落とされながら荒馬を乗りこなすシーン、ペックとヘストンの素手の決闘、ペックと卑怯な無法者が旧式拳銃によるイギリス式決闘をするシーン、ラストの家長同士の決闘など、見せ場満載‼️ペックが邸のポーチから見わたす俯瞰のロング・ショット‼️これぞ大いなる西部ですね、いいなぁ‼️
恐らく西部劇が最も似合わない男優・・・
舞台は西部(The Big Country)ではあるものの、西部劇とは違う映画なのでは? 理由は、
①主人公のグレゴリー・ペックがカウボーイではなく、実は東部出身のお金持ちのお坊ちゃん。
②カウボーイ軍団動詞の打ち合いや争闘シーンがほとんどと言ってない。
ということで、ある意味予想を裏切る展開に、最初だけは引き込まれるものの・・・主人公の義父に敵対するグループの首領が、やけに寛容で理解力あふれる好人物だったりするので、主人公側にさして何の葛藤も障壁もなくスムーズにストーリー展開して行ったり、主人公がフィアンセからその友人の女性に心変わりしてしまう伏線の描写が貧弱過ぎて、おいおいと思ってしまったり、一般的な世評に比べると辛口な評価となりました。
貴重な水源 ビッグ・マディ
壮大な楽曲が広大な大地をイメージさせる。
アメリカ東部出身の紳士的なジェームズ・マッケイ( グレゴリー・ペック )が、テキサスに住む大地主テリル家の娘・婚約者パット( キャロル・ベイカー )のもとを訪れる。
テリル家と対立する大地主ヘネシー家の主人・ルーファスを演じたバール・アイヴスの演技に魅せられる。怒り、悲しみを孕んだ眼差しが秀逸。
凛として美しいジーン・シモンズは、グレゴリーペックに相応しい。
身長189㎝のグレゴリーペックが騎乗するシーで、馬が小さく見え、馬が辛そうに見えた(笑)
やはり水は貴重だ。
NHK-BSを録画にて鑑賞
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