映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦のレビュー・感想・評価
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クレヨンしんちゃんでやったからこそ
戦国時代にはごくごく身近だった死。
平成を生きる私達には昔話を聞いているようなリアリティのない話で、
でも平和なんて100年も200年も続くようなものではないのは歴史が物語っていて、
「正」と「正」がぶつかる時はいつ訪れるかわからないししっかりと考えなければいけないテーマ。
私達と同じ平和ボケの現代人野原一家と過酷な時代を生きた人たちの出会いと別れ。
クレヨンしんちゃんにはこれまでもたくさん笑わされたし、泣かされたけれど
“せつない”という気持ちをこんなに感じる作品は他にありません。
それは廉ちゃんの恋心だったり
生死をかけて守る戦いの無意味さを知ったお殿様の表情だったり
“わかってる”ひろしとみさえの表情だったり
滅多に泣かないしんのすけの大粒の涙だったり。
クレヨンしんちゃんぽくないとかお涙頂戴だなんて声もたまに耳にしますが、
オマタのおじさんの死の意味はすごく深いしそれをクレヨンしんちゃんでやったからこそここまで響く物語に仕上がったんだと思います。
戦国時代の身分違いの恋、そして死という重いテーマに、笑いのスパイスとしんのすけの無知さと生意気さがあるからこそ見えてくるものがたくさんあります。
下品だからって子供に見せない教育をしてるお家もあると思いますが、よその家庭(アニメだけどw)をバカにする人にそんなにいい家庭が作れるのかなと思ってしまいます。
たしかにおバカでお下品なんですがw、あのうちには人の原点がたくさん詰まってて、教わることが本当に多いのです。
今作では
「しんのすけのいない世界に未練なんかあるか!?」
「わかったわよ!しんのすけに会えるなら戦国時代だってどこへだって行ってやろうじゃない!」
に始まり
「俺はせいぜい足軽だろうな〜」
「じゃあ父ちゃんは足クサ軽だね!」
みたいなほのぼの描写から
「お助けしなくていいの?」
で決心した「野原一家ファイヤー」
「義によって助太刀致す!」
「ぶつかっても保険おりねーぞ」!
みたいな笑えてかっこいいシーンまで。
みさえが刀を受け止めてる最中にひろしがダイエット器具で攻撃しだした時は
感動で号泣しながら爆笑するというほんとにしあわせな時間を過ごしましたw
みんなでカレー食べるシーンも大好き。
春日の人たちも素敵な人ばっかりで
「今しばしわしの側にいてくれ」
「姫様よしのにはわかっておりますよ、それはなりません」
「誰じゃあー!?」(オマタのおじさんが亡くなった時)
など言い出したらきりがないほど好きなシーンがあります。
そしてなんといっても
親しい人の死を乗り越え成長したしんちゃんの「金打」(いつもは男同士のお約束ぅ♪とかなのに)と
時代を越え同じ空を見ながらの「おい、青空侍」には胸がいっっっぱいになります。
切ないながらも希望のもてる本当に美しい空とラストでした。
大好きな作品。
もう何度観たかわからないくらい、
クレしんシリーズの中でも一番大好きな作品です。
メインは二人の悲恋話、ありがちですがとても泣けます。
メインの二人がいいキャラすぎるので、クレしんでなくてもお話にできるくらい。
実際に中途半端な形で実写化しましたが…
でも、そこに野原一家が関わらなければここまで面白くはならない。
本当に上手にキャラが組み合わさっているなと言う感じです。
綺麗なお話です。
廉ちゃんが大好きです。廉ちゃんのような女性を目指しています。
イイ仕事してるアニメ
クレしんといえば、野原一家のファイヤー家族愛。
本作では、そこに戦国時代の身分を越えた悲恋が絡ってくる。
笑いと感動を凝縮し、さらに子どもにも大人にもうける作品を作る。
エンタメの基本をきっちりこなし、かなりイイ仕事してるアニメである。
ところで殺し合いが蔓延する戦国時代、子どもに見せても大丈夫?
ま、神経質になりすぎか。
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