「IMAXで初めての劇場鑑賞→いつも通り号泣」E.T. トマト=リコピンさんの映画レビュー(感想・評価)
IMAXで初めての劇場鑑賞→いつも通り号泣
冒頭のE.T.の目線から見た杉の大木や森から見る街の夜景のシーンに引き込まれてしまい、今回は完全にE.T.の目線で物語を観るモードになってしまった。
そこで感じたのは、E.T.は前向きで好奇心旺盛な皆に愛される主人公タイプという事。
まぁ実際主人公なんだけど、今までは感情移入する対象というより、エリオットに成長をもたらす役割のマスコットって感じだった。
でも今回E.T.の気持ちになってみると、仲間に置き去りにされた時は多分すごい絶望感だっただろうな、とか、その後キーズに追いかけられる時も何か分からない金属がジャラジャラ音を立てて凄く怖かっただろうなと冒頭から心を動かされた。
その後エリオットの家の庭で初遭遇するわけだが、森とエリオットの家は結構遠いから、歩いて移動したとするとまずE.T.さんのフィジカルと精神力がすごい。
しかも自分が助かるには森に居ても仕方ないとしても、危険な人間がいるかもしれない街に行くのはかなりの勇気。
でも自分の状況から冷静に判断して、それを行動に移せるなんてかっこよすぎる。
エリオットとのファーストコンタクトでは貰ったチョコを渡していたけど、あれも敵意がない事や助けて欲しい事をどう伝えるか、相当考えたに違いない。しかも結果大成功。
エリオットや兄妹たちを仲間にして巻き込んで行く。
その後も人間の生活に興味津々で楽しそうだし、未知のものばかりなのに果敢にチャレンジしていく。
とくに妹と過ごした1日では女装(人間のマネ)したり飲酒したりテレビを見たり言葉を覚えたり…
途中ではエリオットとシンクロしすぎて、親に見捨てられる絶望感まで経験→死にかける(これは私の勝手な解釈)
最終的には経験した事をフル活用して通信機を作り、味方も増やし、無事助けを呼ぶ=ミッションコンプリート!
しかもエリオットの成長にもひと役買うとか
E.T.さん、優秀すぎるよ…
何というか、前向きさや知的好奇心は、知性のある生き物が持つ困難に立ち向かう武器のひとつだなぁと改めてE.T.に教えてもらった気がした。
もちろん他にも人間ドラマや映像的な事とかこの作品の好きな所を挙げるとキリがない。
でも何より、見るたびに自分の年齢や状況で感じ方が変わったり新しい発見がある所が1番の魅力だし、本当に凄い映画だと再確認した。
今回初めて映画館で観る機会があった事にひたすら感謝です!