アギーレ 神の怒りのレビュー・感想・評価
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アギーレの野望に巻き込まれる不運な人々
独特の雰囲気があり、よかった。
己の野心に取り込まれ、周囲すべて、自分の娘までもが犠牲になるという悲劇。
てか、なぜあんな場所に女子供まで連れて行く?ただただ悲惨でしょう。
原住民に対する差別をそのまま表現しているが、当時はそれが当たり前だったので、残してよかったと思う。今は異常に差別用語を撤廃しているが、時代背景はやはり重要かと…。
盛り上がりもなく平坦なまま終わるが、それもまた味がある終わり方だった。
我々人間は
いったいどこに向かっているのか、どこに向かいたいのか?そう問いかけし、馬鹿げた世紀にファンタジーで鋭いアンチテーゼを投げかけた作品◎
欲の果てにエルドラドなどと言う幻を作り出し、その幻を求める行為に勇猛果敢さを見出す馬鹿馬鹿しく愚かである。と言うことだろう。
故に先住民とされる人々が影に日向に現れて、流れてくる肉として捕獲し、福音は聞こえないと聖書を投げ捨てる。様が描かれていたのだろうな。
2022年中盤。世界はいよいよ米ソ移行の新たなシュミレーションの時代に差し掛かる。良いタイミングで良い映画を観れて感謝🫂感謝🥲
我々はアギーレに先導されて全滅に向かう筏に乗っているのではないか?
南米奥地のそのまた奥の奥での撮影がものすごい迫力を生んで画面の緊張感は半端ない
神の怒りとは、キンスキー演ずるアギーレの台詞
自らが地上の神と等しい絶対的存在として暴力を無制限に行使するとの意味だ
だがそこはどこか?
南米奥地未踏の川を下る筏の上のこと
そこにいるのはこの時点で十数名に過ぎない
ラストシーンに至っては、そこには猿だけが彼の人民なのだ
胸糞の悪い現地での征服の有り様と滑稽さ
そしてアギーレの狂気
現代の戦争の寓意としても読めるだろう
公開当時、ドイツは東西に分断され冷戦の最前線となって核を含む大兵力が日夜一触即発の状況で対峙していた時代なのだ
全滅してまでエルドラドを探し求めて戦い続けるのか?果たしてエルドラドは実在するのか?
我々はアギーレに先導されて全滅に向かう筏に乗っているのではないか?
それを問う映画でもあるのだ
それ故に21世紀に生きる我々にとっても、特に米中の新冷戦の最前線にいる日本人には観る意義がある
何より中国の人にこそ、観て欲しいと願うばかりだ
3.6
昔から有名な映画らしくて、評価も高いけど、そこまでじゃあなかった。
でも十分満足できました。
音楽はかなりすごかった。
なんとなく不自然な雰囲気とか、狂気と言うものはすごく伝わってきた。
特に最初山を歩いてるシーンは不気味だった。だれも喋らずに歩いてるし、なんか変なアングルで撮ってるから、鳥肌が立つような気持ち悪さだった。
クラウス・キンスキーの演技も迫力があった。
あまり、上手くないような気がしました
ずいぶん、有名な作品のようでしたけど、私としては、あまり感心しませんでしたね。
キンスキーの実人生さながらの狂気を期待していたのですが、まったくそれが感じられなかったですね。狂気を見せずに、狂気を台詞で語ってしまうのも、私としては乗り切れない感じを強めてたと感じます。
ウルスラが奥地へ連れ去られるシーンにしたって、先に日記の記述で何が起こるかナレーション入れちゃうんですもの。ドキドキする感じがないですよ、それじゃあ。
むしろ、そうしたドキドキを徹底的に排するのが意図だったっていう感じもしなくないですが、それで映画を維持できるだけの画力がなかった感じがします。
有名作品でも、好き嫌いはあるってことで、お許しを。
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