アマデウスのレビュー・感想・評価
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お引越し記念
Filmarksでは初見ではない作品は評価無しというルールでやっていたのだが、こちらは⭐️ゼロという扱いにされてしまうのか。
やむを得ないので、複数回観た作品は基本的に⭐️5にする。
今までFilmarks一本でやっていたが、就職し引越して新しい知人ができた関係で映画レビューは複垢で行うことにした。同じアカウント名で向こうにも投稿しているので、複垢民の方はそちらもよろしくお願いします。
高校生くらいの時にディレクターズカット版は鑑賞しており、殿堂入り作品に入っていたのだが、各方面から「ディレクターズカットの追加シーンは冗長で蛇足」と言う声も聞こえてきていた。
ニュー・シネマ・パラダイスみたいに殆ど別の映画やないかい!みたいなディレクターズカットは存在するので、アマデウスの劇場公開版も是非観なければならない。
しかし困ったことに、出回っている配信やソフトはディレクターズカットばかり。今回やっと吹替え追加収録版ブルーレイに付属する吹替コメンタリー付きDVDが劇場公開版だと突き止め鑑賞に至った。画質がだいぶ良くないが仕方ない。
さて結論から言うと、「ニュー・シネマ・パラダイス」ほど極端な変わりっぷりではない。というか違いがわかったのは、サリエリとコンスタンツェのシーンが短いなーという程度。他の追加シーンは鑑賞から10年くらいの間に忘れてしまったらしい。比較しているサイトで内容を確認してみても、「そんなシーンもあった気がしないでもない」くらいの印象であった。
つまり監督には申し訳ないが、私の感想としてはシーン追加は要らんかったということになる。記憶に残ってないし。
あ、オッパイは要ります。あのシーンだけはコンスタンツェがサリエリをあれほど嫌う理由の説明に必要だしね。必要だ。うん。
さておき、何度観ても圧巻のラストシーンである。私はサリエリのようなストイックな人間でなければアーティストでもないので気安く「共感した」とは言えないが、しかし感じるものは大きい。
後世まで名前を残すことはアーティストの悲願だろうが、本作によって映画ファンの間に史実と異なる印象をバラ撒かれたサリエリさんはどう思っているのだろう。
サリエリさん単独でもそれなりに名を残しているらしいが、「アマデウス」が無ければ研究者しか触れない程度の存在だったのではないか。
幸い今はインターネットという弁護人が付き、本作が8割フィクションであるという情報もすぐ手に入る。正しいサリエリ像を覚えてくれる人も増えているだろう。
あの世で新参者に「あの映画のサリエリさん、全然違いますよね〜」とか言われるのも私だったら満更でもないかもしれない。少なくとも、自信作を弾いてみせてもポカンとされているよりは。
憧れ。
子どもの頃テレビで見て、それ以来大好きな作品。自分のモーツァルト像は良くも悪くも完全にコレ。よりドラマチックに仕立てられてる感はあるが、衣装や美術も凝ってるし、何よりモーツァルトが生き生きとしていて、まるで当時にタイムスリップしたような気持ちになれる。
モーツァルトの曲が大好きなのは、底抜けに明るいのに暗い曲はむちゃくちゃ暗くて両極端なところ。レクイエムなどは美し過ぎて怖い。どちらも魔的な魅力があると思う。
子どもの時は気にも留めなかったが、少し成長してから歌詞の詳細を読み、夜の女王のアリアは母が娘に宿敵ザラストロを「殺せ!」と歌っているのだと知って卒倒した。キョーレツであった。そんな恐ろしいことをそんな美しく…美し過ぎて狂気の沙汰だと思った。やっぱモーツァルトは頭おかしいと思った。
子ども心に、次に生まれ変われるとしたら天才に生まれたいと強く思ったのを覚えています。強い、強い憧れを抱かずにはいられない。不幸でも、殺されても、孤独でも、圧倒的な才能。世が世なら周りが全て平伏すような。
要は見る側の価値観の変化で、芸術の価値は上下する。
僕がクラシックにハマるきっかけの様な映画。初見は
レンタルビデオで見た。
