「確かに存在した日本の戦後の風景」ALWAYS 三丁目の夕日 shinobu999さんの映画レビュー(感想・評価)
確かに存在した日本の戦後の風景
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場所は、三田の慶應大学付近でしょうか。以前その辺りに勤めていた時の三田通りからの東京タワーの見え方にとても似ています。路面電車に乗るシーンで札の辻という停留所も出てきますし。恐らくそうなのでしょう。
銀座の和光が今と変わらぬ佇んでいますが、周囲は昭和33年の風景をかなり忠実に再現しているのでしょうね。指輪を買おうとした宝石屋さんの『天称堂』は実在する『天賞堂』のことなのでしょうね。
上野駅も当時の駅舎をとても忠実に再現していて、昔の映像を見ているかのような気分になりました。
そういった戦後の風景は勿論興味深いが、テレビへの憧れ、戦争の傷跡、集団就職、貧富の差、車社会へ移り変わる過渡期の様子、など当時の社会情勢もかなり織り込んでいて、それらがあって現代に繋がっているんだということをしみじみ考えさせられました。
辛いことが多くありつつも、みなが前を向いて歩いていて、その結果がいまの幸せな日本に繋がっているんですね。そのことを忘れないためにもこういう映画が必要なんだと思いました。
本当にこの上なく良い映画でした。
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