「スティーヴ・ブシェミの映画監督を夢みる実直な青年役、若さ溢れる名演は必見。」イン・ザ・スープ 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)
スティーヴ・ブシェミの映画監督を夢みる実直な青年役、若さ溢れる名演は必見。
今年で開館50周年を迎えた目黒シネマさんのGW興行は『~ミッドナイトムービー セレクション VOL.1~』と題したアメリカのアートハウスシアターにおいて70年代を中心に深夜上映されたカルト映画を集めたプログラム。
本日1本目は1992年サンダンス映画祭グランプリを獲得した『イン・ザ・スープ』。
『イン・ザ・スープ』(1992年/93分/35mm)
映画監督を夢みる青年アルドルフォ(演:スティーヴ・ブシェミ)と彼のスポンサーとして名乗りを上げるがアルドルフォに犯罪の片棒を担がせ続ける謎の初老ジョー(演:シーモア・カッセル)、アルドルフォが恋焦がれ自作のヒロインとして切望する隣の人妻アンジェリカ(演:ジェニファー・ビールス)の三人の関係を通じて青年と初老に間に育まれる友情や、ヒロインとの淡い恋を描く情緒溢れる佳作。
『レザボア・ドッグス』(1992)『ファーゴ』(1996)『コン・エアー』(1997)など一癖も二癖もある超個性的な登場人物を縦横無尽に演じるスティーヴ・ブシェミから一転、本作ではひたむきに映画監督を夢みる実直な青年を演じておりますが、若さ溢れる名演をみせてくれます。
ヒロインのジェニファー・ビールスは『フラッシュダンス』(1983)出演時と変わらぬ美貌で驚きましたね。
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