E.T.のレビュー・感想・評価
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謎の『鍵男』。ラストの彼の晴れ晴れしい顔は今回の鑑賞で一番印象に残りましたね。
『スティーヴン・スピルバーグ IMAX映画祭』第2弾は80年代を代表する名作『E.T.』(1982)をグランドシネマサンシャイン池袋のW25.8m×H18.9m超巨大スクリーンで堪能。
『E.T.』(1982)
『ジョーズ』の興行収入を上回る超特大ヒット、玩具店でも関連グッズが溢れており、小学校でも話題でしたが、当時は『機動戦士ガンダム』のプラモデルに夢中、お小遣いとの兼ね合いで劇場鑑賞は断念。
すぐに地上波で観られると高をくくっていましたが一向に放送されず。
(結局公開から10年近く経った1991年10月に地上波は放送)
当時は『オレたちひょうきん族』のパロディキャラ「いーてふ」や『新春かくし芸大会』で堺正章氏が挑んだパロディコント「E・Te(いて)」などでぼんやりと把握していましたね。
初鑑賞は公開から6年後の1988年。
レンタルビデオ店も異例の大々的な告知展開、レンタル開始日まで指折り数えて待つほどの別格、プレミアム作品という印象が強いですね。
その後劇場でも何度か鑑賞しましたが、IMAXは初体験。
<宇宙人=不気味で獰猛な侵略者>という当時の固定観念をひっくり返すコペルニクス的新鮮さ、宇宙人と少年たちのハートフルなストーリーの素晴らしさ、E.T.をBMX自転車の篭に乗せて空を飛ぶ月夜と夕景のシーンは、ジョン・ウィリアムズの壮大なテーマ曲と相まって何度観ても心が躍る名シーンですね。
エリオット役のヘンリー・トーマスの演技も実に繊細、海亀から甲羅を外したようなE.T.のデザインも改めて奇跡的で秀逸ですね。CG技術がなくても、実に愛くるしく生き生きとしていましたね。
今回見直してみると、大人はエリオットの母のみで、終盤までは出てこず、<宇宙人と子どもたちの交流>にフォーカス、カメラのアングルも子どもとE.T.目線を意識していましたね。
そんな中で異彩は放つのはピーター・コヨーテ演じる「鍵の男」。
NASAの科学者と推測されるのですが、『わたしも10歳の時から(E.T.を)待っていた』という言葉は意味深。
大人になったエリオットを重ねているのか、はたまた10歳の時にE.T.と遭遇してずっとこの日を待っていたのか真偽は不明ですが、ラストの彼の晴れ晴れしい顔は、自分自身が歳をとったせいか今回の鑑賞で一番印象に残りましたね。
母船から登場した「E.T.」の仲間が彼をみかけて目配せしたりしたら涙腺崩壊でしたね。
公開から45年以上経過しても、何一つ古びぬ映画史に残る名作ですね。
なぜ涙があふれ出るのか
地球に取り残された異星人と子供達の交流を描いたスティーブン・スピルバーグ監督の不朽の名作を記念IMAX上映にて鑑賞。
最後にE.T.を見たのはUSJのアトラクション以来、大人になってから映画は見ていなかった。
1980年代アメリカ西海岸の新興住宅地が舞台。区画された住宅地の広い道、立派な住宅、さぞ当時のアメリカ新興中流階層の幸せな家庭かと思いきや、裏庭はトウモロコシ畑が迫っており、家の裏はずんべらぼんの山、車の出庫も一苦労、父親は他の女とメキシコに行ってしまったと、「大人の事情」が垣間見える。
しかし、子供たちは「大人の事情」なんてお構いなしだ。その無邪気さは観る者を安心させる。エリオット少年も子供達も、そしてE.T.も「ヤンチャ」だ。折に触れエリオット少年の顔のアップは、大人になった私達に子供の気持ちを想起させる時間を与えてくれる。母親が妹にベッドで読み聞かせているピーターパンの物語が「大人の事情」と「ヤンチャ」の微妙な境界線を表していると感じた。
印象的なのは、E.T.を想うエリオット少年のセリフだ。
「僕が君を守ってあげる。一緒に大きくなろう」「君がいなくなって僕は何も感じなくなった」まるで一遍の愛の詩である。涙が自然とあふれ出た。無償の愛とはかくも単純で深いのか、純粋さとはかくも明快で優しいのか。心を打たれるわけである。
極めつけは、ジョン・ウィリアムズのテーマ曲。時間と金をかければ、名曲が生まれるわけではない。満月を背景に空を飛ぶシーンで、この曲が流れると、また涙が自然とあふれ出た。なぜ涙を出たのか。何が心の奥にふれたのか説明ができない。名画に名曲ありだ、こういった創造力の巧みさにいつも驚かされる。
今回は記念IMAX上映の機会に恵まれました。機会があれば映画館の大スクリーン大音響で鑑賞されることをお勧めします!
