「勝利を決めるのは、民衆の行動だ」アルジェの戦い shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
勝利を決めるのは、民衆の行動だ
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映画「アルジェの戦い」(ジッロ・ポンテコルボ監督)から。
1967年に日本初公開。製作国が「イタリア・アルジェリア合作」
当時は、ものすごく話題になったらしい。
2016年に、オリジナル言語版のデジタルリマスター版が公開。
これだけでも、好奇心旺盛の私は、興味をそそられた。
観賞後の感想は、よくフランスがこの作品を許したなぁ、だった。
フランスからの独立戦争を、アルジェリア側の視点で描いたこと、
それも、独立して間もない時期に製作されたこと、
まだ当時の興奮が続いている中での撮影であったことなど、
リアルすぎる表現に驚きを隠せなかった。
こんな台詞がメモされた。
「戦争も革命も同じだ」「テロが有効なのは、最初だけ」
「勝利を決めるのは、民衆の行動だ。ストの意味もそこにある」
「結果がどうあろうと、世界に我々の存在を知らせることはできるはず」
そして、この台詞で、幕を閉じる。
「革命を始めるのは簡単ではない。続けるのは、さらに難しい。
勝つのはそれ以上だ。
だが本当の困難が始まるのは、戦いに勝利したあとだ」
当時から「テロが有効なのは、最初だけ」という台詞を残し、
テロは、きっかけに過ぎないことを明言していることにも驚いた。
戦争映画って、どちらの立場で描くか、大事な要素だし、
是非、フランス側から描いた「アルジェの戦い」を観てみたい。
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