愛が微笑む時のレビュー・感想・評価
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【”僕の特別な4人の友達”今作は、ムッチャ若きロバート・ダウニー・Jrのこの世に心残りを残したゴーストに憑依される演技も面白き、ファンタジックゴーストヒューマンコメディである。】
■1959年、サンフランシスコ。
1.歌のオーディションに出ると、緊張して歌えない歌手志望のハリソン(チャールズ・グローディン)
2.夜勤のため子供と一緒に寝れないベニー(アルフレ・ウッダード)
3.恋人ジョンと、一緒になる勇気がなくて去られてしまったジュリア(キーラ・セジウィック)
4.コソ泥で、女好きだがある子どもと約束した切手を取り戻せなかったマイロ(トム・サイズモア)
の4人は、偶然にバスに同乗するが、運転手(デヴィッド・ペイマー)の”脇見運転”のために大事故に遭い、死んでしまう。
が、4人は夫々、この世に心残りが有ったため、天国に行けずにトーマスと言う赤ちゃんに憑りつくが、自分達と会話する彼が”キチンとした大人になれないのでは””と思い、一時離れる事にする。
そしてあっと言う間に、33年が経ち、トーマス(ロバート・ダウニー・Jr)はかなーり気障だが遣りての銀行マンになっていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・トーマスに憑りついた4人のゴーストのキャラが立っており、演者巧者のチャールズ・グローディンを筆頭にアルフレ・ウッダード、キーラ・セジウィック、トム・サイズモアがそのキャラを見事に演じている。
・4人のゴーストは、夫々が抱える心残りな事を、トーマスに憑依する事で次々に叶えて行くのだが、このシーンが夫々とても良いのだなあ。
又、ゴースト達が願いを叶えると迎えに来るバスを脇見運転の罰として500年、この世と天国を行き来するバスの運転手を演じるデヴィッド・ペイマーも良いのである。
・ゴースト達が願いを叶えるシーン
1.歌のオーディションに出ると、緊張して歌えない歌手志望のハリソンが、トーマスに憑依してB・B・キングのコンサートの開始前に大観衆の前でアメリカ合衆国国家を謳いあげるシーン。ロバート・ダウニー・Jrがホントに歌ったのかな。見事な歌声でトーマスの彼女アン(エリザベス・シュー)も感激した表情で見ている。
2.夜勤のため子供と一緒に寝れないベニーが、自分が死んでしまった後に施設に貰われて行った子供達を心配しているのだが、その一人がいつも、トーマスに罰金を科す警官だったところ。
3.マイロも大人になった且つての子供にキチンと切手シートを渡す
4.恋人ジョンと、一緒になる勇気がなくて去られてしまったジュリアのシーンは切ない。失意のジョンは既に死んでしまっていたのだが、それを知ったジュリアは、アンに対し煮え切らない態度を取り続けるトーマスに、如何に彼女を失うことが後悔に繋がるかを諭すのである。
・ゴースト達の願いを叶えるトーマスを演じたスンゴイ若いロバート・ダウニー・Jrの憑依演技が、コレマタ見事で、若い頃から才能が有ったんだね!と唸ってしまったなあ。
<今作は、生きて居る時に心残りな事を遺して死んでしまった4人のゴーストが、一人の男に乗り移り願いを叶える様と、それをしていくうちに幼い時のように人間味ある男になって行く様が素敵なる、ファンタジックゴーストヒューマンコメディなのである。>
笑って泣けるハートフルな作品
素敵なお話です
ハートフル
大雑把だけど芯が強い
愛に生きて
「嬉しいのに、楽しいのに、泣きそうになる。」この感覚が堪らなく好きで、私にとってこの映画は、まさにそんな感覚にさせてくれる大好きな映画です。
鑑賞後の心地良さは、本当に最高。
事故により亡くなってしまった4人の男女の幽霊達が、生まれたばかりの男の子に取り憑いてしまう。
幽霊それぞれが、天国へ行く前に1つだけ、主人公の身体を借りて願いを叶えられる機会を与えられるのですが…。
この世に大切な子供達・恋人・夢・約束、やり残した後悔の念とともに、あの世にも行けぬまま、現世に取り残されている4人の幽霊達を見ていると、いかに自分が「今や今日を当たり前」と思い込み、時間・思考・労力を無駄遣いしているのかを、思い知らされます。
人間の一生は人それぞれで、いつ終わりが来るのかは、誰にも分からない。
それなのに、3分後や明日を、また当たり前に迎えられると、疑いもせずに過ごしています。(それはそれで、幸せな事なのかもしれませんが。)
でも私達が確実に生きているのは、今この瞬間しかないんですね。
どんなに悔やんでも、さっきまでの時間や過去は、戻らないわけで、3分後や明日が必ずやって来るとは限らない。
だから今この瞬間が、実はとても貴重な時間なのだと、この映画を観て思いました。
説教じみた感想を記してしまいましたが、映画はコメディタッチに描かれていて、物語は淡々と進んでいきます。
幽霊4人の願いも、自分本位な願いだけじゃなく、それぞれ他者に対する思いやりを、感じる願いが多いところも魅力的です。
1人願いを叶える度に、迎える別れのシーンも、幽霊達は清々しく明るい表情で去って行く、その度に目頭が熱くなります。
唯一、願いを叶えられなかった幽霊のジュリアが、悄げたりせずに、直ぐに自分の役割(存在意義)を悟り、主人公へ掛ける言葉の数々が、温かくて、優しくて、これまた涙。
この言葉の中に、この映画の一番伝えたいメッセージが、集約されている気がします。
今を生きる人達へ、明るく愉快なおばけたちからの「たった一度きりの人生。後悔を残さないように、思いっきり今を生きて、愛に生きて、やりたいように、やってごらん。」そんな人間賛歌にも感じました。
ロバート・ダウニーJRが名演!これこそ笑って泣ける名作!!
今ではすっかりアイアンマンなイメージの強いロバート・ダウニーJRの若かりし頃の名作!幽霊に乗り移られて、色んなキャラクターを演じるロバート・ダウニーJRに脱帽です。こんなに芸達者なんだな、と感心しました。
四人の幽霊がそれぞれ自分の心残りを成し遂げて天国からのバスに乗っていくシーンは自然と涙が出てきます。派手さはないですが、まだCGが全盛ではなかった90年代ならではの愛情とユーモアに道溢れた作品です。
よかったよかった
涙あり、笑いあり
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