E.T.のレビュー・感想・評価
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ジョン・ウィリアムズの音楽と
子供の頃、初めて親に連れられて映画館で観た思い出深い作品。 「怖い?怖い?」と家族に手を引かれて映画館へ…。 エリオットと歳が近かった事もあり、E.T.を初めて見た時は自分が体験したことのように感じました。 ハラハラとドキドキ以上の怖いもの見たさの好奇心、今思うと上映中ずっとエリオットと同じ表情をしていたんじゃないかな、という位シンクロしていました。 月を背景に自転車で飛ぶ場面 子供達だけの自転車隊列で大人達から逃げる場面 そこから空へ!! お腹がフワッとなる感じ! 音楽が押し上げてく!! も〜、ワクワクと興奮に鳥肌!! 今観ても胸が熱くなります。 最後、エリオットとE.T.のシーンでは涙なしには見れなかったです。 当時親に、「この気持ちはなに!?」 と聞いたら、 「感動というのよ」と教えてくれました。 『感動』を初めて体感した映画でした。
映画史に残る傑作。
宇宙人が人間と同じ感情を持ち、好奇心に満ち溢れ、実際に接した子供たちに、友好的な態度に終始して描いた映画って、本作の大ヒット以前には、ゼロでは無かったかもしれないが、ほとんど無かったかもしれない。
この作品以前の映画の中の宇宙人は、どっちかというと、とても攻撃的で、地球に対する脅威となる存在で、人類を滅亡させるかもしれない、敵対的で恐怖の対象というイメージが主流だったと思う。
宇宙人に人間と同じ意味での「心」があり、しかも、互いに親近感を感じる存在として描いたことは、その後の映画における、SF映画の表現の広がりという意味で、多大な影響を与えたと思う。
異国の地である地球で迷子になり、ホームシックにかかった宇宙人という無国籍な存在が、人間の子どもたちにかくまわれ、やがて迎えがやってくるという物語は、そりゃあ国を超えて、世代を問わず、誰にでも楽しめる作品になるよなあと。
そこにスティーヴン・スピルバーグ監督は、無駄で余計な味付けをしていないことが、とても良かったのだと思う。誰でも童心に帰れるような、ストレートに感動できるSFアドベンチャーだし、映画史に残る傑作だ。
ちょっと!指のシーンが!
ないじゃないですか!(笑) 見損ねたと思って再々生したじゃありませんか!!!😂 あのポスターの有名なシーンは存在しないんですね…がっくし スピルバーグと言えばこれ、くらい有名作なのに、テレビの放送でジョーズやグーニーズ(監督作じゃないけど)は観ていたのになぜかE.T.は未鑑賞 結論から言えば、子供の頃に観ていたら良かったんだろうな もろ子供の目線、こんなことがあったらいいのになーと夢描くようなお話でした ママが帰宅時にうまいことすり抜けるシーンは愉快でした 作った通信機器はやっぱり音なんですね!未知との遭遇のあの音メロディが脳内に蘇りました 政府?の大人たちが突然宇宙服で乗り込んで(ここら辺も男子の描くストーリーぽい)家をICU仕立てにされて宇宙人を治療してたり、息子が治療されてるのに大人しく事情聴取受けている家族だったり、でもエリオットの台詞のタイミングでしれっと撤収するんだね、とか、E.T.を運び出すときにお兄ちゃんの友達が突然混ざってチャリチャリ言わしてきたのが没入感を邪魔されました なのになのに不覚にもお別れのシーンは泣かされました 不覚! ドリュー・バリモアはいつ出てくるんだい?と思えば、このこまっしゃくれた女の子がと気付くのにはE.T.を匿って兄弟で秘密を共有した後でした…こんなに小っちゃくて上手すぎ!天才! 勝手にスピルバーグ祭りは続くのでした
小品で心温まる佳作
感想 1982年の初鑑賞以来、機会がある事に十回以上は 鑑賞している作品である。 久しぶりにあらためて鑑賞する。 物語の導入は不可思議なサスペンス仕立てになっており、謎の宇宙人の正体が判るまでの話の創り込みは監督のセンスが光り脚本と共に秀逸な出来栄えである。 監督のセンスとは何か。 本作は全編を通して子供の視点を中心に描かれている。「フェイブルマンズ」「未知との遭遇」を観た方はお分かりになると思うが、本作を含め毎作品ごとに家庭環境的には必ずしも上手く行っていない家族の姿が描かれている。現実の監督の子供時代は両親が離婚するなど複雑で子供には理解しにくい家庭環境があり、本人は多感で繊細な性格。さらに人種差別的な境遇も少なからずあり、身近には常に映像制作機材が整っている状況で、且つ人間性に基づく客観的視点から当時の人間関係全体の中での自分の立ち位置を理解分析した上でそこからイメージする、所謂完結したストーリーをひとつずつ創作して少年期より映画を自主制作する中でエピソードとして反映させてきた経緯がある。 