「雰囲気◎」ジョゼと虎と魚たち(2003) 77さんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気◎
こういう、わけがわからなくて見終わったらしっくりくるタイトルって大好きです。
タイトルがツボな分期待値が高くて物語は残念ながらそれを超えてはくれなかったけど(この映画の良さがわかるにはまだ子供すぎるのかなー)、それでも良作だと思います。
描いてる部分はリアルで恒夫の存在もリアルなのに、ジョゼ=池脇千鶴さんの間とか声の感じだったり、その場面そう撮るかっていう面白いカメラと証明の使い方が、ジョゼの体の障害を差し引いてもどこか非日常的でそのバランスに惹かれました。まるでヨーロッパ映画を観てるようで。
まずは妻夫木さんと池脇さんの役作りに拍手です。
妻夫木さんって爽やかすぎる人には惹かれない私の中ですごく珍しいタイプで、苦手なくらいの爽やかさなのに同じくらい色気があるというか、それが恒夫を演じるにあたって本当に利いてました。
池脇さんは、もう本当に良かった!原作は未読なのですが作者のジョゼ像もきっとこのままなんだろうなあ。偉そうで我が儘で可愛くて、強くて、弱くて、強い女性。見事としか言いようがないです。
そして感情の表現の仕方も秀逸。
写真を使うことによって私たちが気にも留めない見慣れた風景一つ一つがジョゼには特別なことが際立ったり、
SM雑誌(まさか最後まで効く小道具だとはwでも良い演出だった)の金井ハルキ!?の大爆笑から大爆発までの気持ちの推移とか、
他にも内側から撮ったり外側から撮ったりアングル変えたりだとかがさりげないけどすごく効果的良かったです。
恋愛って書類もハンコもいらないし、暗黙の了解はあっても絶対的なルールや形もなくて、誰とどこで何をするのも始め方も終わり方も自分達次第。
ジョゼと恒夫が過ごした時間は長い人生において二十代前半の2、3年くらいで、ただの過去にできる日もくるかもしれない。
でも別れるってことは他人に戻るだけじゃなく出会う前とは何か違う自分になってるってことだから、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」的なハッピーエンドじゃなくても恒夫にもジョゼにも“変化”がみられるラストにはしみじみさせられました。
なんかレビュー書いてたら見終わった後より印象良くなってきたかもw
としぱぱさんお久しぶりですー!!全然更新できてないのにコメント頂けて嬉しいなあ(>人<)
『ジョゼ』は「なんかいい」って感じですよねうまくいえないけどそこがいい。最近の邦画惹かれるの少ないのもわかりますーでもそれとは関係なく全然観られてなくって。。また観られるようになったらこのサイトでレビューするので今後ともよろしくお願いします(^人^)としぱぱさんとのコメントしあいっこはお会いしてみたいくらい楽しいやりとりなので♪
77さん、久しぶりにコメント読ませてもらっています。
この映画、ずいぶん昔に観たのですがおっしゃる通りに
みた後になんとなく、題名がじわじわと理解できる珍しい作品ですね。
最近、映画みられてないのかな?
邦画はなんか、話題が先に行き過ぎてって作品が多くて
こういう、インディペンデントっぽい作品がもっともっと
観たいですよね。