パッチギ!のレビュー・感想・評価
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在日朝鮮人の女の子に恋する主人公。評価に困る作品
初めての鑑賞
公開当時、かなり話題になった作品
機会がなく、見たことがなかった
舞台は1968年の京都
主人公の康介(塩谷瞬)は普通の高校生
担任の指示で朝鮮学校を訪れたとき
生徒のキョンジャ(沢口エリカ)と出会う
一目ぼれした康介は、キョンジャと付き合いたい思いで
朝鮮の歌「イムジン河」を覚え、ギターの練習も始める
という物語
日本と朝鮮の歴史や在日朝鮮人に対する差別
乗り越えなければいけない問題はたくさんあるだろう
付き合って欲しいと告白する康介だが
「朝鮮人になれる?」と聞かれ、答えられない
事故死した朝鮮人生徒の葬儀の場で
「帰れ」と言われる
在日朝鮮人が日本人からどんな仕打ちを受けたか知ってるか
問われる主人公
考えさせられる映画だ
ところがこの映画、無くてもいいエピソードが多すぎる
しかも下品なエピソード
喧嘩のシーン、こんなに必要か?
主人公とヒロインの恋愛が時々どこかへ消えてしまう
つまらないわけではないが
評価は低くなった
童貞の芸人がおすすめしてたので見た
京都在住の20代です。自分が生まれる前の京都はこんなんだったんだなと。
ストーリーは分かりやすい。韓国対日本というテーマは薄らとありますし、時代的にもそういう思想でもおかしくは無いです。サッカー要素はマジでない。
鉄の棒で殴ってもピンピンしてるこの映画の人物タフ過ぎるだろと思ってたら、死んだし、タフさに関してはガバガバじゃないですか?
自分だけだと思いますけど、数日に分けて視聴したからか、前半まではどっちがどっちの国の学生か分かりにくくて、困りました。
セリフは作り物の関西弁じゃないし、違和感はほとんどなかった。笑いどころも結構あったし良かった。
やっでいる事が甘い。
この問題は、とても複雑な問題なので余り語りたくない。
しかし、やっでいる事はあの『東京リベンジャーズ』と同じ男目線な話だと言いたい。そして、
それを見る者がどうとらえるか?だと思う。
少なくとも、終わり方が出来過ぎてしまっている。それが私は大きく不満を感じる。実際にあった事かもしれないが、双方が和解する等あり得ないと思う。
ザ・フォーク・クルセダーズ「イムジン河」誕生の背景、在日朝鮮人社会、女高生沢尻エリカ、音楽加藤和彦
井筒和幸 監督による2004年製作の日本映画。配給:シネカノン
「帰って来たヨッパライ」「イムジン河」の作詞者である松山猛の自伝的小説が元で、1968年の京都が舞台。塩谷瞬演ずる主人公は高校2年生で、サッカーの試合を申し込みに行った朝鮮学校でフルートを吹いていた沢尻エリカに一目惚れ。そして、在日朝鮮人の集まりにギターを持って行き、イムジン河を彼女と協奏。また、彼女の兄の高岡蒼佑や彼の友人尾上寛之や波岡一喜との付き合いも始まっていく。
日本人と朝鮮人の高校生間での喧嘩の描写等、劇画チックな演出が好きになれなかったが、まあ何と言っても17〜18歳の沢尻エリカが幼くて可愛らしかった。偏見無く朝鮮人と自然に親しくなっていく主人公を演じた塩谷瞬もまあまあ。弱いくせにいきがっている尾上寛之が何とも憎めないキャラで、主人公とフォーク・デュオを作ろうと約束したのに、日本人不良グループに徹底的に痛めつけられて死んでしまうのが痛ましい。
個人としては知っている人間もいたが、在日朝鮮人集団や彼らの社会を自分は殆ど知らないので、大変に興味深かった。映画のなかでも虐げられ苦労したことが語られていたが、日本における彼らのことを、更にもう少し知りたいとも思った。
高岡蒼佑は北朝鮮に渡ってサッカー選手になると言っていた。夢物語の様に聞こえたが、調べてみると、2010年ワールドカップ出場の北朝鮮チームに日本で生まれ育った鄭大世と安英学(ともに朝鮮学校でサッカーを経験)がいたことを知り、かなりリアリティがあることを知った。
加藤和彦が音楽を担当していて、彼作曲の「悲しくてやりきれない」や「あの素晴しい愛をもう一度」が流れ、時代の空気感を奏でていた。
監督井筒和幸、原案松山猛『少年Mのイムジン河』、脚本羽原大介、 井筒和幸。製作李鳳宇、 川島晴男、 石川富康、 川崎代治、 細野義朗、エグゼクティブプロデューサー李鳳宇、プロデューサー石原仁美、ラインプロデューサー祷映。
撮影山本英夫、照明高村智、録音白取貢、美術金田克美、編集冨田伸子、音楽加藤和彦、助監督武正晴、制作担当杉原奈実
