「人生は子孫を残すサバイバルだ」駅馬車(1939) KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)
人生は子孫を残すサバイバルだ
まだレンタルビデオが田舎では普及してないなかった頃、私の月の小遣いは2万円だった。私はその2万円で、この作品のVHSを買った。字幕スーパーが売ってなかったので吹き替え版を買った。とてもよくできた吹き替えで私は当時何の文句も無かったのだが・・・
映画をたくさん見てくると、吹き替えの短所がよくわかるようになった。
映画俳優というのは、声がみんな面白い。声のイントネーションが独特で、俳優の魅力と個性は、声にあらわれると言っても過言ではない。字幕吹き替えではそれがない。つまり、俳優の魅力がどっかへ行ってしまうようなもんだと思う。あるいは、すり替えられてしまうとか。また、映画の面白さとは、その映画の持つ独特な雰囲気であると思う。言語を含めてその雰囲気はできるのである。例えば、「道」のイタリア語はとても寂しげだ。「男と女」のフランス語はエレガントで美しい。「駅馬車」の英語は何と言ってもカッコいい。
だから今の私は、映画を字幕スーパーで見ることは絶対にない。
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