バーバー吉野のレビュー・感想・評価
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もたいまさこさんは幅が利く床屋さん
荻上直子監督作品。 伝統の終わりを描いている。 転入してきた坂上洋介が、頑なに“吉野ガリ”に抵抗する。 “吉野ガリ”の頭を見た子どもが「クリボーみたい」というセリフがある。クリボーは、『スーパーマリオブラザーズ』(1985年に発売したファミリーコンピュータ用ソフト)に登場する敵キャラで、当時の小学生たちの間では有名。秘密基地という存在も昭和らしさを感じる。 少年たちが勝ち取った自由のその先に何があるのだろうか。 個人的には、あの町の子はあの髪型でいてほしかった。
日本映画の伝統はやがて腐敗して伝説になる
ツーブロックしゃない?ツーブロックは駄目でしょ!
この女性監督はク〇ガキの生態を全く知らない。
エロい事は集まってやらない。自分一人で楽しむのだ。
2000年ならインターネットが流行りだした時期。エロい事なら、ネットで見るク〇ガキは沢山いたはず。
ウラボ〇がネットに流失していた。
まぁ、自由と民主主義のアメリカに留学していた才女には分かるわけがない。
女性教師目線なク〇ガキをガキ扱いした寓話。
もっとも、僕らの時代は中学校に入学すると丸刈りにされていた。70年代まで続いたんじゃないかなぁ。
僕は丸刈りが嫌だったので、引きこもり作戦から、見事丸刈りから免れた。
運動会と女の子が苦手だったので、中学校の友達は誰もいなかった。名前を覚えていない。卒業アルバムを捨てた。
ク〇ガキはやがて校内暴力へと進化して、手に負えなくなる。我が丸刈り中学校もそれで、教育実習をドタキャンしてやった。
反体制映画だった
吉野刈りという田舎の風習が全員坊主頭の中学校の校則みたいでした。我が国はお上から言われた様に生きるのが最も安心、そして変化を嫌う国民性なので校則に髪型規定までいれてるんでしょうか?良く考えたら気持ちが悪いですね。 意外にも、男子学生が吉野刈りから髪を染めて反発した反体制的な映画でした。吉野刈りがアバンギャルディの男の子版に見えてしまった。
―PFFスカラシップから羽ばたいた才能たち―①の1
『川っぺりのムコリッタ』との二本立て。 荻上直子監督と天野真弓プロデューサーのトークショー付き。 『かもめ食堂』で名を広めた荻上直子監督の、長編劇場デビュー作品であり、第13回PFFスカラシップ作品。 PFF (ぴあフィルムフェスティバル)スカラシップという制度があることを、この企画で知りました。 映画版スター誕生みたいですね。 トークによると、監督が最初に持ってきた作品はこれではなかったそうで、審査員達は全くの無反応だったそう。その中の1人だった天野真弓プロデューサーは、初めて観た荻上作品『星ノくん・夢ノくん 』(2001)がとても印象深かったので「なんか他に無いの?」と問いかけたところ、「実は、床屋のおばちゃんがいて、男の子達がみんな同じ髪型で…」と、なったら、審査員の顔がワッと上がって、「それいいじゃん!」と『バーバー吉野』が採用されたそうです。 ***** 公開当時、かなり印象的なポスターで、面白そうと思いながら見逃していました。 子供たちがかわいいです。 ちょこちょこ性の芽生えというか、ちょいエロが挟まります。 男子は本当にこうなのか、監督がイメージする男子像がこうなだけなのか。 男子の意見が聞きたいところ。 絵に描いたようなエロ本を久しぶりに見ました。 よく学校の帰り道に落ちてましたよね。 あれは、大人のイタズラですか? もたいまさこさんはうますぎてホラーでした(笑) この映画を通じて、村社会、慣習制度をバッサリとしたかったのかしら?監督自身、スタンドバイミーも大好きだそうですが、ぼくらの七日間戦争に通じる感じもしました。 