エリソー

劇場公開日:

解説

グルジアの少数民族間の友情と帝政ロシアの抑圧に対する抵抗を描く。製作は“ゴスキノプロム・グルジー”、監督は「26人のコミッサール」のニコライ・シェンゲラーヤ。民族作家アレクサンドル・カズベキの原作をシェンゲラーヤとセルゲイ・トレチャコフが脚色、撮影はヴェ・シェヴァルナーゼが担当。出演はK・アンドロニカシヴィリ、K・カララシヴィリほか。サイレント。

1928年製作/ソ連
原題または英題:Eliso
配給:ソ連邦映画人同盟=国際シネマ・ライブラリー
劇場公開日:1987年8月8日

ストーリー

一八六四年、カフカズ(コーカス)地方を支配していた帝政ロシアは、トルコとの国境に近いグルジア山岳地帯の少数民族チチェン人などを強制的にトルコに移住させ、そのあとにコサックを移住させようとしていた。チチェン人は回教を信じ、キリスト教徒のグルジア民族とは宗教を異にしていたが、グルジア系ヘフスル人には牧草地を貸し友好関係を結んでいた。アスミタール(A・イメダシヴィリ)を村長とするチチェン人の村ヴェルディに、ヘフスル人の若者ワジア(K・カララシヴィリ)がやって来た。彼は村長の美しい娘エリソー(K・アンドロニカシヴィリ)と恋仲である。ワジアは今年の牧草地を借りる話にやって来たが、ロシアの将軍(A・ジョルジョリアーニ)がそれを禁止した事を知る。その頃、村の近くにはコサックがヴェルディ村から村民を立ち退かせる策謀を弄し、遂に村の裏切者セイドゥーラ(I・マムポリヤ)の力を借り村民をペテンにかけ、強制移住承諾書にサインさせてしまう。ワジアの努力も空しく、エリソーは村に火を放ち、村民ともに苦難の旅へ向かう……。

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