秋のソナタのレビュー・感想・評価
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ベルイマンはスリリング
鮮やかでいながら抑制が効いた画面
がっちりした構図、絶妙な人物配置
奏でられるは母娘の不協和音
ピアノのしらべが救いのある余白に感じた
バーグマンの怪物性の圧倒といったら!
時折見せる
あのフラジャイルと呼ばれたかよわきヒロインの
名画での面影
名優リブウルマンの弱き者が一瞬キャラ変し
巨人に食ってかかる
まさに、2大怪獣大決戦バトルでございました
☆蛇足
是枝監督、ドヌーブの真実ってあったでしょう?それに近いものがありました
すべて肯定されるはずはない、むしろ非難されて当たり前なる
母であり女であるひとりの人間が、ギリギリの崖っぷちで、じぶんであろうとするもがき、矜持、意地というあたりの表現が、めちゃくちゃかっこいい。
TARにも通じますよね。
容赦無く心をエグる母と娘の物語
世の中で一番きついのは家族の問題。
言いたいことを言えるから傷付き。
言いたいことを言えないから残る。
家族だから永遠に残る。
これは世界中を回るピアニストの母と
家に置き去りにされていた娘の物語。
お金が有れば幸せか?
親が有名人なら幸せか?
長い間、思い違いとすれ違いに苦しみ
長い間、恨んできた。そして愛していた。
映画では母と娘が傷つけ合う。
お互いを責め、自分をも責める。
家族だから、母と娘だから、
心の奥底にグサリと突き刺さる言葉がある。
しっかりした物語と構図。凄い映画だ。
※
舞台版も面白い。
※
秋におすすめの1本
秋といえば映画の秋ということで(笑)まぁ秋に関係なく全ての娘を持つ母親と娘に見てほしい映画。
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久しぶりに会った母親と娘の意地の張り合い&今までの不満爆発親子喧嘩な話。でもこの関係が結構わかる。自分にも思い当たる節がチョロチョロ。
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とにかくこの映画で思うのは血が繋がっていえども母と娘って永遠にお互い分かり合えないんだろうな。生きてる時代が違うんだ当たり前。でも永遠に嫌いにもなれない。
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私も数年に1度は親と大喧嘩をする時が来ますが、この映画のように自分の言いたいことをお互い言い合うだけ、結局次の日にはいつもどおりに戻っちゃう。学習しないものなんですな。
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母娘の愛憎に満ちた濃密な会話劇
ベルイマン生誕100年ということでデジタルリマスター版の特集上映が各地で開かれているが。
さらに本作は国内での上映権が切れ、今後、映画館で観られる予定はない、とのことで観に行く。
バーグマンの遺作にして最高傑作と呼ばれる本作は、母娘の愛憎に満ちた濃密な会話劇だ。
母はかつて、美貌で鳴らした世界的なピアニスト。娘は母のようには美しくないコンプレックスを抱え、それでも母に愛されたいと渇望していたが、母は演奏旅行に明け暮れ、娘を顧みなかった。
長じて、その母は老い、パートナーも亡くし、かつてのような人気もない。
その母を娘は責める。ひたすら責める。そういう映画。
バーグマンはハリウッドでの成功後、妻子あるイタリアの映画監督ロッセリーニと恋に落ち、自身の夫と子供と、ハリウッドでの成功も捨てて、イタリアに渡ったことで知られる。
そう、この映画のバーグマンの役は、ほとんど本人そのものである。
よく、こんな役を引き受けたな、と思う。
スクリーンのバーグマンは老いてもなお美しい。
着飾り、威厳を見せるが、娘に責められ揺らぐ。その揺れが本作の見もの。
母も娘も孤独だ。
いや、関わりを持とうとさえしなければ、これほど断絶することはない。
関わりを持とうとすればするほど遠ざかり、それでも離れられないのは親子だからだ。
人生の真実ではある。
ゆえに余韻は重い。
エーヴァにはエリックという息子がいたけど4歳のときに死んでしまった...
エーヴァにはエリックという息子がいたけど4歳のときに死んでしまったり、18歳のときに中絶を経験していたりとかなり不幸があった。だけど、子供時代の母親への怒りってのはほんの些細なことだし、なんだかどうでもよくなってしまった。
それでもベルイマン演出は終盤に映える。自戒の念も感じられるが、「ヘレーナが早く死んでくれれば」とつぶやくところに恐ろしさも感じられる。母娘の葛藤は見どころだけど、なんだか設定に入り込めないのが残念だった・・・
舞台を観ているような錯覚に陥いる長い台詞。母娘の愛憎、人間のエゴが...
舞台を観ているような錯覚に陥いる長い台詞。母娘の愛憎、人間のエゴが両女優迫真の演技によって明かされていくが「映画」としては今ひとつ物足りなさが残った。
バーグマンの生き様と重なる部分がありこれが最後の作品かと思うと感慨深かった。
心をえぐられました
ベルイマンは大好きな監督です。
しかし2大女優の演技が本当にスゴイです。
私はイングリット・バーグマンに軍配を上げますが、リヴ・ウルマンも凄かったです。
リブ・ウルマンの台詞がわたしの心臓をグリグリとえぐるように感じました。
カメラがまたキレイでした。古さを感じさせない作品です。
イングリッド・バーグマンvsリヴ・ウルマン
すさまじい演技の応酬。
実際、家族を捨てロベルト・ロッセリーニと子供まで作ったイングリッド・バーグマンの身勝手な母親役がハマり過ぎ。
主人公のリヴ・ウルマンが、同監督の「第七の封印」の死神に見えてくる。
カットのつながりが不自然だったのが残念。
93点 。
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