道場破り
劇場公開日:1964年1月15日
解説
山本周五郎の原作を小国英雄が脚色、「丹下左膳(1963)」の内川清一郎が監督した時代劇。撮影もコンビの太田喜晴。
1964年製作/91分/日本
原題または英題:Samurai from Nowhere
配給:松竹
劇場公開日:1964年1月15日
ストーリー
剣をとっては達人と呼ばれる三沢伊兵衛は、恋人である家老の娘妙をつれて脱藩した。古谷藩のバカ殿の側室になるよう強要された妙との旅は、すぐ追手につけられる破目となった。すぐにも宿賃をかせがなければならない伊兵衛は、神道無双流秘法極意階伝の腕前を利用して、武士の掟を犯して町道場で賭試合を挑んだ。太刀落しという奇妙な手で勝った伊兵衛のもとに、迫手は刺客として浪人大庭軍十郎をむけていた。一方隣藩ににげるため十両を必要とした伊兵衛は武道大会で偶然にも軍十郎と相討ちとなった。この試合を見ていた小室帯刀はかつて娘千草を川越人足から助けてくれた礼をも兼て伊兵衛に仕官を進めた。念願の仕官成就にとりたてられたと喜ぶ、伊兵衛、妙の前に、意外にも賭試合をして剣を汚した事を理由に、小室藩は仕官を断って来た。傷心の伊兵衛だが帯刀と千草の温い心に送られて関所を越えた。が、その前に又も迫手と軍十郎が立ちはだかった。大立回りが演じられた最中、刺客団を裏切った軍十郎の助けで伊兵衛、妙の二人は、無事隣藩に逃げのびたのであった。かつて、伊兵衛と同じ境遇にあった軍十郎に送られて、今度こそ立派に仕官出来る、伊兵衛の胸に武士の意地が燃えていた。