大人には理解出来ない子供の視点や意思を物語に反映することは得意中の得意なのである。だから子役との意思疎通もスムーズになる。この映画に出演しているヘンリー・トーマスやドリュー・バリモアは主要キャストでのほぼ映画初出演にも関わらず実に子供らしく、生き生きとした自然な演技をしているのが映像を観てもよく判る。 映画は子供達が異星人との意思疎通を超えたその先にある友情関係にまでに発展し、最後はかけがえのない信頼を築き上げ、双方がまた元の世界に戻る事で終焉を迎える。崇高な知性と心理を持ち合わせる異星人と純粋無垢な人間の子供だから成せる話なのだ。エイリアンやプレデターのような暴力的で狡猾な異星人ではこうは行かない。 閑静な新興住宅地で起きた事件とも呼べる事態の中での驚きの体験と異世界の知性との間に芽生える友情と絆。友の死の悲しみと迫り来る理解出来ない大人の恐怖。生きているという事の素晴らしさ、異星人、人類それぞれが持つ生命への尊厳と敬意が人間性を以って描かれ、そこに大人の事情は介在する事が出来ない、子供達自身の冒険と約束を果たす事に全力を尽くす事で獲得する人間的成長をファンタジーとして描いている佳作である。 音楽はジョン・ウィリアムズ。 テーマ曲を含め楽曲が素晴らしい。エンドタイトルはいつも聴くとストラビンスキーの火の鳥が想起されインスパイアされていると感じる。 1982年8月 カリフォルニア州ストックトン 初鑑賞 1982年12月 丸の内ピカデリー 国内初鑑賞 ⭐️5
スピルバーグってやっぱりすごい…
42 年前の作品に100件近いレビューでしかも星4.3って、やっぱり不朽の名作ですよね…。今はもっとすごい作品がたくさん公開されてるけど、当時は最先端の技術で観客たちを惹きつけたのが伝わりました。 9時近くにやっと暗くなる、爽やかな夏のバンクーバーを楽しむ毎年2ヶ月間だけの風物詩でもある、「サンセット・ムービー」に参加しました。今年はバービー、ウォンカなどがバンクーバーのあちこちで無料で上映されます。来週水曜日なんてフォールガイまで無料で観られちゃいますw。トップガンシリーズやバックトゥザフューチャーなどは、毎年人気。家族で安心して見られるポップコーンムービーが基本的なラインナップですが、今夜楽しんだのはこの作品でした。 子供の頃はETがちょっと怖かったから確か避けたんだよなぁ、今でもちょっと怖いし、家に突然現れたら、私だって叫ぶよう…と、複雑な思いで観てました。 ガチャピンやムック、仮面ライダーやウルトラマンなら中に人が入ってるよなぁとわかりますが、この作品はどうやって撮ったんだろと思ったら、なんと、基本は身長2'10"(約86センチ)のスタントマン、台所のシーンは生まれつき足のない12才の男の子が手を使って歩いてたそうで、プロデューサー天才?と思いました。ラビリンスみたいな完全な操り人形劇だと思ってたから、意外でしたね。 推定予算が約1,000万ドルちょっと、世界総興行収入は何と8億ドル!世界的にどれほどヒットしたか…。子役たちの人生もアップダウンが激しくなるのも当然でしょう。 特にドリューバリモアは撮影当時は5才くらい?可愛くて、セリフも演技も上手い天才子役、大人たちにさぞかし振り回されてきた人生だったことでしょう。今はすっかりプロデューサーやディレクターの立場までこなすほど立派に立ち直ってくれて、本当に安心しました。 正直、ストーリーにはそれほどハマれませんでした。大の大人が雁首揃えてETに心臓マッサージをしたり、電気ショックを当てたり…、「実際、そんなことあるわけないじゃん」が積み重なったような作品とでも言いますか…。 やっぱり子供の頃にエリオットと同じ気持ちになりながら観るのが正解なような気がします。学校のシーンはあんまりいらなかったような。もっとETとの温かいエピソードがいくつか観たかった点が、私には残念でした。
ET Phone Home
今さら感想は野暮なので省略 42年前に劇場で観て以来、二回目の方が感動しました。 公開時に10歳だった子供が50歳過ぎているので、今の若い人はどう観るんでしょうね? やっぱりハリーポッターの方がいいのかな? でもこの当時はStar WarsにDr.JonesにRockyにBack to the Futureがゾロリ勢揃いでしたからね。
ボロ泣き
久しぶりに通しで観たら E.T.もエリオットもそのきょうだいもみんな優しくて愛おしく ジョン・ウィリアムズの曲もが素晴らしく合っていてボロ泣きだった。 異質な存在やこどもへのスピルバーグの温かいまなざしが感じられる永遠の名作。
I’ll be right here は、5回出てきます!
