「DVD買いました」エバー・アフター tabotyokoさんの映画レビュー(感想・評価)
DVD買いました
グリム兄弟は、ある大きなお屋敷に招かれました。
そこの主、陛下(ジャンヌ・モロー)は
一つの箱からガラスの靴を取り出して言います。
「あなた方の書かれたお話に"灰かぶり姫"と
いうものがあるでしょう?」
「では陛下は、あの話は本当にあったと?」
ええ、と肯定し、そこから陛下の口を通して陛下の知る灰かぶり姫のお話が始まります。
-----------
ダニエル・バルバラック(ドリュー・バリモア)は、この物語の主人公であり、おてんばな女の子。
幼い時に父を目の前で亡くし、後妻(アンジェリカ・ヒューストン)と連子2人と暮らすことに。
しかし後妻は、ダニエルを召使として扱い、娘として愛してあげませんでした。
-----------
自分の腕一本で窮地を脱したり、道を切り開くダニエルに感服します。
頭がよく腕が立つ。小さい頃から召使をやらされていたので、家事全般もそつなくできることでしょう。
奇しくも継母たちは、結果的に最強の女性を自ら作り出してしまいましたね。
アメリカ人だけど、フランス人っぽさ漂うバリモアの外見が、この映画の世界観とマッチしてて大好きです。
映画全体が、まるで絵の具の上に水を垂らして滲ませたような、線と線が曖昧で、色と色、光と光が、混ざり合うような映像が本当に美しいと思います。夢の世界を旅してる心境になれるかも?
ダヴィンチ先生の、水の上を歩く発明品を披露している途中、灰まみれのダニエルが川に入り泳ぎながら身体中を綺麗にしている時に話したセリフがお気に入りです。
「水の上を歩くのは神に任せよう、天使につまずいた!」のセリフにキュンときました。芸術だけでなく、会話の表現ですらユーモア溢れた人たらしの憎い先生として描かれてるなと思いました。
絵画のような映像美と、逞しく自分の道を切り開いていくシンデレラのお話がご覧になりたい方は是非。