イージー★ライダーのレビュー・感想・評価
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トランプ支持者の一面を理解
当時は単純にすごいと思ったが、今は、米国の当時を理解していないと難しい映画だと思う。このジョージ(ジャックニコルソン)の言う言葉で、『自由』の捉え方が違うとわかった。これが、トランプ支持者の自由と同じなんだと思う。
久しぶりに『イージーライダー』という古いインディペンダントフィルムをみてみたくなって観た。
これは1969年の映画で、公民権運動、ベトナム戦争、ヒッピー、麻薬、セックス、ウーマンリブなどと60年代が凝縮された時代に撮影されたものだが、私はこの映画を多分、1970年日本公開で見ていると思う。
その時は『かっこいい』という強烈なインパクトがあった。改造されたハーレー?の形の良さ、これでロサンジェルスからルイジアナ方面に拘束されない旅をする。それに、次から次へと流れるロックやブルースやカントリーやハードロック音楽。当時は、これらのバンドの虜になっていたから何曲かは今でも脳裏に焼き付いている。特にスッテッペンウルフのBorn to be wild, (2006 年ライブ) https://www.youtube.com/watch?v=YwLmmXGEEps The Pusher https://www.youtube.com/watch?v=RXBAgAxn1x4 カナダグループの ザ バンド( スミス?)のウエイト(The Weight)バーズのロジャー・マッギンの曲など、当時は、多様な社会変化の過渡期にある米国歴史の表面だけを知っていただけで、この映画が革新的であった意味をまったく理解してなかったと思う。
主役はキャプテンアメリカ(Peter Fonda) で軍隊(多分ベトナム戦争?)経験者(?)である若者とビリー(監督でもある Dennis Hopper)という、今なら『タイプA 』といえる性格の人。この二人は性格が両極端なので、こういう組み合わせが一緒に旅をすることで抑制力になるのでいいなあと思った。
LAX(ロサンジェルス空港)の付近で真上を飛行機が轟音を立てて着陸寸前のシーンがあるが、60年代のLAXの着陸頻度の高さに驚き。ここだと人が寄り付かないから麻薬(ここではコカイン)の取引をするのにぴったりの場所だと思った。(現在、カルフォルニアはマリファナのみは合法)
キャプテンアメリカが腕時計を捨て、バイクにまたがり、ビリーと二人でハイウエーを走り始める。冒険を探してと歌詞のとおり『Born to be Wild 』という曲が流れる。爽快だろう。Whatever comes our way のフレーズもいいが、こんな感覚で生きられる時代だったことにも驚くし、こういう生き方を望んだ人たちがいたことにも驚くねえ。この出だしのシーンが大好きだ。
最初の方で『部屋ある』とモテルの外からビリーが声をかけるシーンがあるが、ここがどこかわからないが、旅立ったばかりで、もう受け入れられない(モテルに泊まれない)んだから、前途多難だという印象を受ける。問題を起こしそうな奴らだとすぐ思ったのに違いない。
ヒッピーの集落での祈りの深さと寛大さに心をうたれた。乾いた土地にタネを蒔いて、実りそうもない。そして、自分たちの食べるものもないのに、客二人に残り少ない食べ物を共有するための祈り。疲れているように見えるが綺麗な心の人たちだ。二人の女性のリクエストにビリーが、我々は旅行案内人じゃないよというが、キャプテンアメリカは我々は彼らの食事を食べてるんだよと静かに諭す。デニスの自己中には疲れるが、キャプテンアメリカの言葉に注目して観ると心が癒される。
しかし、2020年の新年に初めてみた映画だが、あたらめて観てみても意味が深すぎて私の理解が十分伴っていないと思う。