「E.T.」2024.6/24 NHKBSにて観賞
最初に「E.T.」を観たのは、朝日新聞社内にあった旧丸の内ピカデリーである。業界関係者向けの国内最初の試写会で一般人は入れなかったが、知人の映画館支配人の方に招待状を頂いて観る事が出来た。旧丸の内ピカデリーは2階席の方が見やすいので、2階席に上がると2階の一角はゲスト用の専用席が用意されていた。
専用席には三船敏郎(スピルバーグ監督の「1941」に出演していた)や郷ひろみ(松竹映画に出演していた)他の芸能人もいたが、ビックリしたのは黒澤明監督が来ていた事だ。
なんと、その黒澤明監督に挨拶するために、スティーブン・スピルバーグ監督が通訳の戸田奈津子さんを連れて2階席まで上がって来たのだ。「うわっ、スピルバーグが来た!」目が点!
黒澤明監督への挨拶を終えて戻るスピルバーグ監督の後を追い、2階から1階に降りる踊り場で捕まえて当日配布された「E.T.」のプレスにサインを貰った。関係者ばかりなのでサインをもらいに行ったのは私一人であった。こういう時に限ってボールペンのインクの出が悪くSの文字がかすれた。
あれから、もう40年以上が過ぎたのか。
閑話休題。
植物を採取していて宇宙船に戻れず、地球に取り残された宇宙人E.T.と、彼を匿った兄弟妹の交流と別れを描いたSFファンタジー。
宇宙船の着陸を察知した当局は宇宙人を探す。取り残された宇宙人は家の裏庭でエリオットと出会う。父母は別居中で、母と同居している兄弟妹の三人は,弟エリオットが家に連れてきた宇宙人をE.T.(the Extra-Terrestrial)と名付けて世話をする。妹はE.T.のいる部屋に枯れかかった菊の鉢植えを持ってくる。
E.T.は妹が見ていたTV「セサミストリート」で「B」の発音を覚える。「Good」と褒められる。「E.T.」「Eliot」「Phone」「Home」等の単語を覚える。枯れかかっていた菊は生気を取り戻す。
「E.T. Phone Home」新聞のバック・ロジャースのコミックやTVを観たE.T.はエリオットの部屋やガレージにあった物を集めて発信機を作る。ガレージを探している時、鋸の歯で指を切ったエリオットの傷をE.T.は自分の光る指で直す。指には傷も残らない。
ハロウィーンの夜、仮装する人たちに紛れてE.T.を自転車のかごに乗せ森へ連れて行く。
自転車に乗ったエリオットは森に向かう時にE.T.の超能力で自転車ごと空を飛ぶ。ジョン・ウイリアムスの音楽に乗って、私も空を翔ぶ。(この時、月の前を横切る自転車のシルエットが後のアンブリン・エンターテインメントのマークとなる)
E.T.は森の中で自分が作った発信機を作動させる。果たして仲間に通信は通じるのか。
朝まで森で過ごしたエリオットとE.T.は体調不良となるが、既に家には宇宙人を探す当局の手が回っていた。エリオットとE.T.は隔離され手当を受ける。菊の鉢植えは再び枯れかかっている。
エリオットは回復するが、E.T.は死んでしまう。
エリオットに死んでしまったE.T.との二人だけの別れの時間を与えられると、E.T.は蘇生し、(枯れかかっていた菊は生気を取り戻す)仲間が迎えに来ると喜ぶ。蘇生したE.T.を宇宙に返すため、エリオットは兄と協力してE.T.を奪って、兄の友人達とBMXで森へ向かうが、行く手には警察が立ち塞がる・・・。
しかし、E.T.の超能力でBMXに乗った一行は空を飛び、森へ向かう。宇宙船がE.T.を迎えに来た。
妹は持ってきた菊の鉢植えをE.T.に渡す。
妹に「B.Good」(一番最初に覚えた言葉)「Be Good(よい子でいてね)」に掛かっている。
兄に「Thank you」(ハロウィーンで記念写真を撮る時にE.T.の隣にいた兄が発した言葉)感謝の言葉になっている。
そして、エリオットに「I’ll be right here」僕はここにいるよ。
公開当時、何でラストにいきなりE.T.がしゃべるのだという意見があった。
これは、この台詞に「僕はいつまでも君の心に」という字幕を付けた戸田奈津子のせいでもあったと思う。
