「美しさと不思議な魅力を感じる、主人公と映画。」いつか読書する日 naomiさんの映画レビュー(感想・評価)
美しさと不思議な魅力を感じる、主人公と映画。
大場美奈子(田中裕子)は、朝から身体を動かし、時に階段を駆け上がり、瓶入り牛乳の配達をする。
牛乳配達の仕事は気に入っている様子。
その後、自転車で次の仕事場まで移動。
職場はスーパーで、レジを担当している。
観ていて思い出したのだけれど、公開当時の約20年前に、観たいと思いながら観ていない作品だった。
あれから20年、環境が変わり、年齢が主人公に近くなった今、初めて観た。
感想というか、20年前の自分より、今の自分の方が、この映画を楽しめたと思う。
田中裕子、岸辺一徳、仁科亜季子、他の方々も素晴らしく、懐かしさも感じた。
映像や表現が好きな感じで、話の展開に色々と驚くけれども、幾つもの印象的な場面が記憶に残る。
誰にどう思われようと、自分がしたいと思うことを、したい様にして、生きて行けたら幸せだと思う。
ふと、題名の「いつか読書する日」は、どういう理由でつけられたのかと思う。
主人公の大場美奈子は、本が好きで家の本棚には沢山の本が並べられ、いつでも読むことが出来るのに、いつかとはどうしてだろう。
それと、主人公がスーパーの同僚に、クタクタになるほど動いて、布団に入れば、何も考えずに寝られると言っていたが、そういった理由で寝てしまうから、いつかなのだろうか。
そうですね、自分の変化が感じ方を変えます。
自分の人生を振り返る。
小説の題材になっていましたからね。
あの事があったその後、何か変化したのかもしれない。
色々と想像して、心に残る映画でした。
こちらこそ、同じ映画を観られて嬉しいです。
ああ、分かります その感覚。
主人公と同年代になったからようやく ひしひしと分かるものがあるのだなと。
そして不思議なタイトルだから、また跡を引きますよね。
僕はなんとなくですが、「まるで小説文学のような自分の人生だったけど、その自分の人生が書かれた自分だけの本をまたゆっくり独りになって振り返って読み返してみたい・・」と
主人公はアパートで呟いたのかもなぁと想像しました。
おんなじ映画を観られて嬉しいです。
☺️🖐️