クラシックとの出会いは、1981年(初任給で買った)に、○芝のウォ○キー(小型カセット再生機)を買って、ベートーヴェンの第六(田園)を聞くようになってから。イヤイヤ、JAZZっぽかったので、その前に、ハマったのはパガニーニのバイオリン協奏曲だな。いずれにしても、歌詞がある音楽が好きではなかった。日本の歌謡曲は今でも嫌い。歌詞(詩)の内容を聴き込んでしまい、音楽本来の良さが変わるって当時は考えていた。海外の曲が聞けたのは、外国語が理解できなかったから。だから、ビートルズの歌詞を訳そうと思った事は一度も無い。
サリエリの本当の姿は知らないが、考え方は間違いそのもの。一人にしか分からない至高の芸術なんて無い。
見る側の価値観の変化で、芸術の価値は上下する。
鬼才(モーツァルト)に嫉妬しながらもその音楽に魅了される天才(サリエリ)の半生
勘違いされている人も多いので先に断っておくと、サリエリは凡人ではない。
神聖ローマ皇帝やオーストリア皇帝に仕えた宮廷音楽家であり、ベートーヴェン、シューベルト、リストなどの天才達を見出し育てた、彼もまた紛れもない天才である。
その彼が唯一嫉妬した相手、それが鬼才モーツァルト。
女好きで浪費家、人間的に破綻しきっているのだが、その彼が作る音楽は完成されきっていた。
サリエリはモーツァルトの才能に嫉妬しながら、誰よりも魅了される。
天才が故に鬼才の才能の真髄を理解し得る。
他の皆がモーツァルトの才能に気付けずとも、それを理解し、痛感し、嫉妬し、そして愛した。
終盤、病に伏せたモーツァルトの作曲を手伝うサリエリ。
モーツァルトの頭の中で完成してた音楽が、彼の口を通してサリエリに伝わった瞬間。
恐らくここがサリエリの人生で最も至福だったのではないだろうか。
鬼才を唯一理解した天才。
「神は私に彼の才能を理解出来るだけの才能しか与えてくれなかった」
この一言が全てを物語っている。
理解できるから魅了され、理解できるから嫉妬する、そんな誰よりも人間臭いサリエリの半生は必見。
天才と一般人のコントラストが凄まじい。
<総評>
天真爛漫な才能所持者と地道な努力上がりの人間との対比が色濃く出ており、見ていてサリエリへの深い共感を覚える作品。天才は性格を犠牲にして生まれたことが分かるし、『子供のもつような純粋さ』は善とはイコールし得ないことも再確認できる。そして、一般人は自分の持たないものを持つものと自分を比較することで、折角生まれ持った人格を落として堕天していくことが分かる(自分の持っているものを分かっていないのだ)。
<ラストについて>
・冒頭では罪を悔いていると思っていたサリエリだが、ラストを見ていると「神へのアヴェンジャー」としてのサリエリはハッピーエンドを宣言していると受け取った。自分的にはモーツァルトの立場を度外視すれば、やり遂げたんだな、と悪くない思いだった。
<その他>
・神父がイケメン。スパイメイドが可愛い。
・「ものの分かる女は才能に惚れるの。」という女の言葉が印象的。
・神は天才を通して自分のちからを表現する、という考え方が一貫してあり、天才はその人の力の能力なのだ、と捉える一般的な考え方に対して、当時のキリスト教社会ではそのような人が多かったのかな?と疑問に思う。
・ピアノ(=オペラ)が当時のエンタメの最前線だったのが分かった。当時はエンタメを楽しむには教養が必要だったのだなと考える。
今までの映画で一番いい。
3時間があっという間に感じる。
長いとは全く思わなかった。
モーツァルトの伝記をたくさん読んできてこの映画を見て、当時生きていた時代にいるかのようにと思えてしまうほどだった。
サリエリのモーツァルトに対する音楽への才能の差、神への恨みが描かれていて、でも誰よりもモーツァルトを理解していた。
モーツァルトを追い詰めるが、レクイエムの共同作業をして改めて知るモーツァルトの音楽への才能、彼が死んだ時に実は誰よりも悲しんでいたサリエリ。
見ごたえたっぷりだった。
音楽史好きな私としては地上波で放送してほしい。
キャストの素晴らしい演技に共感した