スピルバーグ監督&ジョン・ウィリアムズ音楽、最高傑作!
スティーヴン・スピルバーグ IMAX映画祭にて。
IMAX『ジョーズ』もそうだったが、画質が荒い。
家で4K ULTRA HDで観た時はあまりの美しさにスピルバーグのソフト化のこだわりを感じたが、
今回のIMAX上映には初回上映時を懐かしんで画質はそのままなのか。
しかし、何回観ても、このファンタジー、素直に感動する。
シンプル過ぎる内容だが、それでいいのだ。
スピルバーグの映画愛にひしひしと刺激を受ける。
ジョン・ウィリアムズのスコア、最高傑作。
時は流れ2025年、アメリカはいよいよ宇宙人とのコンタクト状況を公開する、と噂されているが、どうだろう。
こんなファンタジーを観て感動していた昔が、
つい昨日のようなのに。
ジョン・ウィリアムズのワクワク感
「ET」「スターウォーズ」「スーパーマン」「レイダース」「ジュラシック・パーク」とか、ジョン・ウィリアムズの書くスコアを聞くだけで映画のワクワク感が3倍増しぐらいになる。本作のクライマックスの高揚感も彼のテーマ曲によるところが大きいと思う。
本作は子供の頃に一回見ただけなので、今回、IMAXの再上映で見直してみて、かなり忘れているところが多かった。そのせいもあって最後の自転車が飛ぶシーンでけっこうウルウルきた。
本作のテーマが「未知との遭遇」に近いことに気付いた。どちらも宇宙船に乗っていくことが示されている。本作が公開された当時に比べて、UFO関連の情報は格段に増えた。実際にUFOに乗っている人もかなりいるようだ。自分もいつか乗ってみたいと思った。
大好きな映画です。
当時はファンタジー作品として、エリオットのE.Tを思う姿にキュンキ...
当時はファンタジー作品として、エリオットのE.Tを思う姿にキュンキュン涙しましたが、今回はそれにプラスして、偏見や先入観、権力による一方的な支配など、もしかしたらスピルバーグ監督は、彼自身の生い立ちなどから、そういったメッセージも込めて作ったのではないかと考えながら観ました。エリオットがE.Tと心を通わしながら成長し、「E.Tが一番幸せになれる方法」を選択肢するのにも感動。ラストの「ここにいるよ」はやっぱり号泣。ベタな言い方ですが、本当に名作だと思います。
これぞ名作!スクリーンで観て更に輝きが増す!
IMAX特別上映だったので観る事ができた。改めて説明不要。これぞスクリーンで観る映画だと教えてくれた。サブスクやCSで観た時と感動が違う。
スピルバーグ監督さすがだと改めて再認識。
映画音楽はパーフェクト。文句なしの名作でした。
ラストシーンは最高のシーンだったことは言うまでもない。
ETを映画館で観る事ができて感謝。
映画史に残る傑作。
宇宙人が人間と同じ感情を持ち、好奇心に満ち溢れ、実際に接した子供たちに、友好的な態度に終始して描いた映画って、本作の大ヒット以前には、ゼロでは無かったかもしれないが、ほとんど無かったかもしれない。
この作品以前の映画の中の宇宙人は、どっちかというと、とても攻撃的で、地球に対する脅威となる存在で、人類を滅亡させるかもしれない、敵対的で恐怖の対象というイメージが主流だったと思う。
宇宙人に人間と同じ意味での「心」があり、しかも、互いに親近感を感じる存在として描いたことは、その後の映画における、SF映画の表現の広がりという意味で、多大な影響を与えたと思う。
異国の地である地球で迷子になり、ホームシックにかかった宇宙人という無国籍な存在が、人間の子どもたちにかくまわれ、やがて迎えがやってくるという物語は、そりゃあ国を超えて、世代を問わず、誰にでも楽しめる作品になるよなあと。
そこにスティーヴン・スピルバーグ監督は、無駄で余計な味付けをしていないことが、とても良かったのだと思う。誰でも童心に帰れるような、ストレートに感動できるSFアドベンチャーだし、映画史に残る傑作だ。
ちょっと!指のシーンが!