トークショーによると、たった2週間で撮影したそうです(子供達を拘束できるのが春休みの間だけで、予算も少ないため)! 荻上監督はもともと写真専攻だったそうで、上手い人が多すぎるから映画にしよ、と渡米してしまったのだそう。 フットワーク軽い! 6年間アメリカで過ごしたことで、日本を客観的に見られる時間が出来たのは大きなことだったようです。 ピンクのタオルを干してるシーンとか、吉野刈りの少年達が聖歌隊衣装(床屋マント?)でハレルヤとか、お花畑を歩くシーンとか、色合いがかわいくて絵になります。 静岡の伊豆下田などで撮影したそうですが、最後のお祭りのシーンは雨が降って1日延期したものの、翌日も雨で、決行したそう。子供達は修学旅行状態で、夜興奮して寝ないから、撮影中に眠くなってしまったりもあったそう。そういう裏話を聞くと、また印象が変わってきますね。 あぁ〜もたいさん、タオルの扱いや、柿ピーの使い方も怖かったなぁ。 潔癖症ではないけどザワザワする(笑)
センスいいなぁ
もたいまさこの感情溢れる演技、レアだな笑 確か一時期はやったなぁ、この髪型。何が流行るかわからない現代。ラストにオチみたいな感じでTV流れるけど、あながち間違っちゃいない。でもやはりこの町の吉野狩りの伝統は可笑しい。ある意味洗脳。それに意を唱える転校生、カッコ良すぎる笑 深く考えすぎなのか、町にいる変なおじさんと聖歌の関連性がよくわからず。
ばかな
大人の言うことなんか聞くんじゃないぞ。ケケおじさんは核心をつく。お前、お金がなくても、しあわせだろ、とも。昔のあたりまえ、も今考えるとおかしいことばかり。何か理由があった、のかもしれないけれど。大事なのは「見た目」ではないんだけれど。「みんな同じ」でいいのかな?色んな「新しい世界」との出会い、好奇心と戸惑い。「ぼくもホントはイヤだった!」その大合唱に「クソババア!」と叫んでいた息子が思わず涙してしまう素直さ。そこには、反抗しつつも根底の愛情が、親子で共にあった。伝統が伝説になる。時代の流れも人がつくる。でも店を手伝うようになったとうちゃんの髪型は、相変わらず、なのも、また愛情。あっぱれ、吉野刈り、遺跡。 波紋→川っぺり、からの監督めぐり、3作目。コメディタッチでありながら、何かを問いてくる。美しい風景と心地よい音楽。20年前から凄い人だった!
女性監督の描く男子思春期モノかも。
農村地帯の 農閑期の花🌸は 最近 自治体の補助なども出るとあって 私の田舎でも見かけます。 綺麗です。 閉鎖的な田舎町 とは言っても現代の流動的なシステムでは不可能なので 童話?寓話? くらいのストーリーではある。 男の子たちが 転校生を受け入れて 彼と仲良くなっていくのが好感持てる。 吉野くんの家族とは対照的に 転校生一家は全然出て来ない。 たぶん お父さんはお母さんと離婚してて、お母さんと彼だけがこの町に来てるのだ。 映像美が素晴らしく もたいまさこの床屋のタオルがピンク一色であるところやきちんと片づけられた道具 店内のそこかしこも気持ちが良い。 ここのところ グロテスクなのを立て続けに見てしまったので 評価甘めになったかもしれない。
【”旧弊への細やかな小学生の抵抗” その町の少年は皆同じ蟹型だった・・、その名は”吉野刈り・・”と言われていた・・。】
ー 荻上直子監督作に初めて触れたのは「かもめ食堂」であった。 当時、今でも在籍している世間的には一流企業として知られている会社の若手であった私は、月50H-100Hの残業をしていた。 仕事はとても面白かったが、残業代が100%支払われる事は無かった。 今では、明らかに労働基準法違反であるが、当時はそれが当たり前だったのである。 (ちなみに、今では完全なホワイト企業である。) で、仕事に疲れた時に出会ったのが、上記の「かもめ食堂」である。 嵌った。 DVDを購入し、定期的に観ていた。 