「言葉で表しきれない全力の疾走感!」マインド・ゲーム HAL8192さんの映画レビュー(感想・評価)
言葉で表しきれない全力の疾走感!
アニメーションとは、ラテン語のanima(アニマ)すなわち霊魂に由来しており、すなわち命がないただの線の集合体に過ぎない物に命を吹き込ませ、躍動させ、感情を持たせる事である。
この作品はその原初的なアニメーションの動かすという喜びを圧倒的なエンターテイメントーとLSDをキメながら作ったとしか思えない色彩美で表し、躍動感タップリにキャラクターを動かしている。
何よりも、素晴らしい「絵」の力!
それが動く、跳ねる、飛ぶ、掛ける、泳ぐ、走る、走る、走る、走り抜ける!!
ありとあらゆる映像体験をギュウギュウに103分という短い時間に溢れんばかりに押し込んでいる!
そのスピード感たるやブレーキのイカれたジョットコースター(軽量化のため、安全バーは外しております)に、エンジン全開120%の勢いで乗り込んだようだ!
そしてストーリーそのものは正直、荒唐無稽で、ご都合主義で、ノリと勢いだが、根底にある物は誰もが一度は触れたであろう哲学や思想がしっかりとある。また世界観が大阪を舞台にしており、声優陣を吉本のメンツにしているのが、なかなか良い味を出していて、とても良い。
またキャラクターも素晴らしく、特に主人公の実在感がありありと伝わってくる!
そしてラストシーン、ある意味では意味不明支離滅裂なシーンの連続にも見えるが、「ありえたかもしれない可能性」をだと思っている。
とにかくギミック炸裂のオンパレード!
2次元アニメーションの一つの到達点と言われているのがよく分かる一本だった。
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