劇場公開日 1963年6月8日

「公正誠実信念の父親」アラバマ物語 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0公正誠実信念の父親

2017年2月12日
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鑑賞方法:映画館

グレゴリー・ペック演じる主人公の弁護士は、長くアメリカ人の間で理想のヒーロー像、理想の父親像と言われた。

本作のクライマックスは裁判での主人公の弁論シーンだが、右利きか左利きかを証明するところ以外は事実の証明はなく、彼によって語られる状況証拠は布石もない唐突なものだ。
被害者女性への質問は、攻撃的にさえ見える。
要するに、黒人被告人は不等な嫌疑をかけられている前提の物語であり、事実を追求するサスペンスではない。

この映画は、この裁判をとおして父親がいかに立派な人物であるかを子供たちが知る成長の物語だ。
並行して怪奇屋敷の冒険も描かれ、それが大団円に繋がる。

現代感覚で観るとリアリティに欠ける物語進行ではあるが、公正を貫くことの美しさを表現している。

黒人牧師が子供ちに「さあ、お父様が退廷される」と言って、破れたものの立派に戦った父の背中を見せる名場面は感動的だ。

kazz
りかさんのコメント
2023年12月9日

こんばんは♪
コメントしていただきましてありがとうございました😊
短い時間でしたが、確かに。
グレゴリー•ペック、人気が高いのですね。『ローマの休日』でも、解説で淀川長治さんが、上品とおっしゃってられました。誠実的な印象なのでしょう。

りか
りかさんのコメント
2023年12月9日

ただ、容疑者の黒人青年が自ら、
というのは、なんとも言えません。黒人差別が根強い地域だからでしょうか。結局弁護士は代理人であって当事者ではないので、
なかなか難しい仕事だな、と思いました。頭脳や知識、弁論だけでは、進めていけないですね。

りか
りかさんのコメント
2023年12月9日

こんにちは♪
本作1回しか観ていないので、記憶も薄らいでいますが、KaZzさんがタイトルに書いてられるように弁護士としての心構えというか信念が作品としてよく表されているからでしょうか、アメリカ🇺🇸の人気ドラマ『グッドワイフ』の1シーン、主人公弁護士役母親のリビングのTVに映る本作を観て母が子供達に「弁護士のバイブルよ。」と言ってました。
心洗われる作品でした。

りか