この映画は1960年代のアメリカの反体制文化(今のサブカルチャー文化)で、ドラッグとヒッピーの世界。またもう一方の反体制文化といえる弁護士(ACLUーTheAmerican Civil Liberties Union 、ここでのジョージハンソン(ジャックニコルソン)の話は重い。公民権運動(ジョージはACLUに属する)に関してはアル中のジョージだけが個人の自由を熱弁するがあとの二人は?特にビリーにとってはトンチンカンじゃないかと思う。なぜかって、人のことを考えて動くことはできないし、明らかに刹那主義だし。。(ジョージはそのあとすぐレッドネックに殺されてしまう。)自由を説くことと自由であることは違う。
二人にとって自由に生きることの方を望むなら、カルフォルニア州のどこかででヒッピー生活をしていた(?)時の方が自由に生きられたんだよ。でも、一攫千金で彼らの自由な精神がもっと膨らんで、危険を伴う自由に変わっていったんだよね。彼らはまさかカルフォルニアも他の州も同じだとは思っていなかったと思う。でも、黒人じゃないからと思っていたかもね。あくまで推測しかないけどね。ルイジアナで最も自由を束縛される状態を味合うわけだが。(撮影中、彼らはテキサス州を避けたらしい。理由はシェリフが長い髪を切ってしまうからと。)今、現在もアラバマ州などの南部に行けば行くほど法律での規制もあり、偏見も多い。KKKやレッドネックの世界の人々が信じる自由精神の真っ只中に入っていくわけだから。
このレッドネックたちからすると、この三人の生き方の自由が怖い。なぜかというと彼らの信じている自由を脅かすから。お互いの自由というコンセプトの許容量が違うんだよ。ビリーは髪の長いことに問題があるようにいうが、ジョージが指摘するように、それは表面的なことであって、本当は彼らは彼らの信じる自由に三人が侵入してくると困るんだよ。彼らがこれらに気づき、三人の自由を奪おうとしているんだよ。もし彼らに自由じゃないと言ったら、彼らの説得できる自由が脅かされるのをおそれているから、人も殺すと。この話は自由の捉えかたが違うから、自由を満喫しているように見える三人にジェラシーを感じるんかもね?。
だから、ジョージは殺されたんだよ。三人の中で髪の長いビリーが殺されるのではないかと考えやすいが、ジョージはアル中(米国南部の禁酒は厳しいからね)、それに、裏切りものだから殺された。ビリーとキャプテン・アメリカはジョージもすぐ認めたように、南部の人ではない。アクセントも違う。ジョージは南部の人だから、裏切り者ということは南部の土地のものは協和すべきなのに、他の世界に足を入れたということだから、そう思われた。かれらにとってジョージが最悪だった。それに、レッドネックの前で一言も言ってないがACLUのメンバーだしね。おそろしいことだ。一般的に日本文化と違って、協調せず自分の論理にあった意見を確立しているから、悪く考えれば、怖いんだよね。
このあまりにもかわろうとしている時代、南部という地域、土地の考え、背景を考慮しないと理解しにくいと思う。米国の当時の社会悪をむきだしにしてそれらをテープルにおいて、考え直している時代かもね?そして、ここでは全く触れていないようにみえる60−70年代の負の遺産、ベトナム戦争。ニクソン大統領が1969年に就任しているから、泥沼化していたベトナム戦争への反対者は多かったわけだが。それを象徴しているのはヒッピーという現実をみない厭世主義者(ごめん私見)。結局、二人は自由を奪われる。
キャプテンアメリカの方は何かを静かに観察し、無駄口をたたかず適切な応答をする。彼はビリーのように急激な気分の変化や前後左右を顧みず怒る性格ではないから、ジョージの話をちょっと微笑んで聴いていたが、納得していたかしていないかのどちらかだろう。キャプテンアメリカの方がヒッピー生活を楽しめそうな気がする。かれの思慮に満ちたポジティブさと物事を静観できたり、受け入れたりできる性格が好き。悪く言えば、彼のようなタイプの人が大勢集まれば、社会改革は不可能かもね。
Roger McGuinn - "Ballad of Easy Rider" の曲のようにこの二人、いや三人は流れていくのだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=BWoMz6C7INQ