サリエリはモーツァルトの才能や素晴らしい音楽を聴き、彼は神に愛されているが、自分は彼の才能を理解する能力を持っているというような事を言っていて、モーツァルトに対して憎しみの感情を抱いてしまう。しかし、サリエリはモーツァルトの作る音楽に対しては決してけなすことができない。自分も音楽を作っている身からして、サリエリにとても共感してしまいました。才能を持っている人を見ると、なんで自分には無いんだろうとか、才能を持っている人も努力しているのに、才能を持っていない自分は努力したって追いつくことができないのではないかと思ってしまうことがよくあります。しかし、才能を越すことができる唯一のものは努力しかないと思うので、才能を前にして、憎むことなく、努力する事が最善であり、自分は自分であり、自分にしか表現できないものがあり、それによって、どれだけの人に音楽を楽しんでもらうか、そこが大切であると思います。憎しみからは憎しみしか生まれません。
最後のシーンでモーツァルトの「ピアノ協奏曲第20番ニ短調 第2楽章」が流れ、彼の笑い声がするシーンを見て、神を憎み、自分は神に愛されていないんだと思って生きてきた人に対してそれを否定するかのように、モーツァルトの素晴らしい音楽が流れていると思いましたし、モーツァルトと精神病患者やサリエリとの対比も感じられました。
才能を前にして、賞賛し、自分は自分と割り切り、努力することができるか、自分には才能は無いと思い、憎しみを選んでしまうか。それを芸術家は試されているのかなと思いました。
サリエリ ラブズ アマデウス
自信に満ちた天才モーツァルトは、己の才能でオーストリア国王陛下に召し抱えられるまでになるが、天才故の孤高の才能なのか、彼の戯曲は大衆受けが芳しくなく、凋落していく。
しかしその才能を誰よりも見抜いていた宮廷音楽家サリエリは、常にモーツァルトの才能に嫉妬し羨んだ。凋落していくモーツァルトを死ぬまで追い掛けるサリエリは、恨みが募り過ぎて最早ストーカーになっている。
禁欲を貫いたサリエリにとって、本人は気づいてないがモーツァルトは情欲の対象になっていたのではないだろうか?
という事で、これは割と腐女子向けです(^^;
天才と秀才の悲哀
天才・モーツァルトと秀才・サリエリの物語。
ひたすらサリエリが天才で下品なモーツァルトに嫉妬する物語かと思いきや、ラストは複雑な気分となった。
モーツァルトは音楽の天才だが、その才があっても幸福な人生を送ることが出来なかったのは少し辛い。
あのままモーツァルトが生き延びれば、二人は良い友人同士となっていたであろう。
老人となったサリエリの神を疑うセリフを聞くと、悲しくなった。
絢爛豪華な衣装やパーティーについては見ているだけでも面白い。
モ―ツアルトの人生と音楽
サリエリ最後は開き直ってたような。
作品の水準がすごく高い。指揮をしている様子も、当たり前のように自然にレベル高い。
私はモ―ツアルトには余り心動かされないんですが、繊細で華美で天上の音楽っていうのはよくわかる。
だからモ―ツアルトは地上には馴染めなかったのかなって感じです。
父親との旅で家庭幸せを味わえず他の人との交わりもなく、父親の影響が強すぎたのが、原因のひとつなのかなと思わせる作品でした。
オペラを楽しむ映画
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの物語。
宮廷とか料理とか衣装とか、煌びやかで・・・
後、音楽とかオペラがキレイで、とっても豪華な感じ。
コンスタンツェ(モーツァルトの奥さん)が可愛くて、その人が私の中の主役でした。
顔も可愛いし、性格もいろいろ。
悪妻だったという説と良妻だったという説がありますが、この映画では「良妻」の方を選んだのですね。
すごく可愛くていいです。
後はあまり・・・
なんだろう。
私に合わない映画だったのかも。
もうすこし、こんな風に楽譜を書いてこんな風に音楽を作る、というのを丁寧に書いて欲しかった。
(気付いたら、もう出来てる、で終始してるので、、)
あと、モーツァルトのお金の使い方がとても荒いということだったのですが、
何かこう、極端な描写が欲しかった。
極端であればあるほど、その分「才能はその欠点に見合うだけのものを持っている!」というのを浮き立たせるというか。
サリエリさん良い人ですね。
嫉妬にかられながらも、ライバルを陥れながらも、それでも
「御免なさい」と悔いて首を掻き切ろうとするなんて。
今時こんな良心がたくさんある人なんていない
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