迷宮物語のレビュー・感想・評価
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どれも独特で興味深い
U-NEXTで鑑賞。
少女が異世界に迷い込む話、ある男が命懸けのレースに参加する話、ジャングルの奥地で発見された工事現場の話で構成されたオムニバス作品です。
3つの異なるエピソードはどれも独特で、昔の作品とは思えない芸術的なスタイルで新鮮でした。内容は難しくてよくわからなかったですが、社会の裏側が描き込まれていて、今に通じる興味深いテーマでした。
ネット検索で偶然発見しましたが、こんな不思議な要素が満載のアニメ作品があったことに驚きました。
レム睡眠のシュールな夢の如く。
『ラビリンス・ラビリントス』
歌舞伎の隈取りとピエロの融合。
さまよう街は『滝田ゆう』先生の『寺島町奇譚』か『つげ義春』先生の『ねじ式』。あら~『サルバトール・ダリ』だ。レム睡眠のシュールな夢の如く。
『走る男』
アドレナリン出まくり!
『工事中止命令』
正にAIの恐怖。やはり、ロボット三原則を守り、人間の為のロボットにプログラミングしないと『バベルの塔』の様になる。十年くらい前に見たブリューゲルの『バベルの塔』を思い出した。
東京藝術大学に3Dで再現した『バベルの塔』が展示されていたが、あの模型はどうなってしまったのか?また、見たいと思った。
この頃、スーパーファミコンのソフトウェアで『バベルの塔』と言うゲームにハマっていたのを思い出す。ドラゴンクエストの少し前?だったかなぁ。もっとも、PCゲームの『ザナドゥ』と言うロールプレイングゲームをやっと終えた時。狂乱の日本で、部屋に引きこもって、夢の旅を見続けていた。デスコテックなんて、何回か行って、飽きてしまった。金かかって疲れらなら、家でゲームやってついでに映画三昧な毎日だった。
バブル経済が弾ける直前の迷宮で幻想的なアニメと言える。その後、バブルが弾ける予感を匂わす凄まじさがどのアニメにもあると思う。傑作だと思った。
あまりにも前衛的。アニメーションの美しさは◎
三つの短編アニメーションから成るオムニバス映画。
そのうちの一つ『工事中止命令』には監督/脚本として、「大友以前・以後」という言葉を生み出す程の影響を漫画界に与えたレジェンド漫画家、大友克洋が参加している。本作以降、映画監督としても活躍するようになる。
りんたろう監督の幻想性、川尻善昭監督の狂気性、そして大友克洋監督のロー・ファンタジー的SF性を堪能できる、一粒で三度おいしいオムニバス・アニメ。
三つの作品に共通していることは、作画のカロリーがバカみたいに高いこと。
三作とも監督は違うが、どの作品も80年代らしい美しく豪華なアニメーションを見せつけてくれる。
また、三作とも共通して暗いアニメーションになっており、ストーリーよりも映像の前衛性を前面に押し出している印象。
そのため、映画として面白いかと言われると…
古き良き日本のセルアニメを楽しみたい人向け。
普通のアニメファンには受け入れられないかも。
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