ルイジアナに見られる昔のプランテーションの経営者のビクトリア調の大きなうち/地上に出ている墓場/黒人地域ーージミーヘリックスの曲が流れる。 https://www.youtube.com/watch?v=vZuFq4CfRR8 監督はここだけに黒人のヘンドリックスの曲を使っている。この映画には黒人の俳優が出てこないし(ある南部では黒人は公民権運動前と同じ扱いをされているからリンチにあうし真っ先に殺される役になる。)時代背景を考えてみて、ここでなぜ、この曲を入れている意味がわからない。確かにジミヘンは大スターだった。監督に聞いてみたいが。。。しかし、ヘンドリックスのこの曲は意味がある。ヒッピー全員が髪の毛をきっても私には関係ない、気にしないよ。自分の世界は自分のものだという歌で、Going my wayで自由精神を十分に満喫できる曲で、好きだ。
ふんふん
やっぱボーントゥビーワイルドはさいっこうにかっこいいね。あのハーレー?か何かわからんけど、バイクも含め超かっこいい。
でもそれだけの映画なんだよなあ。
あのMV的撮影手法は素晴らしく画期的だし、あれがあって今の映画の数々があるから、やっぱりすごい映画なんだなあ。
オリバーストーンを思い出したけど、ロジャーコーマン譲りなのね。カルトちっくな感じが良かったけど、好きとまではいかない。
ジャックニコルソンは登場から何から赴きがあって、オーラがあるなあ。
と、なんだかこんな感想しかでないのがイージーライダー。
テルマ&ルイーズのほうが断然すきな私はやはり女好きなのだな…
大自然と自由
10代の頃から観続けているオールタイムベストのひとつ。あるがままに自由でいることの素晴らしさ。あるがままに自由でいることの難しさ。アメリカの壮大な景色と、その景色と見事に融合する極上の音楽達が訴えかけてくる。優しさ溢れるピーター・フォンダ。狂気を垣間見せるデニス・ホッパー。彼らとそんな1969年アメリカを旅している気分になれる。サントラも擦り切れるほど聴いた。全てが最高なマストムービー。
2020年2月1日、ユーロスペースにて念願の劇場初鑑賞。やはりスクリーンで観るこの作品は格別。素晴らしい景色、最高の音楽、自由に生きるということ。序盤の「Born to be wild」が流れるシーンから涙が止まらなかった。青春が詰まっている。NO.1ロードムービー。
2021年6月12日、午前十時の映画祭でスクリーンにて2度目の鑑賞。歳を重ねれば重ねるほど本作が真に大傑作であることを心の底から理解することが出来る。10代の頃に観ていた情景とはもはや別物だ。歳を重ねるにつれて、自由や理想は舞台袖に捌けて行き、現実が幕を上げる。それは映画の予告編と本編の関係にも似ている。1969年アメリカ、デニス・ホッパーは33歳、ピーター・フォンダは29歳、ジャック・ニコルソンは32歳。自由や理想を夢見る若年期と、自由や理想がどの様なものか悟り始める中年期への過渡期。その様な年齢期に彼らが創り上げた人生に普遍的な内容の大傑作。嫉妬、憎しみ、差別、余裕の無い俗世間での生活。時計を捨てるキャプテン・アメリカ。捨離、自然、自由、余裕、優しさ、俗世間と離れたスローライフ。しかしそれと比例して増していく俗世間の冷たい視線と風当たりの厳しさ。余裕の無い俗世間は毛色の違う者を嫌う。先住民や黒人が元々は自由だったように。いつの時代も自由や理想を遠くから眺め羨む眼には血の臭いや死の臭いがこびり付いて消えない。キャプテン・アメリカは旅を進めるにつれて自由や理想が刹那を土台にして成り立っていることに気がつき始める。本作は自由や理想を夢見る若年期への別れとも受け取ることが出来る。1969年アメリカ、自由と理想の終焉。デニス・ホッパーはこの後も自由と理想を諦めずに「ラスト・ムービー」でもうひと暴れ(これ以上の大暴れ)をする。しかしその結果、ハリウッドから異端児扱いされ淘汰され干されてしまう。歳を重ねて本作を観返すと若き日に繰り返し観た時には気が付かなかったデニスやピーターがスクリーンに体現したその確かな自由と優しさの大切さや貴重さを噛み締める。そしてそれが人生の中の刹那であるという無常観と、切なさや愛おしさも。序盤から涙が止まらなかった。10代の頃には本作を観て号泣するとは思いもしなかった。キャプテン・アメリカの死と共に朽ち果てる自由と優しさ。歳を重ねるにつれて本作に描かれたものの大切さや貴重さが身に染みて分かっていく。時代の風潮や流行に決して左右されることのない人生の中にある普遍的感覚を描いた大傑作だ。
