「爆傑作!!!」エデンの東 ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
爆傑作!!!
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20年ぶりくらいに見たが、とんでもない傑作だ。映画の目指すべき姿のお手本のようだ。こんなオリジナリティあふれる映画は今でも出会えない。
●原作は読んでないないが、物語が秀逸。それぞれのキャラクターの思いと絡み合いが素晴らしい。
●計算されつくした構成。もう無駄の無さには頭がさがる。
●演出と構図が鳥肌もの。
●キャラクターの配置が完璧。
●とにかくジェームズ・ディーンの存在感が半端ない。中心線がないような流れる動き。次の表情が予測できない。兄を殴った後の酒場でのコップの持ち方。伝説になるのがよくわかる。
●ラストが最高。何でこんな看護婦を配置したか不可思議だったけど、あの瞬間のためだった。やはり無駄なキャラはいなかった。「看護婦を遠ざけてくれ」なんてセンス良すぎる。しかもそのあと耳元でささやく言葉をいっさい聞かせない。「この僕に看病してくれって」とディーンは父を見守るが、そんな事を言ったとは思えない。これは気づく人は気づくが、もっと深い愛の言葉をささやいたはず。そう、言葉に出来ない愛の表現をああいう形で表したのだ。「愛してる」とか安っぽい言葉を避けたんだ。なんて発想だ。
愛ゆえに人は罪を犯す。そんな人間ははたして悪人であろうか?カインとアベルの古典的な神話を見事に現代ドラマとして描いた。
まさに教科書とすべき傑作!
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