11人いる!のレビュー・感想・評価

萩尾望都の120ページ程のSF漫画の傑作「11人いる！」のアニメ映画。
何度も鑑賞した、大好きな長編アニメ。
誰でもそうだと思いますが、今までに観た大好きな映画は「何歳の時に観たか？」も重要な要素なのです。
子供の頃に読んだ短いお気に入りの漫画が上手くアニメ化されて喜んだのが10代だったのが、お気に入りの理由だろう。
原作もいいがこのアニメも最高にいい。声優たちも素晴らしいのだ。
漫画は「続・11人いる！」もあり、本によっては両方収録されている。

名作。
11人目が誰だかわからないまま深まっていく絆。それぞれの星の事情。ヌーとフロルが雌雄同体であるメニール（ヌーの星の言葉で天使）。ガンガの嘘。発症からの全員の決断。絶対オトコになると決めていたフロルのラストの言葉。

「11人いるぞ！」「本当だ11人いる！」と騒いでるところからそのまんまのタイトルが出てくるのは笑ってしまいましたが、目を引くようなタイトルでありストーリー全体に関わることなので良かったと思います。

一緒に共同生活をしていく同世代として仲良くする場面もあれば、裏切り者が誰なのかお互いけん制もしていて、緩急をしっかり持たせることでその場の緊張感がしっかり表現できていました。