諦めない
昔、Tサイトに書いたレビューを思い出しました。
カヌーイストの野田知佑さんが言ってました。
「自由は不安定で安定は不自由だと」
これは50年も前の映画なのだということに驚きます
人が人として自由に生きることがどんなにか難しい世間になったのか
そして今私は53歳、妻子がおりそこそこまともな暮らしをしていますが「自由」って言葉に憧れ夢見て崇拝すらしてしまう
制約の中での自由なんてどうでもいい
ただただ自由になりたい
それだけが願いなのですよ。
自由への疾走がぶつかる閉鎖的社会
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
初めて観たのは学生時代のころで、このころの自分はこの時代のこともアメリカのことも全く理解が浅かった。何故彼らが自動二輪に乗って走り回っているのかわからないし、ヒッピーのことも知らないし、自由の国のはずのアメリカの閉鎖的な社会のことも知らない。
だから突然敵意をむき出しにしてくる人々に対して、この人たちは何なのだろう、頭おかしいし、物語も理解できないという感想だけを持った。物語も行き当たりばったり。そのためこの時の評価はかなり低かった。
大人になって当時の時代背景も文化もわかってきた。社会の閉塞感と反体制主義と麻薬と無法地帯があった。それを前提にして観ると、随分と感想が違う。
自由の国のはずのアメリカは、実はかなり閉鎖的なうえに現代とは比較にならないくらい治安が悪く、気に入らないよそ者が自分たちの土地に入ってくるだけで敵意をむき出しにするのだ。そのためには殺人も簡単にするし、警察も当てにはならない。むしろ警察が自ら殺人を犯して事件を握りつぶす。宿泊の拒否から始まって、その敵意を作品中で徐々に増幅させていく。
麻薬取引で小さな燃料庫に容易に隠せるくらいの小銭を稼いだ主人公2人は、麻薬以外の行動はむしろ善人ですらある。宿泊を拒否されたら仕返しに放火の1つもしそうだが、彼らは悪態をつくくらいしかしない。しかし髪を伸ばし大型自動二輪で自由に移動する彼らは、地域に侵入するだけで地域の秩序を乱すよそ者でしかない。
そういえば日本でもほんのひと昔前は閉鎖的だった。喫茶店に行く奴は不良、ジーンズを履くやつは不良、髪の毛が長いやつは不良・・・。昔に発行されたりその当時のことを描写した本と漫画を読んでいると、そんなことが書いてある。だからそんなやつが目の前にいるだけで、お堅い自称教育者は補導と称して説教をし、血の気の多いやつは喧嘩を売る。
それが閉鎖的で不安定で治安の悪い当時のアメリカならば、人々はもっと過激な行動に出る。小銭を稼いでどこにでも行ける彼らが州をまたいで自由に旅をするだけで、これだけの敵意にぶつかる。これが当時の自由の国アメリカの現実なんだ。そう思うと最初はわけのわからなかった最後の場面も理解が出来るような気もする。
ワイルドに生まれた
アメリカの自由を追い求めた若者像というイメージであったが、麻薬・セックス・音楽といった当時の風俗史のような意味合いもあると思われる。ドキュメンタリー風でもあり、サイケデリックなビジュアル重視の映画とも思える。
俳優では若き日のジャック・ニコルソンが見れるので儲けものですよ。音楽で気持ちよかったのは冒頭の「born to be widl」だけかも・・・
圧巻
フィルムの濃厚な色彩は、家庭用デジタル媒体からの再生でも充分に伝わってくる。
左右の定位を意識させる音楽もまた、家庭用の機器で楽しく聴くことができる。
しかし、やはりこれは劇場のスクリーンで観たい。雄大な西部の平原を二台のバイクが走るスケールの対比は、やはりスクリーンで味わいたい。
現代のアメリカを象徴するIT や金融工学とは、恐らくその頃から無縁であることが決まっていたかのような、田舎の白人たち。彼らには受け入れられることもなく、むしろ迫害すら受けなければならない主人公たち。
この若者たちは、またヒッピイズムにも受け入れられなかった。彼らの居場所がこのアメリカにはないのだろうか?