出演 塩谷瞬、高岡蒼佑、沢尻エリカ、楊原京子、尾上寛之、真木よう子(そして父になる等)、小出恵介、波岡一喜、オダギリジョー、キムラ緑子、ケンドーコバヤシ、桐谷健太、出口哲也、江口のりこ、智順ちすん、平松豊、加瀬亮坂口拓、木下ほうか、長原成樹、徳井優、小市慢太郎、笑福亭松之助、ぼんちおさむ、笹野高史、松澤一之、余貴美子、大友康平、前田吟、光石研。
あの時代
1968年、昭和43年という時代背景を考えるとき、この映画に描かれた歴史観は除き、エピソードの数々はエンターテイメントとしての要素を外せば事実に基づくものだと思われる。
私の父は在日コリアンで母は日本人。小学校は東京と川崎の朝鮮学校、中学は横浜の朝鮮学校で学んだ。
中学に入学したのが昭和46年なので東京朝鮮初級学校(小学校)の3年生頃の時代背景を少し話したい。
東京では年末に府中で現金輸送車が奪われる三億円事件が起きた年である。
当時、東京・十条の東京朝鮮高級学校と一部の私立高校生徒との間で連日のように小競り合いがあり、小田急線の新宿駅のホームで朝高生たちが襲われたり、国鉄(現JR)の複数の駅で反目し合い、朝高生が乗車している京浜東北線の窓ガラスが投石や傘の先端で割られて新聞記事に載ったりしていた。
映画で描かれた京都の事情は知らないが、東京でも同じことが起きていたことは事実として書いておきたい。
私は後年、高校は都立の定時制に進み、日本と朝鮮との歴史を一から学び直したから井筒監督とは異なる歴史観を持っている。
ただ在日一世の中には笹野さんが演じられたような日本人に虐げられた経験から日本人を嫌う人が沢山いたのも事実である。
同級生の親には焼肉店、ホルモン焼き店、廃品回収業、土木工などを生業とする貧しい家庭が多かったことも事実として伝えておきたい。
この映画は、そのまま東京に舞台を移してもリアルな時代背景として描かれたことと思う。
米ソ冷戦、安保闘争、ザ・ビートルズ来日からのGSブームなどが描かれたが、その後も東大安田講堂占拠、連合赤軍による浅間山荘事件などが続く、当時の時代背景を知ると、この映画をより深く理解できると思いますよ。
悲しくてやりきれない
過激な暴力シーンや性的なシーンは個人的に好まないので大変不快でしたが、
それを超える感慨深さがあります。
ここが国境だったらという話をしていた川をズブズブ渡ってキョンジャの元に行くシーンには感動しました。
でも現実はそんなに甘くはなく。
朝鮮人になれる?
という台詞にはドキッとさせられました。
やりきれないシーンがいくつもありました。
また観たいと思います。
主人公のおいてけぼり感が悲しいです
朝鮮の人たちと仲良くしようとしても、どこか想いを共有できない感じが、日本と朝鮮の微妙な関係を表していて良かったです。
「又従兄弟の契り」とか「帰れー!」とか言われたら悲しいですわ。
包茎手術のくだりとかはよく分かりませんでしたが。
監督の主張と内容の兼ね合い
鑑賞後感は悪くない。悪くないんですけど…。
僕は別に韓国どうこう歴史的背景がどうこうを気にする側ではないです。単純に青春映画として楽しんで見てました。が、僕のこの映画で一番嫌いなところがそういう歴史的背景が絡むシーンだったので良い印象は抱けません。ものすごい不快でした。
それはどこかっていうと、主人公が死んだ友達の献花をしようとすると、向こうの爺さんに「わしらは日本人のせいで迫害されたから日本人は出て行け(要約)」と言われ、献花もできず泣く泣くその場を後にするシーン。
それまでは結構楽しく見てたんですよ。惚れた子のために言葉やギターを練習して、皆の前でそれを披露し、認められる流れなんか大好きですよ。音楽映画的な嬉しさも感じたし。イムジン河は良い曲だと思ったし。ただもう少し過程は見せて欲しかったけど。
(本当かどうかは知りませんが)井筒さんが日本人が在日の人に酷いことしたんやでって観客に伝えたかったのかもしれませんし、その試みを否定する気はありません。でもやり方が下手。それを序盤に主張した上で主人公が音楽で垣根を超えるっていう構成の方が絶対不快感は少ないでしょ…。異様な嫌悪感を示して低評価にする人がいるのもうなずける内容や作りにはなってます間違いなく。
しかもその主人公の頑張りが、明らかに監督の主張であるそれによって潰されるのが嫌なんですよ。何度も言いますが韓国とか歴史とか関係なくね。勿論それだけ主人公に移入していたんですよ。
あとラジオ局行くならギターぶっ壊す必要ないだろとか、その後シリアスな流れにするのに死に方ギャグっぽくするのおかしいだろとか色々あるんですけどね。
でも全体としては嫌いじゃないです!!役者の力ですかねえ。井筒さんは役者に厳しい(らしい)ので、勿論そこも彼の手腕の一部ではあるんでしょう。
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