しかし、この台詞「I’ll be right here」は、本作中でエリオットからE.T.に向けて4度も発せられている台詞なのだ。妹にも、兄にも、エリオットにも本人が発した言葉で別れを告げている。そして、それがダブル・ミーニングになっているのが素晴らしい。このことが理解されていないと上記のような意見になってしまうのだ。
今観ると40年前の時代を感じさせる。兄の着ている Tシャツはスペースインベーダー、エリオットの部屋にはスペースシャトルの模型、遊んでいるおもちゃはボバ・フェットとランドー・カルリシアン、ハロウィーンにはヨーダが登場する。
今回、NHKBSで放映されたのは1982年版であった。(2002年版は少年達に銃を向けるのはいけないというスピルバーグ監督の考えで、BMXの前に立ち塞がる警官の銃は通信機に修正されている)
当時の配給会社にコネがあった友人YYのおかげで、その後の新宿ミラノ座、新宿ピカデリー、渋谷パンテオンで行われた試写会でも観る事が出来た。公開前にこれだけ観た映画も他にないし、それほど素晴らしい映画だったが、同じ年に8部門を独占した「ガンジー」があったために、スティーブン・スピルバーグ監督はアカデミー賞で監督賞も作品賞も取れなかった。不運と言うしかないか。
1982年7月8日 丸の内ピカデリー 関係者試写会
1982年10月21日 新宿ミラノ座 試写会
1982年11月10日 新宿ピカデリー 試写会 その他劇場鑑賞複数回、TV、DVD複数回
E.T.はいつも私のココにイル(私の実体験と重ねて)
はじめに 私の名前は、江川 知弘 (えがわ ともひろ) と言います。 ローマ字で書くと「Egawa Tomohiro」 なのでイニシャルは「ET」だ。 そんな私がまだ子供の頃、学校ではノートや体操着にイニシャルを記すのが流行っていた。 私は名前のイニシャルが「ET」であったため、クラスメイトから“E.T.”と呼ばれ、馬鹿にされた。 正直、私はE.T.が嫌いだった。 その当時、私はまだ『E.T.』を一度も見たことはなかったが、なんとなくあの手足の長いしわしわの姿の宇宙人というイメージが強く、怖かったのだ。 あれから時が経ち、大人になって、私は仕事やプライベートのことで悩んでいた時、現実逃避しようとたまたま入った映画館でやっていたのが『E.T.』のリバイバル上映だった。 今までずっと恐れていたあのE.T.とそこで出会い、初めてちゃんと向き合ったのだ。 ところが、予期せぬことに見てる途中からもう涙ボロッボロッになって泣いてしまい、最後のあるシーンで私は本当に胸を打たれた。 それはE.T.とエリオットの別れのシーンだ。 元々、エリオットはいつもひとりぼっちで、シングルマザーの母親からかまってもらえず、兄の友達グループからも仲間に入れてもらえない寂しい少年。そんなエリオットに対し、E.T.は最後の別れ際にこう言う。 「一緒に(宇宙に)行こう!」 E.T.はエリオットのことが心配だったのだ。 このままお別れをして地球にいさせても、エリオットにはまた寂しく辛い日々が待っている。 でも、一緒に宇宙に行けば、もうそんな思いをさせることはないと思ったからだ。 だが、エリオットはきっぱりとこう答える。 「いや、(地球に)残るよ」 それまでひとりぼっちで、メソメソしてばっかりだったエリオットのその時の表情は、逞しくなっていた。 エリオットは宇宙へ逃避せず、地球に残って辛い現実に立ち向かう決意をしたのだ。 なぜなら、エリオットはE.T.と出会い、別れ、戦い、冒険することで“勇気”をもらったからだ。 私もあの日、E.T.から現実に立ち向かう“勇気”をもらった。おかげで、今では私はE.T.のことが大好きだし、辛い現実があっても頑張れているし、このあだ名にも誇りを持っている。 『E.T.』は私の心友であり、私自身を成長させ、変えてくれた心の支えでもある人生のオールマイベストだ。 私はE.T.は実在すると思う。 なぜなら、E.T.はいつも私のココ(心の中)にイルから... (I’ll… be… right… here.) 著:江川 知弘(Egawa Tomohiro)