ないじゃないですか!(笑)
見損ねたと思って再々生したじゃありませんか!!!😂
あのポスターの有名なシーンは存在しないんですね…がっくし
スピルバーグと言えばこれ、くらい有名作なのに、テレビの放送でジョーズやグーニーズ(監督作じゃないけど)は観ていたのになぜかE.T.は未鑑賞
結論から言えば、子供の頃に観ていたら良かったんだろうな
もろ子供の目線、こんなことがあったらいいのになーと夢描くようなお話でした
ママが帰宅時にうまいことすり抜けるシーンは愉快でした
作った通信機器はやっぱり音なんですね!未知との遭遇のあの音メロディが脳内に蘇りました
政府?の大人たちが突然宇宙服で乗り込んで(ここら辺も男子の描くストーリーぽい)家をICU仕立てにされて宇宙人を治療してたり、息子が治療されてるのに大人しく事情聴取受けている家族だったり、でもエリオットの台詞のタイミングでしれっと撤収するんだね、とか、E.T.を運び出すときにお兄ちゃんの友達が突然混ざってチャリチャリ言わしてきたのが没入感を邪魔されました
なのになのに不覚にもお別れのシーンは泣かされました
不覚!
ドリュー・バリモアはいつ出てくるんだい?と思えば、このこまっしゃくれた女の子がと気付くのにはE.T.を匿って兄弟で秘密を共有した後でした…こんなに小っちゃくて上手すぎ!天才!
勝手にスピルバーグ祭りは続くのでした
小品で心温まる佳作
感想
1982年の初鑑賞以来、機会がある事に十回以上は
鑑賞している作品である。
久しぶりにあらためて鑑賞する。
物語の導入は不可思議なサスペンス仕立てになっており、謎の宇宙人の正体が判るまでの話の創り込みは監督のセンスが光り脚本と共に秀逸な出来栄えである。
監督のセンスとは何か。
本作は全編を通して子供の視点を中心に描かれている。「フェイブルマンズ」「未知との遭遇」を観た方はお分かりになると思うが、本作を含め毎作品ごとに家庭環境的には必ずしも上手く行っていない家族の姿が描かれている。現実の監督の子供時代は両親が離婚するなど複雑で子供には理解しにくい家庭環境があり、本人は多感で繊細な性格。さらに人種差別的な境遇も少なからずあり、身近には常に映像制作機材が整っている状況で、且つ人間性に基づく客観的視点から当時の人間関係全体の中での自分の立ち位置を理解分析した上でそこからイメージする、所謂完結したストーリーをひとつずつ創作して少年期より映画を自主制作する中でエピソードとして反映させてきた経緯がある。
大人には理解出来ない子供の視点や意思を物語に反映することは得意中の得意なのである。だから子役との意思疎通もスムーズになる。この映画に出演しているヘンリー・トーマスやドリュー・バリモアは主要キャストでのほぼ映画初出演にも関わらず実に子供らしく、生き生きとした自然な演技をしているのが映像を観てもよく判る。
映画は子供達が異星人との意思疎通を超えたその先にある友情関係にまでに発展し、最後はかけがえのない信頼を築き上げ、双方がまた元の世界に戻る事で終焉を迎える。崇高な知性と心理を持ち合わせる異星人と純粋無垢な人間の子供だから成せる話なのだ。エイリアンやプレデターのような暴力的で狡猾な異星人ではこうは行かない。
閑静な新興住宅地で起きた事件とも呼べる事態の中での驚きの体験と異世界の知性との間に芽生える友情と絆。友の死の悲しみと迫り来る理解出来ない大人の恐怖。生きているという事の素晴らしさ、異星人、人類それぞれが持つ生命への尊厳と敬意が人間性を以って描かれ、そこに大人の事情は介在する事が出来ない、子供達自身の冒険と約束を果たす事に全力を尽くす事で獲得する人間的成長をファンタジーとして描いている佳作である。
