「エイリアンと人間とのハイブリッドとして新たに誕生したニューボーンを、涙ながらに抹殺するリプリー」エイリアン4 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
エイリアンと人間とのハイブリッドとして新たに誕生したニューボーンを、涙ながらに抹殺するリプリー
フランスのジャン=ピエール・ジュネ 監督による1997年製作(107分)アメリカ映画。
原題:Alien: Resurrection、配給:20世紀フォックス映画、劇場公開日:1998年3月。
第3作目よりは面白かったのだが、数多くの登場で第1作でのエイリアンの不気味さがかなり消失してしまったことには、ある種の感慨を覚えた。
ただ、ストーリーには意外性もあって楽しめた部分もあった。
リプリーはNo.8クローン人間として復活し、超人的能力を有している。エイリアンは、彼女の体内にいたもののDNA情報を元に、武器として量産がなされようとしている。人間とのハイブリッドとして新たに誕生したエイリアン・ニューボーンは、リプリーを襲わず母として慕う。死んだと思った美しいヒロインのコール(ウィノナ・ライダー)が、生き返って現れる。彼女は実は人間ではなくアンドロイドであった等。
射撃の名手で、リプリーと協力して、障害者の機関長(ドミニク・ピノン)を背負いながら闘う副官ゲイリー・ドゥーダンは、壮烈な最後もあって印象に残った。
リプリーによる親愛感情を示していたニューボーン抹殺は、とても印象的であった。凶暴性を憂いたリプリーが、敢えて宇宙船に小さな穴を開け、その空いた小さな穴からニューボーンが宇宙空間に少しずつ吸い出され、体が砕かれていく。映像的にもなかなか衝撃的な排除シーンで、エイリアンとの長い対決は終わる。ただ、リプリーの表情は、犯罪者とは言え、我が子を殺めた様な苦痛の表情であった。
監督ジャン=ピエール・ジュネ、製作ゴードン・キャロル 、デビッド・ガイラー、 ウォルター・ヒル 、ビル・バダラート、共同製作シガニー・ウィーバー、キャラクター創造ダン・オバノン 、ロナルド・シャセット、脚本ジョス・ウェドン、撮影ダリウス・コンジ、美術
ナイジェル・フェルプス、編集エルベ・シュネイ、視覚効果ピトフ エリック・ヘンリー、
特殊効果デザインアレック・ギリス トム・ウッドラフ・Jr.、衣装ボブ・リングウッド
音楽ジョン・フリッゼル。
出演
シガニー・ウィーバーリプリー、ウィノナ・ライダーコール、ロン・パールマンジョナ、ドミニク・ピノンヴリース、ダン・ヘダヤペレス将軍、J・E・フリーマンレン博士、ブラッド・ドゥーリフドクター・ジェディマンレイモンド・クルツディステファノ、キム・フラワーズヒラード、ゲイリー・ドゥーダンクリスティアン、リーランド・オーサーパーヴィス、
マイケル・ウィンコットエルジン。