「ここではないどこか」アナザー・カントリー こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
ここではないどこか
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特に思春期に抱きがちな感覚
ここではないどこか、に自分の居場所があるのではないかと
閉鎖的なパブリックスクールで道を探す、
青年たちの回想だと私は受け取りました。
階級にうるさくエリート連中は己の能力も鑑みず、
威張り散らしてその特権を保持することにばかり執着する。
描かれてるのはパブリックスクールですが
ある意味社会の縮図である。
特権階級にあるもの、
彼らは自分が正義と思い込んで
己の信義を揺らがす存在を迫害していく。
キリスト教においては同性愛は罪悪なので、
当然排除していいし迫害していいと思ってる。
共産主義者は迫害までしないけれども
権利を持たせる必要はないと思ってる。
支配される階級には自分で考えることはさせたくない。
これらは特権階級が地位を守るために他ならない。
そのばかばかしさに疑問を抱いた
メインの二人が、ここではない他の国、に
新天地を求めたとしてもおかしくはない。
しかしその後、共産主義だった友人は内戦で
傾倒してたファシズムに殺されるし、
主人公も二重スパイとしてどちらの国からも追われる身になっている。
ここではないどこか。
そんな地は地上にあるのだろうか。
内容の好みとしてはもう一歩踏み込んでほしい
物足りなさがあったが、
今も活躍する俳優たちの
美しい時代を見られたので☆一つ加えた。
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