音楽はジョン・ウィリアムズ。
テーマ曲を含め楽曲が素晴らしい。エンドタイトルはいつも聴くとストラビンスキーの火の鳥が想起されインスパイアされていると感じる。
1982年8月
カリフォルニア州ストックトン 初鑑賞
1982年12月 丸の内ピカデリー 国内初鑑賞
⭐️5
スピルバーグってやっぱりすごい…
42 年前の作品に100件近いレビューでしかも星4.3って、やっぱり不朽の名作ですよね…。今はもっとすごい作品がたくさん公開されてるけど、当時は最先端の技術で観客たちを惹きつけたのが伝わりました。
9時近くにやっと暗くなる、爽やかな夏のバンクーバーを楽しむ毎年2ヶ月間だけの風物詩でもある、「サンセット・ムービー」に参加しました。今年はバービー、ウォンカなどがバンクーバーのあちこちで無料で上映されます。来週水曜日なんてフォールガイまで無料で観られちゃいますw。トップガンシリーズやバックトゥザフューチャーなどは、毎年人気。家族で安心して見られるポップコーンムービーが基本的なラインナップですが、今夜楽しんだのはこの作品でした。
子供の頃はETがちょっと怖かったから確か避けたんだよなぁ、今でもちょっと怖いし、家に突然現れたら、私だって叫ぶよう…と、複雑な思いで観てました。
ガチャピンやムック、仮面ライダーやウルトラマンなら中に人が入ってるよなぁとわかりますが、この作品はどうやって撮ったんだろと思ったら、なんと、基本は身長2'10"(約86センチ)のスタントマン、台所のシーンは生まれつき足のない12才の男の子が手を使って歩いてたそうで、プロデューサー天才?と思いました。ラビリンスみたいな完全な操り人形劇だと思ってたから、意外でしたね。
推定予算が約1,000万ドルちょっと、世界総興行収入は何と8億ドル!世界的にどれほどヒットしたか…。子役たちの人生もアップダウンが激しくなるのも当然でしょう。
特にドリューバリモアは撮影当時は5才くらい?可愛くて、セリフも演技も上手い天才子役、大人たちにさぞかし振り回されてきた人生だったことでしょう。今はすっかりプロデューサーやディレクターの立場までこなすほど立派に立ち直ってくれて、本当に安心しました。
正直、ストーリーにはそれほどハマれませんでした。大の大人が雁首揃えてETに心臓マッサージをしたり、電気ショックを当てたり…、「実際、そんなことあるわけないじゃん」が積み重なったような作品とでも言いますか…。
やっぱり子供の頃にエリオットと同じ気持ちになりながら観るのが正解なような気がします。学校のシーンはあんまりいらなかったような。もっとETとの温かいエピソードがいくつか観たかった点が、私には残念でした。
ET Phone Home
ボロ泣き
I’ll be right here は、5回出てきます!
「E.T.」2024.6/24 NHKBSにて観賞
最初に「E.T.」を観たのは、朝日新聞社内にあった旧丸の内ピカデリーである。業界関係者向けの国内最初の試写会で一般人は入れなかったが、知人の映画館支配人の方に招待状を頂いて観る事が出来た。旧丸の内ピカデリーは2階席の方が見やすいので、2階席に上がると2階の一角はゲスト用の専用席が用意されていた。
専用席には三船敏郎(スピルバーグ監督の「1941」に出演していた)や郷ひろみ(松竹映画に出演していた)他の芸能人もいたが、ビックリしたのは黒澤明監督が来ていた事だ。
なんと、その黒澤明監督に挨拶するために、スティーブン・スピルバーグ監督が通訳の戸田奈津子さんを連れて2階席まで上がって来たのだ。「うわっ、スピルバーグが来た!」目が点!
