ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSのレビュー・感想・評価
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人類は過ちを正すことができるか
◯人類は過ちを正すことができるか
核によってゴジラを生み出した人類が
再び機龍という罪に向き合う。
五十嵐総理は作戦終了後に機龍の
廃棄を宣言するなど、聡明な判断を
するが、最後のシーンでは・・・
◯人類(機龍)とモスラの共闘
モスラとメカゴジラ(機龍)の初共演。
共闘してゴジラと戦う。
◯モスラ
成虫の親と幼虫の双子が登場。
成虫は風圧や鱗粉、幼虫は糸吐き戦う。
小美人(長澤まさみ)も登場。
◯機龍 改
前回左腕とアブソリュートゼロを失い、
左腕と各武装を新装し、
アブソリュートゼロの代わりに
ハイパー3連メーサーを装備。
左腕はドリルに変形して攻撃可能。
◯カメーバ
ゴジラと戦闘後の死体のみが登場。
登場は一瞬だが、マイナーな怪獣を
出してくれるのは嬉しい。
◯初代モスラの設定
初代モスラの登場人物である中條信一が
オリキャスで登場。インファント島の
紋章を利用した作戦など初代モスラの
設定が反映されている。
△家城茜 不在
前作では機龍と家城茜がメインに
なっていたが、本作は整備士中心の
話のためか、前作の操縦士達は序盤で
海外研修に。
本作は機龍が最後の活躍を見せる
作品なので、何かしらストーリーに
絡んでほしかった。
△機龍の意志
最後に機龍が自分の意思で行動する
場面がある。
前作でもゴジラの咆哮に反応して
暴走する場面があったが、一応
科学的な理由が準備されており、
ファンタジーになりすぎないように
なっていた。(トンデモ科学だけど)
しかし本作ではモスラが参戦した
影響か、バリバリ意思を持って
行動するのでファンタジー感が
強くなってしまう。
メカゴジラ再び!サクッとまとまってて面白い!
ゴジラ27作目にして、ミレニアムシリーズ5作目になる本作。前作の「メカゴジラ」からの直接の続編なのですが、前作がイマイチ楽しめなかったので余り期待していなかったら本作は何故だか面白かったです。不思議!
昔の「モスラ」から世界観が繋がっているようなので、きっと昔から観ている方にはムネアツだった事でしょう。個人的には特撮系の映画を観初めたのはここ最近の事なので「あー、そういう事なのね~」ぐらいにしか感じませんでしたが。でも作り手がちゃんと昔の作品を観ててオマージュを入れてくる事は好感が持てますね。
本作ゴジラ映画にしては極端な破綻もなく、短い上映時間でもしっかりとまとまってて観やすいんですよね。良くハリウッドのアメコミ映画とかで「2」が一番面白い事がありますが、それと同じ現象が起きてる感じがします。一通りバックグラウンドの説明が終わってて物語に専念できるようになっているという感じですね。
ゴジラは同個体で前作に続き悪人顔なのですが、本作はモスラの造形が良くできてましたね。今までよりちゃんと羽ばたいてる感がありました。物語としてメカゴジラの帰着もしっかりしてましたし、ミレニアムシリーズの中でも屈指の良作に仕上がってると思います。
東京壊滅…三大怪獣頂上決戦!
