「2018年初見では評価困難な哲学的戯曲」暗殺の森 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
2018年初見では評価困難な哲学的戯曲
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イタリアの事をよく知らない。ファシズムの事も、多分わかってない。この映画が世に出た1970年の頃とか、私はまだあっかいほっぺの子供です。大阪に万博観にいったなぁ。って言う時期。
真面目は盲目的と同意。裏切りは無知ゆえになせる業。国体維持に最も危険なのは思想。非行動の結果発生する残虐。他にも山ほどの小さいメッセージ。21世紀の今、「過度の多言は卑怯」だと思ってるが、当時ベルトルッチは30歳。血気盛んだったんだろうとは思うが、言葉が多すぎて困る。何が言いたいのかが判らなくなるから。ラスト・タンゴ・イン・パリ くらいで、ちょうどいい具合に灰汁が抜けてるんだな、って思いました。
同時に、なぜ小津・黒澤が世界の喝采を浴び、今でも慕われているのかが理解できました。核のあるストーリー、ラストに向かって絞り上げて行く様な・積み重ねて行く様な展開、言葉では言えないものを表現するための画。日本人だからなのかも知れないが、ベルトルッチのこの映画からも感じるものは沢山あったけれど、黒澤監督ほどじゃないんですよね。
パリでタンゴを踊るシーンの美しさと、森の中の暗殺シーンの絶望感にはココロ奪われました。
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トミーさんのコメント
2023年11月19日
共感&コメントありがとうございます。
うんちくに留まっていればいいんでしょうが、すぐ自分の政治志向を交えてきますからねぇ。途中途中で「はい」と言うのも耳障り、「レイジングブル」は途中退場したんですが・・