「クロード・ルルーシュ渾身の舞曲」愛と哀しみのボレロ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
クロード・ルルーシュ渾身の舞曲
「ボレロ」は2つの旋律と単調なリズムながら遠景から迫りくるダイナミズムは感性にダイレクトに響く名曲である。映画はウィラ・キャザー(アメリカの女流作家)の残した格言から始まる「人間の歴史には2つか3つの物語しかない、それらは残酷なほど何度も繰り返される、毎回それが初めてであるかのように・・」
先の大戦、国も異なる4家族、2世代の愛と悲哀、数奇な運命を芸術を通じて延々とフィルムに刻み、人間の愚かさと儚さ故の美しさを後世に伝えたかったのであろう。クロード・ルルーシュのアーティスト魂、熱気が恐ろしいまでにほとばしる。古い作品だが映画史に残る名作であることは間違いない。
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