「ベトナムにステイしているような気分になる」青いパパイヤの香り とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
ベトナムにステイしているような気分になる
リゾート地どころか、ムイが奉公している家しか出てこないのだけれども。
窓を開けはなして、暑苦しい風に吹かれながら、ホームステイしている異邦人としてだけれども、そこにいるような。
カメラワークが、人間を映し出し、物語を追うだけでなく、
手元や、家に生息するものを丁寧に映し出しているからだろう。
そして、
音が、起こっている効果音を使っている場合もあるが、基本はそこに息づく生物の鳴き声等が常に鳴り響いていることが多いからだろう。
勿論、いわゆる”音楽”も奏でられる。が、雇用主を風流人や音楽家として設定しているから、心地よいベトナムの音楽も、西洋クラッシックも生活音となる。
前半(全体の2/3)は、そんなベトナムの暮らしを垣間見ることができ、ゆったりとした気持ちになる。
後半(全体の1/3)は急展開。あれよ、あれよと『マイフェアレディ』のような展開になる。そして『エマニュエル夫人』を思い出させる映像も。
そんな変化に驚いているうちに、エンド。
そのような展開にした監督の意ー熟しだすとあっという間?-も図りたくなるが、もったいない気もする。
好みは分かれるであろう映画。
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