劇場公開日 1991年7月27日

エンジェル・アット・マイ・テーブルのレビュー・感想・評価

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4.0無垢な感性を描く宝物

2025年10月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭の一本道に立つ少女の髪の赤と大地の緑のコントラスト。そして少女の表情。まず観客の心を掴んでいきます。

始終おどおどしているジャネット。もじゃもじゃの赤毛で内気で人見知り。過度の感受性を持つ。でも彼女は書く事で、そんな自分を克服していきます。姉に強要された詩の言葉選びは結局変えなかった。ここは譲れない。教師ではなく作家を選んだのは必然でした。

ジャネット・フレイムの自伝の映画化ですが、感動を誘うような構成ではなく、脈絡はあまり気にせず小さなエピソードを積み重ねていく手法がむしろ良かったです。
第二部は当時の精神疾患への無理解が生む厳しいパートでしたが、もっと極端な描写になりそうなところを、敢えて抑制していたと思います。実は誤診だったという事実もさらっと台詞で説明しただけでした。

第三部 スペインでの遊泳時の至福の表情と、彼から帰国を聞かされた時の表情は、普段のおどおどとは少し違う初めて見せる悲しみでした。
父親の死後、靴に足を通したり、外でひとりで遺品を焼いているシーン。情感があって良かったです。

ジェーン・カンピオン監督のこの後の活躍は目覚ましいのですが、初期の本作はピュアな感性が光る宝物のようです。

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sugar bread

3.5ジェーン・カンピオンを何度でも好きになってしまう

2024年6月15日
iPhoneアプリから投稿

女性の半生、
つまり性を知って、生理が始まり、
妊娠して、中絶するまでが刻々と描かれている。

さらには、精神病院のありのままを
これはやや情緒的に描いている。
社会がいかに酷いかを思い知るよね。

しかし、本作はずっとずっと
主人公に寄り添っていて、それはまた、
我々に寄り添っている事とも同等となる。

もうさ、父親のお金盗んで
我が物顔でクラスメイトにチューイングガム配る姿に
自分を重ねちゃったら、この映画の虜になってるよね。

子供自体のパート1に比べて、
パート2が本当に辛い。
子供心を持ったまま大人になるのが
いかにキツイかを描いてる。

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JYARI

3.0 詩や小説に目覚めるものの、一人の世界に閉じこもったために統合失調...

2018年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 詩や小説に目覚めるものの、一人の世界に閉じこもったために統合失調症と診断されるジーン。教師の道へ上手い具合に進んでいたら、独創的な世界は生まれなかったのであろう。そして、出版社に認められなかったら病院でロボトミー手術を受けていたかもしれないと考えると恐ろしいことだ。

 留学してからは、仲間うちでもナイーブと評され、友達のいない作家となっていたが、スペインで男と同棲し始めたら魔力が失われたのだろうか。結局、詩よりも小説で成功することになったみたいだし。

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kossy