黒澤明監督への挨拶を終えて戻るスピルバーグ監督の後を追い、2階から1階に降りる踊り場で捕まえて当日配布された「E.T.」のプレスにサインを貰った。関係者ばかりなのでサインをもらいに行ったのは私一人であった。こういう時に限ってボールペンのインクの出が悪くSの文字がかすれた。
あれから、もう40年以上が過ぎたのか。
閑話休題。
植物を採取していて宇宙船に戻れず、地球に取り残された宇宙人E.T.と、彼を匿った兄弟妹の交流と別れを描いたSFファンタジー。
宇宙船の着陸を察知した当局は宇宙人を探す。取り残された宇宙人は家の裏庭でエリオットと出会う。父母は別居中で、母と同居している兄弟妹の三人は,弟エリオットが家に連れてきた宇宙人をE.T.(the Extra-Terrestrial)と名付けて世話をする。妹はE.T.のいる部屋に枯れかかった菊の鉢植えを持ってくる。
E.T.は妹が見ていたTV「セサミストリート」で「B」の発音を覚える。「Good」と褒められる。「E.T.」「Eliot」「Phone」「Home」等の単語を覚える。枯れかかっていた菊は生気を取り戻す。
「E.T. Phone Home」新聞のバック・ロジャースのコミックやTVを観たE.T.はエリオットの部屋やガレージにあった物を集めて発信機を作る。ガレージを探している時、鋸の歯で指を切ったエリオットの傷をE.T.は自分の光る指で直す。指には傷も残らない。
ハロウィーンの夜、仮装する人たちに紛れてE.T.を自転車のかごに乗せ森へ連れて行く。
自転車に乗ったエリオットは森に向かう時にE.T.の超能力で自転車ごと空を飛ぶ。ジョン・ウイリアムスの音楽に乗って、私も空を翔ぶ。(この時、月の前を横切る自転車のシルエットが後のアンブリン・エンターテインメントのマークとなる)
E.T.は森の中で自分が作った発信機を作動させる。果たして仲間に通信は通じるのか。
朝まで森で過ごしたエリオットとE.T.は体調不良となるが、既に家には宇宙人を探す当局の手が回っていた。エリオットとE.T.は隔離され手当を受ける。菊の鉢植えは再び枯れかかっている。
エリオットは回復するが、E.T.は死んでしまう。
エリオットに死んでしまったE.T.との二人だけの別れの時間を与えられると、E.T.は蘇生し、(枯れかかっていた菊は生気を取り戻す)仲間が迎えに来ると喜ぶ。蘇生したE.T.を宇宙に返すため、エリオットは兄と協力してE.T.を奪って、兄の友人達とBMXで森へ向かうが、行く手には警察が立ち塞がる・・・。
しかし、E.T.の超能力でBMXに乗った一行は空を飛び、森へ向かう。宇宙船がE.T.を迎えに来た。
妹は持ってきた菊の鉢植えをE.T.に渡す。
妹に「B.Good」(一番最初に覚えた言葉)「Be Good(よい子でいてね)」に掛かっている。
兄に「Thank you」(ハロウィーンで記念写真を撮る時にE.T.の隣にいた兄が発した言葉)感謝の言葉になっている。
そして、エリオットに「I’ll be right here」僕はここにいるよ。
公開当時、何でラストにいきなりE.T.がしゃべるのだという意見があった。
これは、この台詞に「僕はいつまでも君の心に」という字幕を付けた戸田奈津子のせいでもあったと思う。
しかし、この台詞「I’ll be right here」は、本作中でエリオットからE.T.に向けて4度も発せられている台詞なのだ。妹にも、兄にも、エリオットにも本人が発した言葉で別れを告げている。そして、それがダブル・ミーニングになっているのが素晴らしい。このことが理解されていないと上記のような意見になってしまうのだ。
今観ると40年前の時代を感じさせる。兄の着ている Tシャツはスペースインベーダー、エリオットの部屋にはスペースシャトルの模型、遊んでいるおもちゃはボバ・フェットとランドー・カルリシアン、ハロウィーンにはヨーダが登場する。
今回、NHKBSで放映されたのは初公開時の1982年版であった。(公開20周年の2002年版は少年達に銃を向けるのはいけないというスピルバーグ監督の考えで、BMXの前に立ち塞がる警官の銃は通信機に修正されている)
当時の配給会社にコネがあった友人YYのおかげで、その後の新宿ミラノ座、新宿ピカデリー、渋谷パンテオンで行われた試写会でも観る事が出来た。公開前にこれだけ観た映画も他にないし、それほど素晴らしい映画だったが、同じ年に8部門を独占した「ガンジー」があったために、スティーブン・スピルバーグ監督はアカデミー賞で監督賞も作品賞も取れなかった。不運と言うしかないか。
1982年7月8日 丸の内ピカデリー 関係者試写会
1982年10月21日 新宿ミラノ座 試写会
