四日間の奇蹟のレビュー・感想・評価
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少女に魂が乗り移る、石田ゆり子は最近ドラマでもそんな役を演じていて...
少女に魂が乗り移る、石田ゆり子は最近ドラマでもそんな役を演じていて、オーバーラップした。
ストーリーとしては特に引き込まれることはなかったが、皮肉にも彼女が実際に亡くなった後のシーンはなかなかじんわり来るものがあった。
石田さん作品として鑑賞
ピアニストの吉岡さんと少女の巡り合わせが特殊。
作品の鍵になる、落雷だけどあの悪天候だったら
恐らく屋内に避難するような?と疑問視した。
残された数日間、少女が繋いでくれた時間に学生時代に思いを寄せた先輩吉岡さんと過ごし、現世を離れてもどうも少女には石田さんが見えたらしく3人で手を繋いで終わりを迎えた。
あの教会は実はトイレなんだぞ(笑)
この映画は山口県の角島で撮影されていて、何度も出てくるあの教会は、実は角島キャンプ場のトイレなんである(笑)
他にも真理子が離婚して佇んでいた駅は角島にほど近い山陰本線の特牛駅(屈指の難読地名で"こっとい"と読む)で、駅の待合室には今でも本映画のポスターとロケ写真が貼られていた。
さてそれはさておき、原作はずいぶん前に読んだのだけど、映画の方はようやく見ることができた。
何か決定的に勘違い(東野圭吾の「秘密」あたりと間違えてる?)をしているらしい人が酷評しているおかげで評点が妙に低いけど、丁寧に原作に忠実に創られている良い映画だと思った。
ただ苦言を言うなら、この話の中で石田ゆり子演じる真理子は、大半で千織に憑依した状態なのだが、本編では千織役の尾高杏奈と石田ゆり子が頻繁に入れ替わる。
まともに撮ると石田ゆり子の出番が極端に減ってしまうからなのか、演技力の問題か。
確かに離婚歴がある30前後の女性が憑依した少女の演技なんて超絶的に難しい、とは思うが…。
ただやはり肝心なシーンを石田ゆり子に演じさせるのは、逃げたな?とは思う。
クライマックスの「月光」を弾くシーンも、原作では千織に憑依した敬輔が弾くわけだが、映画だと敬輔の指が治るシーンまであって苦慮の跡が見受けられる…というより訳が分からんシーンになっている(笑)
ちょっとした見せ方の問題なので、ここはなぜ素直に撮らなかったのか?と疑問。
そして最大の不満は、「月光」を第一楽章だけで済ませていること。
なんで?ダイジェストでもいいから第三楽章まで弾かせるべきでしょー。原作でも曲調と感情が同調して盛り上がるところなのに。
まあ不満はあれど、美しい風景の中(角島は本当に綺麗なところ)でゆっくり丁寧に描かれた物語で悪くはなかった。
予期せぬ
事前情報もなく、ただなんとなく観た映画は、期待以上の拾いものだった。ストーリーは島の老人ホームで淡々と続くけれど、物語の展開や人物の心情から、決して飽きさせない。憑依するストーリーやエピソードの数々もはやは使い古されたものではあるけれど、石田ゆり子の演技はそんなものをひっくり返すほどの熱演であった。ところでこの映画15年前だけど、石田ゆり子は全然変わんないや。あ、言っとくけど、この映画に斬新さはないよ。
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