「念願かなって」アイズ ワイド シャット KAZUKIさんの映画レビュー(感想・評価)
念願かなって
クリックして本文を読む
自分にとっては念願の鑑賞でした。何故なら、キューブリック監督の遺作となった本作の公開時、私はまだ中学生でした。洋画好きな両親の影響で、洋画にはまりまくっていた映画少年にとっては、クルーズ、キッドマン、キューブリックという名前は強烈。とはいえ、R指定の壁は厚く、母親にパンフレットを購入してもらうことで溜飲を下げていました。
ようやく自分もこの映画が見れるようになり、念願かなって見た本作は想像していたものとはちょっと違っていました。直接的な性描写は所々あるものの、それよりも印象的なのはピアノの旋律やショスタコービチのジャズ組曲に乗せて描かれるトム・クルーズの彷徨&妄想シーン。そして、ラストのニコール・キッドマンの強烈な決め台詞。役者の顔はどれもシリアスなんだけど、随所でクスッと笑えてくるのは、キューブリックのセンスなんでしょうね。いい意味で期待を裏切られました。夫婦といっても所詮は他人で、心の中まではのぞけないまさに“仮面”の映画でした。
コメントする