劇場公開日 2003年12月13日

「原作とびみょーにちがう」ジョゼと虎と魚たち(2003) mamagamasakoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5原作とびみょーにちがう

2015年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

以前、原作を読んでこのおばちゃん(田辺聖子)あの顔でこんな繊細な小説書くんだ…
(笑)と思いつつも深い感動を覚えた
映画はイメージ通りのビジュアルだったけど、根本的な解釈がちょっとあたしとは違う
ピュアーな二人の感情がすこ~し裏切られた感じのまとめだったので
もう一度近いうちに原作を読み直します、あたしが勝手に美化したかもなので…

車いすのジョゼと巡り会った大学生恒夫の恋愛
恒夫がどんどんはまっていく不思議な魅力のジョゼ
外に出して貰えない生活の中、お祖母ちゃんがゴミの中から拾ってくる無差別な本が
彼女の知識として蓄積されていて、そのうえ独特のセンスに時間が磨きをかけている
障害者だからという甘えも遠慮も持たず、孤独の力がジョゼを凛とさせている
しかしそれを背負いきれない恒夫なのであった、、、、
(あ~違う、、、こんな説明じゃないものが小説にはあったはず)

映画としてはよく出来てると思う
ジョゼのリメイクした洋服と組み合わせがそーとーハイセンスでハッとする
(お出かけしないのにいつもきちんとブラウスを着ている)
写真集があったら欲しいくらい…お部屋もいい!押入の中で本読んで暮らすジョゼ
大阪の下町の長屋と、土色の顔した怪しい風貌のお祖母ちゃんがまたリアル
お嬢さま学生役の上野樹里がかえって生々しいくらいのシュールな映画

mamagamasako