1982年11月10日 新宿ピカデリー 試写会 その他劇場鑑賞複数回、TV、DVD複数回
E.T.はいつも私のココにイル(私の実体験と重ねて)
はじめに
私の名前は、江川 知弘 (えがわ ともひろ) と言います。
ローマ字で書くと「Egawa Tomohiro」
なのでイニシャルは「ET」だ。
そんな私がまだ子供の頃、学校ではノートや体操着にイニシャルを記すのが流行っていた。
私は名前のイニシャルが「ET」であったため、クラスメイトから“E.T.”と呼ばれ、馬鹿にされた。
正直、私はE.T.が嫌いだった。
その当時、私はまだ『E.T.』を一度も見たことはなかったが、なんとなくあの手足の長いしわしわの姿の宇宙人というイメージが強く、怖かったのだ。
あれから時が経ち、大人になって、私は仕事やプライベートのことで悩んでいた時、現実逃避しようとたまたま入った映画館でやっていたのが『E.T.』のリバイバル上映だった。
今までずっと恐れていたあのE.T.とそこで出会い、初めてちゃんと向き合ったのだ。
ところが、予期せぬことに見てる途中からもう涙ボロッボロッになって泣いてしまい、最後のあるシーンで私は本当に胸を打たれた。
それはE.T.とエリオットの別れのシーンだ。
元々、エリオットはいつもひとりぼっちで、シングルマザーの母親からかまってもらえず、兄の友達グループからも仲間に入れてもらえない寂しい少年。そんなエリオットに対し、E.T.は最後の別れ際にこう言う。
「一緒に(宇宙に)行こう!」
E.T.はエリオットのことが心配だったのだ。
このままお別れをして地球にいさせても、エリオットにはまた寂しく辛い日々が待っている。
でも、一緒に宇宙に行けば、もうそんな思いをさせることはないと思ったからだ。
だが、エリオットはきっぱりとこう答える。
「いや、(地球に)残るよ」
それまでひとりぼっちで、メソメソしてばっかりだったエリオットのその時の表情は、逞しくなっていた。
エリオットは宇宙へ逃避せず、地球に残って辛い現実に立ち向かう決意をしたのだ。
なぜなら、エリオットはE.T.と出会い、別れ、戦い、冒険することで“勇気”をもらったからだ。
私もあの日、E.T.から現実に立ち向かう“勇気”をもらった。おかげで、今では私はE.T.のことが大好きだし、辛い現実があっても頑張れているし、このあだ名にも誇りを持っている。
『E.T.』は私の心友であり、私自身を成長させ、変えてくれた心の支えでもある人生のオールマイベストだ。
私はE.T.は実在すると思う。
なぜなら、E.T.はいつも私のココ(心の中)にイルから...
(I’ll… be… right… here.)
著:江川 知弘(Egawa Tomohiro)
【地球外生命体E.Tと少年の交流を描く80年代SFヒューマンファンタジー映画の逸品。今作は、不惑の年代以上のモノには忘れられないシーンが満載である作品でもあるのである。】
■年代的に、映画館では観ていないがTVで観たモノである。
そして、今作の魅力は地球外生命体E.Tを善なるモノとして描いている所と、彼と心を通じたエリオットを始め、少年達が必死にE.Tを助けようとする姿であろう。
◆名シーンの数々<Caution!内容に触れています。>
・何らかの理由により、地球に置いて行かれたE.Tをエリオットが見つけ、自宅に匿うシーン。
E.TはTVや漫画で文字を覚え、カタコトの言葉を話す様になる。
・E.Tをエリオットが自転車の籠に入れて、煌々と光る月の前の空中を飛ぶシーンは、誰でも知っているのではいかな。
・更にE.Tは独特な長い人差し指で(先頭が光る。)、エリオットの指先の怪我を治すシーンも忘れ難い。
■E.Tがエリオットたちが集めたガラクタで通信機を作り、故郷の星と連絡を取るシーンや、瀕死のE.TをNASAの科学者が介抱するも、死に至る過程からのE.Tの胸が光り蘇生するシーン。
そして、E.Tを少年たちが再び自転車の籠に入れて逃げるシーンで、少年達の自転車が大きな夕日をバックに飛ぶシーンも忘れ難い。
・勿論、ジョン・ウィリアムズのメインテーマが今作に至福なる余韻を与えている事も、忘れてはいけない。
<エリオットたち少年達と、E.Tの別れのシーンも切ないが、名シーンであろう。迎えに来た宇宙船の前で、E.Tは”イッショニ・・。”と言うが少年たちはE.Tの生命の象徴である咲き誇る菊の花を持って別れるのである。
今作は、80年代SFヒューマンファンタジーの映画の逸品なのである。>
■今作でも一瞬登場するヨーダとE.Tが似ていると思うのは、私だけだろうか・・。
楽しい
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