【地球外生命体E.Tと少年の交流を描く80年代SFヒューマンファンタジー映画の逸品。今作は、不惑の年代以上のモノには忘れられないシーンが満載である作品でもあるのである。】
■年代的に、映画館では観ていないがTVで観たモノである。
そして、今作の魅力は地球外生命体E.Tを善なるモノとして描いている所と、彼と心を通じたエリオットを始め、少年達が必死にE.Tを助けようとする姿であろう。
◆名シーンの数々<Caution!内容に触れています。>
・何らかの理由により、地球に置いて行かれたE.Tをエリオットが見つけ、自宅に匿うシーン。
E.TはTVや漫画で文字を覚え、カタコトの言葉を話す様になる。
・E.Tをエリオットが自転車の籠に入れて、煌々と光る月の前の空中を飛ぶシーンは、誰でも知っているのではいかな。
・更にE.Tは独特な長い人差し指で(先頭が光る。)、エリオットの指先の怪我を治すシーンも忘れ難い。
■E.Tがエリオットたちが集めたガラクタで通信機を作り、故郷の星と連絡を取るシーンや、瀕死のE.TをNASAの科学者が介抱するも、死に至る過程からのE.Tの胸が光り蘇生するシーン。
そして、E.Tを少年たちが再び自転車の籠に入れて逃げるシーンで、少年達の自転車が大きな夕日をバックに飛ぶシーンも忘れ難い。
・勿論、ジョン・ウィリアムズのメインテーマが今作に至福なる余韻を与えている事も、忘れてはいけない。
<エリオットたち少年達と、E.Tの別れのシーンも切ないが、名シーンであろう。迎えに来た宇宙船の前で、E.Tは”イッショニ・・。”と言うが少年たちはE.Tの生命の象徴である咲き誇る菊の花を持って別れるのである。
今作は、80年代SFヒューマンファンタジーの映画の逸品なのである。>
■今作でも一瞬登場するヨーダとE.Tが似ていると思うのは、私だけだろうか・・。
ホラー映画のように始まるところが良い。 その正体は怖くないので安心...
ホラー映画のように始まるところが良い。 その正体は怖くないので安心する。 そして子供達と過ごす日々がとても楽しいのだ。秘密を共有すると親密度が高まるし、ばれないようにするスリルもあって、ますます楽しい。 E.T.も人間の子供達も愛らしい描写で素敵な作品。
イマジナリーフレンドと過ごした季節。
子どもの自死やいじめ、不登校等に関心を持っている人には、ぜひ観て欲しい。 有名な映画なのにやっと初鑑賞。 地球に取り残された宇宙人を子どもたちが大人の手から守り、故郷へ帰すアドベンチャーと勘違いをしていたから、初見では肩透かし。 特に、『ジュラシック・パーク』を鑑賞した後だったので、アドベンチャー度が足りないと。 でも、エリオットとE.T.、マイケル・ガーティを中心とした、”交流”の物語だったのね。 情感豊かなしっとりとした話になっている。 相変わらず、映像作りがうまい。 導入はすぐに実体を見せないじらしを多用。人を逆光で撮したり、部分的に撮したり、重要アイテムのように焦点を当てて何度も撮したり、これから何が起こるのかと煽る。 E.T.が姿を見せてからは、ひっくり返したおもちゃ箱。USAの子どもって、あんなにおもちゃを持っているの?家にビリヤード台にブランコまであるよ。 ぬいぐるみに囲まれたE.T.。いろいろと飾り付けられたE.T.。これが不思議とかわいい。 数々のコントシーンで笑いを誘う。 そして、物語の”転”では不気味な大人たちを投入。これでもかという不気味かつ、大仰な(笑)のある登場のさせ方。『ブルース・ブラザース』を思い出してしまった(笑)。(監督出演されてた) その後の展開は突っ込みどころ満載だが、心地よい。音楽が伸びやかで、どこまでも羽ばたいていけそう。 ラストは気持ちよく涙を流して、余韻に浸りながらエンド。 そして、DVDについていた監督のインタビュー等の解説を見た後、再鑑賞。 監督曰く、『未知との遭遇』の続編なのだそうだ。 だが、未知なるものへの高揚感で突っ走った『未知との遭遇』に比べ、華やかさ等は薄れ、もっと、地に足着いた、しっとりとした物語となっている。”