アサシン(1993)のレビュー・感想・評価
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『ニキータ』よりも演技力の面で上だと思う。最初の殺人指令のときに...
『ニキータ』よりも演技力の面で上だと思う。最初の殺人指令のときに涙を見せるブリジッド・フォンダ。スタイリッシュな映像よりも、暗殺者の内面描写がいかに大切か、演技指導の違いなのであろうか。ニューオリンズのホテルで恋人JP(ダーモット・マローニー)からのプロポーズを受けながら暗殺するシーンは最高です。
掃除屋ヴィクター(ハーヴェイ・カイテル)は『パルプ・フィクション』でも掃除屋ウルフを演じているというのも面白いけど、彼だけはジャン・レノの方が上かもしれない。
男優がショボイ
ニキータのリメイク版。観るのは何度目かだが、みればみるほど残念な気持ちになる作品だ。上手につくれば魅力十分な映画になるはずなのに、ストーリーや脚本は面白いことがわかっているニキータとほぼ同じなのに、この差はなぜか。監督の腕の違いなのか。だぶんそうではない。イマイチ感であふれる原因はひとえにキャスティングの悪さに原因があると感じる。主演のブリジット・フォンダは魅力十分で好演しており、本家ニキータのアンヌ・パリローに負けていない。指導員役のアン・バンクロフトはさすがに大女優のオーラがあり存在感抜群で惹きこまれる。本家のジャンヌ・モローより上だと思う。男性陣が良くない。ボブ役のガブリエル・バーンがいまひとつだ。演技力がないというわけではなく映画スターとしてのオーラがないという意味。掃除人役のハーヴェイ・カイテルも微妙な感じ。作品の魅力を台無しにしているのがJP役(この名前ってなんなの?)の男優。映画というのはこういう存在感のない「光らない」役者がでているだけでこうも魅力が半減するのかと感じさせられる。繰り返すが演技力がないというわけではない。ただ魅力がないのだ。ここにもっと「光る」男優をキャスティングできたら映画全体がずっと素晴らしいものになっただろうと思う。残念だね。
わずか3年後のわざわざの再映画化でこの程度の出来
総合65点 ( ストーリー90点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
「ニキータ」が公開されてわずか3年後のハリウッドでの再映画化で、脚本はほぼ原版同様に忠実に再現されている。しかし作品を通して全てが質感が低い。原版の持つ繊細な哀しみや迫力が薄くて、随分大雑把な味わいになっている。なんで原版公開からこれだけ短期間にこんなに質感を落して再映画化する必要があるのだろうか。ほぼ同じ脚本でも作り方によってこれだけ質感に差が出て安っぽいものになってしまうというのを知る意味ではいいが、原版に遠く及ばない平凡な出来合い。むしろ原版を貶めているかのように思われて、観ていていい気分はしない。それゆえにリュック・ベッソン監督の手腕の凄さを思い知らされる。
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