アイズ(1978)
劇場公開日:1978年10月14日
解説
ニューヨークの華やかなファッション界を背景に著名な女流ファッション・カメラマンをめぐって起こる怪奇な連続殺人事件を描くサスペンス映画。製作総指揮はジャック・H・ハリス、製作は「スター誕生(1976)」のジョン・ピータース、監督は「サウス・ダコタの戦い」のアーヴィン・カーシュナー、脚本はジョン・カーペンターの原案を基に彼とデイビッド・ツェラグ・グッドマンが担当。撮影はビクター・J・ケンパー、音楽はアーティ・ケーン、テーマ・ソングを歌うのはバーブラ・ストライサンド。編集はマイケル・カーン、衣裳はセオニ・V・アルドレッジ、製作デザインはジーン・キャラハンが各々担当。出演は「さすらいの航海」のフェイ・ダナウェイ、トミー・リー・ジョーンズ、ブラッド・ダリフ、ルネ・オーベルジョノワ、ポール・ジュリア、フランク・アドニス、リサ・テイラー、ダーレーン・フリューゲル、ローズ・グレゴリオ、ビル・ボッグス、スティーヴ・マラチャック、メッグ・マンディ、マリリン・メイヤースなど。
1978年製作/アメリカ
原題または英題:Eyes of Laura Mars
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1978年10月14日
ストーリー
大都会ニューヨーク。一流ファッション女性カメラマンのローラ(フェイ・ダナウェイ)は「ローラ・マースの眼」という写真集を発行し、出版記念をかねた写真展を開く。暴力とセックスをテーマにした現実とも幻想ともつかぬローラの作品に人々の好奇の目が集中する。ちょうどそんな時、写真集の発行者ドリス(メッグ・マンディ)が殺されたというニュースが入る。茫然とするローラ。彼女は、前の晩これと同じような夢をみていたのだ。事件の翌日、カメラのファインダーをのぞいていたローラは、再び誰かが殺されるまぼろしをみる。事実、今度はフォト・ギャラリーの女経営者エレーヌ(ローズ・グレゴリオ)が絞殺される。警察は2つの殺人が同一犯人によるものとみて、次々に関係者を取り調べる。モデルのミシェル(リサ・テイラー)とルル(ダーレーン・フリューゲル)、ミシェルの恋人ロバート(スティーヴ・マラチャック)、ローラのマネージャーのドナルド(ルネ・オーベルジョノワ)。ローラの運転手トミー(ブラッド・ダリフ)等、皆怪しかったが、それぞれにアリバイがあった。ローラ担当の刑事ネビル(トミー・リー・ジョーンズ)は、ローラの見た幻想を彼女の口から聞き、興味を示す。この2人のやりとりをうかがう人物がいた。ローラの前夫マイケル(ポール・ジュリア)で、彼は死んだエレーヌの愛人だったが、今でもローラを愛していた。夜もふけた頃、暗室で仕事をしていたローラは再び幻想に襲われ、ルルとミシェルのアパートに向かうが、その時すでに2人は殺されていた。葬式の日、落胆するローラをネビル刑事はなぐさめ、はじめて愛をかわす。翌晩、ドナルドのバースディーパーティーが開かれローラは出席するが、そこにマイケルから自殺するという電話が入る。ドナルドがローラに変装し、張りこみの警察の眼をそらしてぬけ出すことに成功したローラは、ドナルドが殺される幻想を見る。あせった彼女は事故で気を失ってしまい、意識を取り戻した時、すでにドナルドは第5の犠牲者となっていた。その頃、警察では運転手のトミーに嫌疑をかけ、彼を追求するが、その場を逃げだしたトミーは銃弾を受けて息絶えてしまう。事件解決を知らされたローラはどうしてもトミーが犯人だとは思えず複雑な気持ちだった。やがて、危険はローラ自身にも迫ってきた。突然、彼女のアパートのキーがまわる音がし、泣き叫ぶローラ。窓ガラスが破られ、部屋に入って来たのは、なんとネビル刑事だった。この連続殺人の犯人は、実は、ネビル刑事だったのだ。幼い時、娼婦であった母親の退廃した生活をみてきたネビルはこの世から、あらゆる悪を抹殺したいと考えていた。彼はローラを取りまく退廃した世界を許すことができなかったのだ。しかしローラを殺す覚悟で来たネビルは真からローラを愛していることを知り、彼女の手をかりて、自らの命を絶つのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アービン・カーシュナー
- 脚本
- ジョン・カーペンター
- デビッド・ゼラグ・グッドマン
- 原作
- ジョン・カーペンター
- 製作総指揮
- ジャック・H・ハリス
- 製作
- ジョン・ピータース
- 撮影
- ビクター・J・ケンパー
- 美術
- ジーン・キャラハン
- 音楽
- アーティ・ケイン
- 歌
- バーブラ・ストライサンド
- 編集
- マイケル・カーン
- 衣装デザイン
- セオニ・V・アルドリッジ
- 字幕
- 野中重雄