Home”がキーワードだからだろうか。主人公の最後の選択も違う。また違った余韻が残る。 監督曰く、監督の少年時代の、目に見えぬ友達・イマジナリーフレンドの話なのだそうだ。 イマジナリーフレンドが宇宙人なんて、『未知との遭遇』の監督らしい!!ツボってしまった(笑)。 監督のご両親も離婚されて、母・妹三人と暮らしたあの頃の、寂しかった思い…。エリオットに投影。 そうすると、監督が少年時代にしたかったこと満載?ビール、蛙、キス、宇宙との交信、空中遊泳…。 鑑賞前は、主人公がギャングエイジ世代だから、学校の友達とE.T.を守るのかと思っていた。学校に通うのに、スクールバスが必要なほど、広範囲に家が点在するから、学校の友とではなく、兄弟の冒険なのか?”Home”がキーワードだからか。兄には監督の願望が投影されているのか? キーズは理想の父像? E.T.のデザインの例としてデザイナーに監督が渡したのは、年老いた男性たちの写真だそうだ(特に目のあたり)。かわいいだけでなく、どこか懐かしく身近な存在にE.T.が見えるのはそのせい?久しぶりに、田舎のおじいさんに出会ったような安心感…。 これは私の妄想で、監督の意図ではないと思うが、 母や大人の描き方も唸ってしまう。 母の周りをE.T.が動きながらも、ガーティが母にE.T.を紹介しようと話しかけているのにも関わらず、まったく気が付かない母。初見では単なるギャグのシーンと思っていたが、家庭内でよくある親子関係を現しているなあと唸ってしまった。子どもを愛し、子どものために日々の作業に追われる母。子どものためにやっているのに、肝心な子どもの話を聞かずに突っ走る母。こんな関係ばかりだと、やがて子どもは何もしゃべらなくなる。意思の疎通が図れなくなる。 後半出てくる大人たちも同じ。エリオットとE.T.を助けるために必死なのだが、誰も、エリオットとE.T.の言葉に耳を傾けない…。自分たちの”良かれ”と思うことを押し付ける…。 だから、最終的に、E.T.を助けるのは…。 監督曰く、『ジョーズ』等のような映画ではなく、”人の内面”を描く映画に挑戦したとのこと。 冒険活劇的な部分も大きいため、どっちつかずになったきらいはあるが、だからこそ、子ども心に楽しめ、出会いと別れというほろ苦さが残る映画になった。 DVDには、他にもE.T.の声についてとか、ヨーダについてとか、子役は撮影現場で勉強させられるとか、監督の演技指導のさわりとか、いろいろ知ることができておもしろかった。
ハリソンフォードの校長先生‼️
誰もが知る名作であると同時に、一番スピルバーグ監督らしい作品だと思います。異星人と少年たちの心の交流を描いているのですが、「未知との遭遇」のリアリティに比べて、ファンタジックな作風を違和感なく魅せてくれてます。特にE.T.が生き返る場面や、自転車が空を飛ぶシーンは拍手喝采モノ‼️ハリソンフォードが校長先生役で出演されているのですが、カットされて残念‼️スピルバーグ監督が不幸だったのは「ジョーズ」や「未知との遭遇」「レイダース/失われたアーク」そしてこの「E.T.」でアカデミー賞を獲れず、「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」で獲ってしまった事ではないでしょうか。自分が最も得意とするジャンルや作風で認められないのは辛いことです。
いるよ。
泣いた。久しぶりにこんなにわんわん泣いた。 巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の大ヒット作、名前だけ知っていたけど興味もなかったし見ることは無いと思っていた作品。映画を見るのにハマり始めてから折角だしという気持ちでみた。素晴らしかった。 昔の作品なのでCGもカメラもイマイチたどたどしい。なのに今の映画の圧倒的技術にも引かず劣らずの完成度。子供映画だとは思うが何歳になっても感動を感じられる作品だと思う。 1つ1つ紡ぐような言葉が美しい。本来、子供にしか感じられない感情で場面を紡いでいる。ETと人間、本来出会うことのない子供たちの友情を上手に描いている。一生忘れられないと思う。