衝撃
フルカスタムされたハーレーダビットソン!往年のクラシックカー!アメリカの雄大な自然と景色!古き良きアメリカといったファッション!広大な大地をバイクで駆けるに相応しい音楽たち!男の友情!そして、果てしない『自由』!!と思ったら、最後に当時のアメリカによる『現実』を突きつけられて衝撃でした・・・
ビリーが体現しているものを人々は恐れる、それは紛れもない『自由』であると。
人々は自由を説きたがるが、本物の『自由』を目の当たりにしたとき、それを恐れて排除しようとする、と。
中盤でジョージハンセンが彼に話した内容ですが、まさか最後にその伏線を回収されるとは・・・
今の社会にも通じるものがある気がしました。さすがに殺しはしなくても、はみ出し者というのは社会的に排除されることも多いし。それを恐れて、レールから外れるという行為ができない人も多々いると思うんです。それでも、ワイアットやビリーが生きた時代よりかはだいぶマシになったとは思いますが・・・人々の多様性への理解も含めて。
でも、駆け抜けた青春って感じですごく楽しかったし、ワクワクしました。途中で立ち寄った集落みたいなところで、ダブルデートみたいなことをしていたのがかわいかったなぁ。
星条旗を敷いたり星条旗に乗ったりするワイアットのことを“キャプテン・アメリカ”と呼んだり、表情が豊かでよく笑うビリーのことが大好きです。
自由の代償
コカインの密輸で大金を手に入れたビリーとワイアットの2人が自由気ままに旅を続ける様を描いたロードムービーの傑作的一本。
オールディーなロックンロールナンバーにのせてチョッパーを転がす2人組を会話少なに描く内容で当時のアメリカ社会を色濃く描いているらしく予想の3倍くらいショッキングなエンディングになっている。
なかなかの雰囲気映画で理解は難しいかもしれないが若かりし頃のジャックニコルソンの怪演が楽しめる点は大きなポイント。
どうやら彼の出世作ともいえる作品らしく、アル中の弁護士という役どころがもはや素ではないのかと思うくらいにハマって見える笑。
出所早々にウイスキーを一口飲み、旨そうに噛み締めた表情の後に
ウグゥワアアアアアアンンンンクックックッーニッニッー!ワキカパカパー
なんすかそれキマってるんですか最高ですね笑。
自由の国アメリカと呼ばれる国で本当の自由を求めた男たちを容赦なく迫害する本当の自由を恐れるアメリカ社会の影を描いた作品(らしい)
ネットに載ってたfreedomとlibertyの井筒監督の解説が非常にわかりやすかった。
反体制映画ってジャンルがあったのよ
見たいと思っていたがタイミングが合わないまま幾年月。やっと劇場で鑑賞。
これはカウンターカルチャー映画として重要作。
だが監督ホッパーのわりとザックリ感も如実に出てて微笑ましさも。長めのUFO談義シーン必要かぁ?w 編集とかちょっと?なシーンも素人っぽさがあって。サイケなドラッグシーンも時代感あり。
ゆるめのロードムービーでありつつラストの突き放し方がまさにニューシネマ。
役者では若きジャックニコルソンが異様なオーラを放ってた。口を横に広げる笑い方がまったく変わってないね。
「カネで動いてるうちは自由になれないぜ」という台詞にドキりとしました。なぜなら私はカネのためなら友人も家族も捨てるをモットーにこれまで生きてきたからです。
いちいち台詞が響く。
特に大人でも子供でもない時期の私にとって。
自由とは何かを考えさせられる。
いや、私は常に自由とは何かを考えている。
だから余計なことをするな。と言いたいが、登場人物たちにとっての自由は山をバイクで駆け回ってシャブやってヒッピーることだった。
私にとっての自由は夜にコンビニに行くこと。しかも親に内緒で。はい、私の方が自由。
全てが
理解出来ない事もあり、良い部分と意味不明な場面が混載で、そこが残念。
それは、映画のせいではなく、アメリカの歴史を把握していない、観る側のせいだけど。
ただ、純粋に憧れるかっこよさを楽しめれば、それだけでも観る価値はある。
フリーダム
ドラッグをきめて、チョッパーバイクにまたがり旅をする長髪の男達。一般的に不良と言われるのはこっち。でも、本当のならず者は、自由を怖がる保守的な人間なんだ。
民主主義の敵は権力だけではない。自由の象徴として描かれる彼らをいとも簡単にリンチし殺し潰してしまう隣の人間、それは権威を許し甘んじさせている私達のことなのである。
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