で、この監督の前作として、レンタルビデオ屋で借りて来たのが、今作である。ー ◆感想 ・20年振りに鑑賞。 当時は笑いながら観ていたが、今作は明らかに荻上直子監督が、 ”旧弊を是とする文化はオカシイでしょう!” と言うメッセージを、コメディのオブラートに包んで描いている事が分かる。 ・東京から転入してきた少年が、その土地の学校の同級生たちが皆、同じ髪型”吉野刈り”であることに疑問を持ち(そりゃ、そうだ!)自分は彼らと同じ髪型(文化)に染まらない様に抵抗する姿。 そして、旧弊を”仕方がない”と諦めていた少年たちが、“オカシイ!”と気付いて行く姿を、荻上監督はコミカルに描いている。 <そして、今作が良いのは少年たちの意識の変化に対し、自らの信念を押し通す事無く、柔軟に対応する優しき”バーバー吉野”の女主(もたいまさこ)の姿である。 荻上直子監督の長編デビュー作ながら、このレベルの高さ。 「彼らが本気で編む時は」以来、新作を公開されていないが、気長に待っていますよ。>
あの髪形は(笑)
狭い地域での青春ドラマと言うべきか。 大人に不満を持ちながら、何故かあの髪形の世界に巻き込まれている少年たち(笑) 散髪屋のもたいさんが奇妙な雰囲気を醸し出してインパクトがあるが、それだけではない佳作。 なぁ~んか観るものないなぁって時に、観てみてはいかが?
ビートルズのマシュマロカットなら?
ハレルヤコーラスをおかっぱで統一されると雰囲気があるなぁ。1軒しか床屋がない町って、人口は千人くらいなのでしょうか。もたいまさこが床屋さんなのもピッタリ。 日本の『スタンド・バイ・ミー』などという評もあるようだけど、似ているのは秘密基地やちょっとした家出だけかもしれない。結局は親と子との比較。田舎町に代表される封建的な風習に対する反発は、子供たちがもっと純粋な気持ちを表現しなければ無理なのかもしれない。学校や親から教えられた通りのことを脱却できないでいるのは残念だ。全員が上杉真央を好きだと告白したことによって、周りの意見に同調してしまうという日本人の感覚も悲しい。 女性監督、脚本ということは評価できるが、個性を大事にするという点で子どもにはこうあってほしいという願望が前面に出すぎているのかな・・・
なにより、この映画で一生モノの言葉と出会いました。
舞台の小さな町の男の子はみなバーバー吉野でおかっぱにすることが習わしだった。 そこに茶髪の転校生がやってきて。 古い習慣に新しい習慣を切り込んでいく難しさ。 昭和は、こういう葛藤が各地で起こっていたんだろうなあ。 バーバー吉野の息子が髪型を変えるということは、お母さんに反抗しなければならないということ。 観ている側は分からず屋のお母さんが憎たらしくて仕方ないけど、主人公である床屋の息子が見せる家族愛に、心がほっこりとなります。 なにより、この映画で一生モノの言葉と出会いました。 「大人になるってどういうこと?」 「それはね、人に優しくなるっていうことだよ。」
ドキュメンタリー番組で見たアマゾン奥地の先住民の男たちが、みんなそろってこんな髪型をしていました
総合:60点 ストーリー: 60 キャスト: 70 演出: 65 ビジュアル: 70 音楽: 65 悪い人ではないけれども、どこにでもこういう保守的な人というのはいるもので、頭が固まっていて合理的な考えができないものだ。自分は子供のころからそういうものに憤り反発してきたほうなので、この作品を滑稽だとはあまり思えないままに見ていた。隔絶された田舎の少年たちの自我の目覚めと成長の話でもあるのだが、わけのわからないことで自由を縛り管理しようとする旧体制がどうも見ていて気になっていらいらする。もたいまさこはいい演技だったが、主題が自分にとってほんのりとみられるものではなかった。
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