職人・スピルバーグ
ショットだとか作家主義だとかヌーヴェルヴァーグだとかいった技法・歴史に着目した映画鑑賞ばかりしていると、自分がどうして映画にハマったのか、その原始体験が何だったのかだんだんあやふやになってくる。でも、やっぱり、一番最初の最初はこういう作品だったと思う。 自分と同じくらいちっぽけな主人公がいて、そこにバカでかかったり現代科学じゃ太刀打ちできなかったりするような異物がやってきて、そいつらと一緒になって(あるいは敵対して)空を駆けたり異世界に飛び込んだり。最後にはホロっとくるような別れがあって、現実の此岸に取り残された主人公と一緒にこっちまでほんの少し成長できたような気になれる。 そういう作品はたいていハリウッドからやってくる。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ターミネーター』、『ナイト・ミュージアム』・・・思い出しただけでも気持ちが高揚するような、とにかく派手で巨大なアトラクション映画たち。そしてそんなハリウッド遊園地の興行主を務めるのがスティーブン・スピルバーグだ。もはや説明するまでもない。 本作はそんなスピルバーグ映画の中でもとりわけ出来のいい作品だった。全世界の当時の興行収入ランキングを塗り替えに塗り替えまくったのも頷ける。何がいいかってE.Tの造形がかなり気持ち悪いところ。ポケモンみたいにデフォルメされてない。どっちかっていうとエイリアンとかプレデターに近い。なのに可愛い。そこにはスピルバーグの強い自信が現れている。この映画には表層的な差異を貫通する普遍的な物語があるのだ、という。そして彼の目論見通り、本作は文化や国境を越えて全世界で大ヒットした。 それにハリウッド的な外連味を惜しげもなく活用する大胆さにも好感が持てる。オーケストラ調の劇伴、自然さをまったく無視した照明、そして最先端のVFX。どれだけ受け手の心を(安全性が保障される範囲内で)乱高下させるか。スピルバーグのフォーカスは終始その一点だけに定められている。こんなにやっていんだろうか?という倫理的葛藤が一切ない。その徹底性が気持ちいい。終盤の自転車逃走→飛行シーンなんかは物語解決のカタルシスと身体運動のカタルシスが同時に訪れ、恍惚にも似た感動が受け手の全身を震わせる。いや、マジでこれを中学くらいの時に見なくて正解だった。たぶん近所の崖からチャリに跨って無限の彼方を目指しただろうから。 しかしその一方で表現主義的な演出も難なく織り交ぜてしまうあたり、スピルバーグは凡百の大作映画作家とは格が違う。冷蔵庫の酒をかっ食らうE.Tと学校でカエルの解剖授業に臨むエリオットの行動がリンクしているさまがソビエト式のモンタージュで示され、それは最終的に幾百匹ものカエルを一斉に窓の外に放つという表現主義的カタルシスへと結実する。エリオットの同級生の女の子が椅子の上に立ち、その周辺を無数のカエルが取り囲んでいるショットや、自宅でE.Tが見ていたテレビ映画のワンシーンと重なるようにエリオットが女の子の腕を引いて熱い接吻を交わすショットなどは、それ単体でみればヨーロッパのイカしたアート映画のようだ。 映画史に点在するあらゆる道具を借用しながらも、それを自我に引きつけすぎず、あくまで「スピルバーグ映画」という巨大アトラクションの建築にひた臨む彼の姿はもはや熟練の家具職人のようですらある。だからこそ我々の手によく馴染むのだろう。受け手の感動のためであれば「作家性」なるものの放棄すら厭わないスピルバーグの潔さが、私はけっこう好きだ。
誰もが知っている名作。 当時の技術としてはすごかったんだと思う。 ...
誰もが知っている名作。 当時の技術としてはすごかったんだと思う。 ETの表情が人間らしく可愛らしくって、観ていて心が温かくなってくる。 やはり有名な月の夜にエリオットとETが自転車に乗って空を飛ぶシーンは素敵でした。
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