ゴジラシリーズ第27作(ミレニアムシリーズ第5作)。
機龍二部作第2部。
母親と映画館で観ました。
良き想い出です。
ゴジラと機龍の再戦にモスラが電撃参戦し、東京の名所と云う名所を破壊しながら熾烈なバトルが展開されました。
ゴジラが初めて東京タワーを破壊した記念すべき作品となりました。熱線でズバーン!とやった瞬間心の中で拍手喝采。
モスラ親子との激戦もさることながら、国会議事堂を凪ぎ倒したゴジラと機龍の一騎打ちもど迫力の極みでした。
手塚昌明監督は、「ゴジラ生誕50周年を前にシリーズに一旦区切りをつけよう」と云う想いで本作を製作しました。
1作目以来と言っても過言では無い哀感漂うラストシーンがその意気込みを如実に物語っているなと思いました。
しかし、バトル・シーンや「モスラ対ゴジラ」オマージュなど、マニアへのサービスに時間を割き過ぎた感は否めない…
前作からのテーマである命の大切さについても、人間ドラマが微妙なために前作同様いまいち伝わって来ませんでした。
本作の上映時間も近年では短い内に入る91分であり、「とっとこハム太郎」の同時上映さえ無ければ、ドラマ部分をもうちょっと描けたのかもしれない…。興行のための措置が裏目に出てしまっているとしか思えませんでした。
そのためか、シリーズワースト4位となる観客動員数を記録してしまい、皮肉にも次作の50周年記念作品をもってシリーズの中断が決定してしまいました。一旦の区切りのはずだったのに、全体の区切りのきっかけになってしまいました…
機龍二部作は評価が高いし、私も大好きなので毎年のように観返しますが、万人に受ける作品ではないために、ゴジラの寿命を縮めたのではないかなとも思う今日この頃です。
※鑑賞記録
2004/07/30:DVD
2004/12/03:テレビ大阪
2019/05/16:DVD
2020/09/29:Amazon Prime Video
※修正(2020/03/20)
※リライト(2022/07/26)
ファンならさらにさらにさらに楽しめる
シリーズ27作目。
前回、ゴジラと機龍の決着が着かなかった為、必然的に続編が作られる事に。
傷を癒やし、初代ゴジラ=機龍を求め、再び日本に近付くゴジラ。
人類も機龍を修理し、来たるゴジラとの再戦に備えていた。
そんな最中、モスラが飛来、モスラは“あるメッセージ”を伝えに…。
そして遂にゴジラが上陸する。
ゴジラと機龍に加え、モスラが参加した事によって、華やかに娯楽性がアップ。
なので今回は、ストーリー云々より、別の見方でのこの映画の面白味を紹介したい。
細かい所に、ファンとしてはニヤリとなる演出や遊び心がある。
今回のモスラは、1961年の『モスラ』の世界観を受け継いでいる。
その『モスラ』に出演した小泉博が同役で出演、小美人と久しぶりに対面する。実にファン泣かせ!
小美人の登場も久しぶり。
ここ最近、コスモスとかエリアスとか小美人不在とかだったが、本家本元の小美人。
さすがにザ・ピーナッツではないが、その一人をブレイク直前の長澤まさみが演じており、なかなかのお宝映像。
手塚昌明による機龍シリーズは、第一作目の世界と、ゴジラシリーズ以外の特撮怪獣映画の世界が同一という事になっている。
即ち、『モスラ』は勿論、『空の大怪獣ラドン』や『大怪獣バラン』や『フランケンシュタイン対地底怪獣』なども。
そのリンクが楽しく、前作では『サンダ対ガイラ』のリンクもあったが、その究極とも言えるのが、カメーバ。
ゴジラに襲撃され海岸に亡骸となって登場しているカメーバ、東宝特撮怪獣映画の晩年作『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 南海の大決戦』の怪獣なのだが、そもそもカメーバなんて怪獣知ってる人、他に誰か居ますか?
こんなマイナー過ぎる(珍)怪獣を登場させるなんて、ファンだけ楽しんでと言ってる確信犯。でも、それがイイ!
三大怪獣の最終決戦は東京、ゴジラが初めて東京タワーを破壊する。
意外に思う方もいるだろうが、今回が初。注目シーンの一つだ。
手塚監督大好物の戦うヒロインは健在(吉岡美穂)、代わりに主人公である金子昇が機龍の整備士という役所もシリーズでは新鮮。
色々と楽しめる手塚ゴジラだが、ラスト、ゴジラと機龍が海中深く沈んでいく…というより、還っていくシーンは感慨深い。
また一つのゴジラの物語が終わったのだ。
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