「名作です 。」いつか読書する日 高坂圭さんの映画レビュー(感想・評価)
名作です 。
映画館で観て以来だから、
19年ぶりに鑑賞。
時の流れの早さに「ウソー」と
思いながらも、
全く色褪せていないこの作品の
魅力に、さらに驚く。
舞台は長崎。といって観光的風景は
いっさいない。険しい坂道が印象的な街で
30年の間お互いを思い続けてきた
同級生、50歳の二人。田中裕子と岸部一徳が主役。
大葉美奈子(田中裕子)は、朝は牛乳配達、夜はスーパーで
働く独身女性。楽しみは毎夜の読書。
高梨槐多(岸部一徳)は市役所勤務、妻(仁科亜希子)は
ガンで余命いくばくもない。
映画は程のよい回想場面を挟みながら、二人の
人生背景をさりなげく教えてくれる。
認知症やネグレストなどドキッとするシーンも
ときおりユーモアを交えながら、しかもドラマを
ただ盛り上げるための材料ではなく、
きちんと回収していく。
不器用で笑ってしまうような二人の抱擁シーンも
なんだろう、愛と愛がぶつかって切なくなるくらい
誠実で可愛くて美しい。
年を重ねれば重ねるほど、タイトルの意味の重さも
わかってくるなぁ。
いやーいい映画です。
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で僕は観ました(笑)。
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